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勝手に翻訳シリーズ:Hot cars.com『ロータス・ヨーロッパを愛する10の理由』

滅茶苦茶最近のヨーロッパSに関する記事です。
凄いですね。ここ最近ですよ?このどうしようもない駄作にちまちまスポットが当たるの。
追い風…なんでしょうか…?
まぁ実態はこのNoteをお読みになられてる方ならさもありなん。
ではどうぞ。

元記事

ロータス・ヨーロッパを愛する10の理由


ジェイソン・ガーバット著
2022年3月8日発行
どんな理由であれ、ロータス・ヨーロッパSはあまり売れなかった。売れなかったが我々がロータスに求め、期待するものすべてを提供してくれる...そして、それ以上でもあるのだ。

小型で効率的、そしてしばしばスポーツカーの負けヒロインともみなされるロータスは、「E」の名を冠した長い伝統を持ち、これまでに時代の中で最も優れたハンドリングカーをいくつも生み出してきた。ヨーロッパは、ロータスの歴史の中で最も秘密裏に開発されたモデルのひとつだ。
ロータスがマシン開発で得意とするのは、既存のエンジンやトランスミッションに手を加えることで新しいプロダクトを生み出すことである。ロータスは革新的で、街中でもサーキットでも最高のパフォーマンスを発揮する最適な解決策を見出している。スチール製のバックボーン・シャシーに小型エンジンを搭載し、前後独立懸架とした初代ロータスヨーロッパは、コーリン・チャップマンの「軽さこそが良いスポーツカーを作る」という理念のもと設計され、シンプルそのものであった。
後のエリーゼ/エキシージの登場により、ロータスのシャシーデザインはスチールからアルミニウムに変わり、全く新しいのロータススタンダードが誕生したのである。ロータスはどのモデルも優れたスポーツカーであり、新旧どちらを選ぶかは個人の好みである。

旧型と新型


ロータスが初めて「ヨーロッパ」の名を冠したのは1966年、少し不格好なスタイルの「タイプ46」だった。グラスファイバー製のボディ、バックボーン・シャシー、ハイサイドのリア・サイドが特徴で、実用性や積載性よりもエンジンマウントを優先した為にシューティングブレークのような外観が特徴だった。
2005年に復活したタイプ121は、エリーゼベースのシャシーを採用し、より完成度の高いスポーツカーとなった。どちらも素晴らしいクルマだが、オリジナルの純粋なドライビングエクスペリエンスと、新型ヨーロッパSのクラストップレベルのハンドリングを比較すると、オリジナルの方が互いの時代の評価としては優れていた。

タイプ46、47、54、65、74 - 初代ヨーロッパ5モデル


『ヨーロッパ』は、ロータスが長年に渡って作り続けてきたモデルである。ロータス・カーズとサードパーティ・メーカーとの協力関係の中で、様々なバリエーションが生み出されたのである。1966年に登場したType46を皮切りに、1975年の生産終了までにS1・2を含め5種類のモデルが製造された。
時代の流れに沿ったメーカー同士の政治的な関係性のもと、新しいパワートレイン、パワーとパフォーマンスの向上、そして製造される無数の小さな猛獣に対しロータス独自のセッティングが行われた。オーナーが望めば、初期のタイプ46のシャシーに、後に改良されたエンジンやサスペンションを使用することも可能であった。

ルノー対フォード


初期型ヨーロッパにはルノーR16エンジンとトランスミッションが搭載され、ロータスの手によって1.5リッター4気筒で82psを発生するよう調整された。ロータスのスチール製バックボーン・シャシーに搭載する場合、ロータスは4つのリバースギアと1つのフォワードレシオを持ち、クラウンホイールを反転させることでMRマシンを前進させるパワーユニットを開発していた。
1971年のタイプ74ヨーロッパでは、ロータスは1.6リッターで105psを発揮するフォード製DOHCエンジンを搭載し、初代と比較し大幅にパワーアップグレードした。その後、バルブブロックの大型化によって出力は126psに向上し、60km/hは6.6秒となった。

