見出し画像

"SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland"の"ALT3"で勝手に泣いた話

初めましての人は初めまして

loser4dimと申します。私は普段VRChatでDJをしています。
2023年1月13日から22日にかけて開催された"SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland"に参加してきたのですが、自分のこれまでを勝手に重ね合わせてボロボロ泣きました。まぁ他人にはどうでもいいことでしょうが、この気持ちをきちんと形にしておきたかったので文字として残すこととしました。以下そんな感じです。

VRChatに入ってからクラブミュージックに出逢うまで

そもそも音楽への関心が薄い人間でした

先ほど「普段VRChatでDJをしている人間」と書きましたが、私と音楽との間にそれほど歴史はありません。まだDJを始めて1年経ったくらいです。人生で初めてDJコントローラに触れたのは2022年1月17日、VRのイベントでデビューしたのが2022年3月3日です。じゃあそれまでに音楽を好んで聴いていたのかと問われれば、それもYESとは答えられません。義務教育での音楽の授業も好きではありませんでしたし、それほど興味も持てませんでした。幼い頃からそれほどテレビを見ない人間でしたので流行りの曲とかも全然知らずに生きてきましたし、別に興味を持たなくても生きてこれてしまいました。母がアイドル好きなもので、親の車の中で関連の曲を聴いていましたが、本当にその程度です。
唯一、中学生の頃からVOCALOID曲だけは聴いていました。ですが毎日聴いているほどでもなく、勉強中に作業用として聴くくらい。コンサートなどのイベントに行くこともなく。基本はゲームしている人間でしたので、ゲームミュージックは他人より少し多く聴いているのかもしれませんが、それにもあまり興味を抱かず、聞き流しているという人生でした。
VRChatでクラブミュージックに出逢うまでは。

VRChatでの最初の出逢い

2021年4月29日に(当時の)Oculus Quest 2を購入しました。大学・大学院での研究でVirtual Reality(VR)に興味を持ち、自分でもHead Mounted Display(HMD)持っておくか、くらいのノリで仲の良い友人2名と一緒のタイミングで購入しました。

とりあえずHMDを買ったはいいけれど遊ばないと意味がない、ということでVRゲームを色々試してみることになるのですが、そのうちの1つがVRChatでした。当時はこんなにプレイすることになるとは思ってもいませんでした、いや本当に。てなわけで4月30日にVRChatを始めることとなります。

VRChatで最初に撮影した写真

で、一緒にHMDを購入した友人らとVRChatを始めたのですが……「VR酔いに慣れない」「見知らぬ誰かとコミュニケーションを取るのが怖い」という理由により、計10時間前後で2人とも脱落してしまいました。なんということでしょう。確かに気持ちは分からないでもありません。私も最初は声を出すのはおろか、身振り手振りでのコミュニケーションも怖かったものですから。
しかしまぁ折角始めてアカウントも作成したのに、たった数日で私まで止めてしまうのも勿体ない。「嫌いかどうか判断するまで100時間」と私は思っていましたので、GW期間中はとりあえずと、ここからソロプレイが始まります。
はてさて、上手く他人と交流もできず、VRChatの遊び方もあまり分からずのまま、私は5月3日を迎えます。その日も変わらず単身VRChatに乗り込むと、たまたま迷い込んだ(当時の名前は確か)NEWじゃぱん横丁(現在のWorldのURL:【JP】Qじゃぱん横丁 - VRChat)にて、なんと飲み会イベントをやっていました。とはいえ当方、気の小さい人間…。とりあえず様子を伺うことにしようと、数人いるエリアの隅っこに移動しようとしたそのとき、「お、Visitorさん?」と声を掛けられてしまいます。おどおどしながら「はい………始めたばかりで何も分からないんですけど………」と小さな声で返事をするなり、Worldにいた方々が集まってきます。なんて恐ろしい世界なんだ。その後も次々に声を掛けられ、声の主たちに自分がVRChatの遊び方が全然分からないことを伝えると、なんとイベント後にWorldの案内をしていただけることに。なんて恐ろしい世界なんだ。
この日、最初に声を掛けてくれたのが貴さん(@3594taka)でした。

