「伝統」と「流行」とこれからと

今から1週間近く前になるが、珍しく母が恵方巻を買ってきた。普段の我が家では「あんなの○○屋の陰謀だ」などと、陰謀論めいた物によって買うことに対して否定的である(それなのにバレンタインの季節になると毎年家にはロイスの生チョコが入っていたりするから不思議である)。
ふと思えば、かれこれ10数年前は、恵方巻を節分の時期に食べる風習は根付いていなかったように思う(インターネットWikipedia大先生によると、全国展開は1998年とのこと)。時代の流れか、恵方巻は徐々に節分に食べるものと認識され始めており、今じゃ「少し前からある伝統的風習」のような扱いにもなっている。
昨今、テレビ、特に昼間のワイドショーなんかを見ていると流行の物特集なんかが組まれていたりする。流行、つまりはブームなのだろうけど、それはあくまで流行でしかなく、一過性のものにしかなり得ないのではないか。つまり、流行にのっかったビジネスモデルというのは一過性の熱をなくした途端に駄目になってしまうのではないだろうか。名古屋にはタピオカ専門店が比較的多く展開されているように思うが、一体いつまでこの一過性の熱は続くのか、そしてその熱が終わってしばらくした後、その店や従業員はどうなっていくのか、そんなことをタピオカ専門店を見かける度に考えさせられてしまうのだ。
そして、恵方巻のような、全世代に認知される伝統に成り上がる流行のモノが出て来るというのは、しばらくの間、時代的に難しいのではないかというような気も同時にしてしまうのである。

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