新たな出発


時代は進み20世紀。エリーゼとエキシージですでに大きな成功を収めていたロータスは、同じ基本理念を持ちながら、よりソフトで使い勝手の良いスポーツカーを必要としていたのである。
世界トップクラスのシャシー・セットアップを採用し、それに少しばかりの礼節を加えて完成させるというコンセプトであった。残念なことに、ロータスは顧客が本当に欲しいものを過小評価しており、ヨーロッパSは運転には非常にやりがいがあったものの、500台あまりしか生産されなかった。ロータスにとってはこの販売台数の少なさは悪いニュースだが、ユニークなものを求める車オタクにとっては素晴らしいニュースである。

GMのパワーユニット


ロータスはより上質なスポーツカー市場に移行するにあたり、内装を拡充した為により重くなったヨーロッパSにパワーを与える必要があった。エリーゼはローバー社製のエンジンを搭載し、その後トヨタ自動車製のスーパーチャージャー付きエンジンを搭載していたが、ロータスはヨーロッパSで別の道を歩むことになった。
2リッターターボエンジンの最高出力は197psで、時速60マイルを5.9秒で到達し、最高速度は140マイル以上と、まさにロータスらしいパフォーマンスを発揮する。カムカバーにはロータス・パフォーマンスの文字が刻まれているが、その出自はロータスというよりGMで、オペル・スピードスターからブロックとヘッドを借用したものだ。

インテリアもロータス



よりソフトに、よりラグジュアリーに?ロータスのエイプリルフールジョークとしか思えない。それに比べて、ロータス・エリーゼ・スポーツは、手回し式の窓など、私たちが手に入れたいものと同じくらいに簡素化されています。カーペットは?
シート、計器盤、ストーク、ギアシフターに至るまで、不気味なほどよく似ています。あれ?上質なインテリアというコンセプトは???
カーペットと電動ウィンドウだけが、より洗練された車であることを物語っています。ロータスのオーナーシップはスピードとハンドリングであるべきで、それ以外のものはロータスオーナーには必要とされないのです。

思ったより安い


ロータスを所有することは、ある種の恐怖を伴います。故障しないか?ロータスを所有することは、ある種の不安を伴います。そんな心配は無用です。シャーシはオールアルミ製で、腐食の心配はありません。
ロータスの「ライトユース」スペシャルオファーによれば、メンテナンスは必要不可欠なフルードとエアフィルターのみで、整備費用は約300ドル。また、万が一の場合、パーツもリーズナブルな価格で提供されます。そして何より、その希少性にもかかわらず、低走行距離のヨーロッパSEが4万ドルという価格で手に入ることがわかった。

乗降性のための小さな譲歩


エリーゼ/エキシージオーナーや、他のロータスファンの琴線に触れる部分がひとつ。これは、たとえエリーゼ比較して大柄であっても、間違いなくプラスに働く。
トランクはエンジンルームの後ろにあり、ガラス張りのトランクリッドとエンジンカバーで覆われているので、高温に弱いものを入れるにはエリーゼと比べ使い勝手は良いです。154リットルのトランクには、週末用のバッグを2つ積むことが可能だが、ロータスの最大積載量50kgの警告に注意する必要がある。

さらに大きくなった


ロータスのディーラーを通りかかった背の高い貴方にに朗報だ。エリーゼと密接な関係にあるヨーロッパだが、ホイールベースが伸びたことで貴重なレッグスペースが生まれ、より運転しやすくなったはずである。(尚アルミバスフレーム自体は使い回しなのでそんなことは無い)
ロータスは、ヨーロッパが7インチ(全長153.5インチ)大きくなったことを、実際の大きさよりも大きく見せることに成功しているのだ。その多くはコックピットの後ろに隠れており、キャビンそのものはわずか1.5インチの増加にとどまっている。(頭頂部?)

高みを目指す


エリーゼにあまりにも近いデザインとフォルム、そしてロータスが約束したはずの、よりソフトで洗練されたスポーツカーを実現できなかったことで、ヨーロッパSは本格的に普及することはなかった。だが、実際にハンドルを握った人に尋ねれば、その評価は決して悪くは無いはずだろう。

このマシンの評価こそが、「ヨーロッパS」の集大成である。このモデルは、223psのターボエンジンを搭載し、よりパワフルなヨーロッパSEだ。0-60mphは5秒台に短縮され、最高速度は149mphとなった。しかし、SEは48台しか製造されなかったので、探すのは大変だが、その価値はある。

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