最初に案内されたWorld

当時の貴さんは自分のHome World「たかさんち」(URL:たかさんち -TAKA'sHome- - VRChat)を公開していて、普段は友人らと一旦そこに集合してから、その後に駄弁るなりWorld巡りするなりでVRChatを楽しんでいるようでした。その日以降、私も「たかさんち」に一旦顔を出し、一緒に遊ぶようになります。「たかさんち」には本当に多くの方が出入りしていて、毎日のように新しい友人と出逢うことができました。

「たかさんち」2021年5月25日

そこで出逢った友人の一部は今現在でも深い交流があります。例えば"MusicStellarLake"(URL:Music Stellar Lake - VRChat)制作者のm1chie(@m1chie_vrc)さんとか。そして私とクラブミュージックを引き合わせてくれた人間も、この「たかさんち」で出逢います。それがHiroki(@H1rok1u33)さんでした。

人生初めてのクラブへ

VRChatにも慣れ始め、私1人でも初心者案内ができるくらいになった2021年6月下旬。いつも通り「たかさんち」で駄弁っていると、Hirokiさんから「今度友達がイベントやるから一緒に行こう!!!」と誘われます。どんなイベントなのかを尋ねてみると、クラブイベントだと返ってきました。VRChat上でイベント————、私はまだ参加したことがありませんでした。貴さんと出逢った日はイベント中だと知らずにWorldに入ってしまっただけで、それ以降はイベントに参加することなんて考えてもいませんでした。
最初は戸惑いました。現実世界でもクラブなんて行ったこともない。マナーも何も分からない。音楽にだって興味があるわけではないものですから、周囲の迷惑になる振る舞いをしてしまうかもしれない。そんな不安もありましたが折角のお誘いを無碍にするのも勿体ありません。これは自分が知らない世界に触れる良い機会だ、そう信じて足を踏み入れることに。
そのイベントは、私がアバターを「幽狐族のお姉様」(【オリジナル3Dモデル】幽狐族のお姉様 - FRIENDLY PLANET - BOOTH)から、今も愛用している「KRONOS」(【VRC / VRM 対応3Dモデル】KRONOS ver4.00 - yoyogi mori - BOOTH)に変える7月12日に告知されることとなります。"TREKKIE TRAX 9th Anniversary VRChat World Tour 2021"(TT9A)です。

さて参加することには同意したわけですが、クラブミュージックのクの字も知らない自分です。本当に何も分かりません。しかしHirokiさんもいるし何とかなるだろう、最悪どうにかしてもらおう、などと考えながらイベント1日目を迎え、恐る恐るVRクラブ "Shelter"へ。今思い返せば、よくJoin戦争に勝てたものです。

"Shelter"での集合写真

そしてとうとうイベントが始まります。最初はフロアまで案内してくれたHirokiさんも、イベントが始まると忽然と姿を消してしまいます。内心焦りながらも、冷静になるために初めは周りに合わせて身体を軽く動かしながら周囲の様子を眺めていました。すると突然視界が真っ暗になり、徐々にディスプレイとアバターの輪郭だけが光り始めます。

"Shelter"でのイベント中の様子

初めての視界ジャックという経験にすっかり私は魅了されてしまいました。ただただ興奮が抑えきれず、視聴覚に刺激をドバドバ浴びながら全く知らない音楽に合わせて無我夢中に身体を揺らしているうちに、いつの間にかイベントは終わりを迎えます。本当にまともな記憶がない。ただただ楽しかったということだけ覚えています。そしてイベントの最終日のアフターパーティでは疲れ果て、HMDを被りながら寝落ちするトロフィーを獲得します。
ちなみに次の動画に出てくる、妙にサイケデリックな浴衣を着た、肌が白黒の「幽狐族のお姉様」が私です。めちゃ踊ってますね。

こんな感じの

VRクラブって、もしかして楽しいのでは?VRChatで開催されているイベントって、もしかして楽しいのでは?そう思った私は以降「たかさんち」の友人らと遊びながらも、ちょこりちょこりとイベントを探しては1人で参加し始めるようになってしまいました。

ちなみに1人で最初に行ったVRクラブイベントは「褐色爆乳ナイト」です

ですがまだまだクラブミュージックを知ったわけではありません。掛かっているジャンルどころか曲名もアーティストも分かりません。アニメを見ない人間なのでアニソンも分かりません。クラブであまり他の人と会話せず、「この曲、好きだな~~~」などと心に秘めながらWorldの隅っこでじっくり音楽を聴くうちに、数箇月が経過していくことになります。

一緒に遊んで(?)いるうちに…

いつも通り何気なくVRクラブに行くと、TT9AでDJをしていたCarpainter(@Carpainter_TT)と再会します。そしてCarpainter経由で、今回のALT3の演者の1人であるisagen(@isagen7)や他の友人らを紹介されます。「TT9Aめちゃよかったです~~~」みたいな何気ない会話をしていると彼らが一言。「VRでの遊び方、あまり分からないんですよね…」
さて私の頭の中で、ある2人の影が浮かび上がります。一緒にHMDを購入した友人2人のです。VRChatを始めてそれなりに経つと、折角Friendになった方々が最近全くログインしない………なんてことはしばしばあるとは思いますが、私はそれを最初の時点で喰らっています。若干のトラウマです。「VRChatが自分に合わない」などの理由でVRChatから離れてしまうのは仕方ないことだと思います、好き嫌いは誰しもあるものね。ですが「VRChatの遊び方が分からない」ことを理由に離れてしまうなんて。折角イベントを通じてVRに来てくれたのに————。
そんなわけで、それならば、と私は積極的に彼らの元にJoinしては一緒に遊ぶようになりました。ちなみにALT3の演者のmalobug(@malobug)さんとosirasekita(@rashio_takise)、malobugさんから紹介されたkarisome(@xxxaki)さんなども、そんな流れで一緒に遊んだ方々です。もしかしたら、かなり鬱陶しかったかもしれない。

ホラー要素のあるWorldを一緒に探索する様子
一緒にVRクラブ「Bar羽休め」にも

そんな感じで一緒に遊んでいたある日、"AromericanDiner"(URL:Aromerican Diner - VRChat)でしっとりDJを聴きながら、Carpainter、isagen、私の3人で会話をしていたときのことです。Carpainterとisagenとの間で音楽トークに花が咲きました。流石はトラックメイカーの2人。私は会話の内容が何も分かりません。当時はやっと「4つ打ち」という単語を知ったくらいです。音楽のムーヴメントやジャンルの話なんてできるわけもありません。いや、今でもできませんが。分からないなりにぽかーんとしながら2人の話を聞いていると、isagenが急に「るーざー、分かる…?」と気を利かせて訊いてくれました。isagenは本当に気遣いの男です。正直に「いや、分からない…」と返すと2人がJuke/Footworkというジャンルの解説を始めてくれました。私が1番最初に、まともにクラブミュージックのジャンルを知ったのはこれが最初でした。2人はJuke/Footworkの特徴だけでなく、その成り立ちや時代背景なども織り交ぜて話してくれました。それ以降、2人は私に解説を挟みながら会話をしてくれるようになりました。なんて親切な人なんだ。
2人の話はとても興味深く感じられ、聞いているうちに「VRクラブ以外でも音楽を聴きたい!」「もっと色々な音楽を知りたい!」という強い欲求が私の中で芽吹いていきます。
そしてこうなります。

DJを始める

MusicStellarLakeが公開され何故かパーティクル操作を任される

はてさて秋も深まってくると、m1chieさんが"MusicStellarLake"(MSL)を制作します。ほんの少しだけ私も力を添えています。まぁ2つのシェーダだけなんですが。あとちょっとしたデバッグ。

そしてこのWorld公開記念ということで、イベント開催が決定します。

このときに「デバッグのときに1番よく操作盤を触っていた」という理由とHirokiさんの推薦により、オープニングでのパーティクル操作係に任命されます。Particle Jockey(PJ)なんて仰々しく呼ばれますが、そんな大したことはありません。実は誰でもできるんですね、アレ。逆に言えば誰でもできるような操作盤の設計が素晴らしいということなんだろうけれど。

公開記念イベント以降…

それ以降もMSLでちょこりちょこりとイベントはあったのですが、制作者のm1chieさんが当時まだVRクラブ界隈と近くなかったのもあったためか、多くのイベントが開催される、なんて流れにはなりませんでした。そもそもWorldのコンセプトが「各々が好きな音楽を流して楽しい時間を共有する」というものなので、1人のDJが次々曲を繋げていくというよりは、多くの人が1つずつ音楽を流す方がm1chieさんの期待に沿っている遊び方なのだろうとは思います。そういう意味では周知成功なんでしょうが、「折角イベントできるならやってもいいよなぁ…」などと考えているうちに、「自分でイベント開いたらいいんじゃね?」という発想に至ります。なければ自分で作る、それがエンジニア・クリエイタの思考です。
そんなこんなで開催されたのが「今日のジャンルですか?DJがチルと言えばチルですね。」、略称「チル言」です。(ところで「チル言」の読み方は"Chill-i"を期待しているけれど、皆あまりそうやって読んでくれないのよね)

開催までには色々葛藤もありました。m1chieさんの期待に沿ったWorldの遊ばれ方をしているのだから、イベントを増やしてしまうのは如何なものかとも思いました。最終的には「失敗したら失敗したらでいいか」と踏ん切り開催しましたが。

主催イベントへの責任感からDJを

ありがたいことに第1回「チル言」は結構好評で、「是非2回目を!」とのお声もいただきました。よっしゃやるぞ!とやる気が出る一方で、2回目以降もやるのであればイベントとしてきちんとしないとな…との思いも強くなりました。真っ先に心配されたのが、急に演者に欠席が出たときのことです。演者も人間、欠席もやむなしということもあるでしょうが、告知を打って心待ちにしている、中には予定まで空けてくださっている方々もいるかもしれません。ピンチヒッターが誰も見つからないときのことも考えて、主催の自分もDJができた方がよい、という結論に至ります。
それまででDJへの興味も十分湧いていました。VRクラブで多くのDJを見てきて、多少なりとも憧れも抱いていました。これはよい口実を手に入れた、と早速DDJ-400をポチリ。
そんなこんなで2022年1月17日からDJの練習を開始。隠れてコソコソ練習も考えましたが、DJの友人たちにアドバイスもらいながらの方が上達も早かろうということで、"AromericanDiner"にて公開練習を始めることとなります。ところで多くのDJの方は、ある特定の音楽ジャンルが好きで、そのジャンルのDJをやりたくて練習を始めるのが普通かと思います。私の場合は流れが流れなので音楽ジャンルに拘ることは一切なく、「とにかくBPMとキーが近い2つの曲を繋ぐ」練習をしていました。そんなジャンルごちゃ混ぜスタイルは今も変わらずです、ハイ…。なので当時は練習始める前にその場の友人に「今日はどれくらいのBPMの気分?」と訊いて、返ってきた数値に一番近いBPMの曲から始めてたりしました、懐かしいね。
どうでもいい話ですが、私はDJの際、冒頭に「宜しくお願いしまーす!」最後に「ありがとうございましたー!」とボイスを流すのですが、このときからボイスは付けていました。やっぱり下手ながらに自分のDJを聴いてもらえるというのは嬉しいもので、最初は「ありがとうございましたー!」だけ流していたんですが、最後にボイス付けるなら最初にも付けたいなと思い今のスタイルに至ります。ちなみにボイスのダウンロードはユニティちゃん スーパー売り子ボイスパック - ダウンロード - UNITY-CHAN! OFFICIAL WEBSITEから。知らない人もいるかもしれませんが、あの声、皆さんご存じユニティちゃんの声ですよ。VRChatとUnityは切っても切り離せないからね。丁度いいね。

そして3月3日、「DJなんもわからん EP.7」にてVR-DJとしてデビュー!
またまたどうでもいい話ですが、私がいわゆる「ナードな」曲を流す癖はこのデビューイベントの名残です。このときはVRクラブで出逢った友人だけでなく、「たかさんち」の友人も聴きに来てくれていました。彼らは別にVRクラブに行き来しているわけでもなかったようで、クラブミュージックもあまり聴かないとのことでした。数十分、訳わからん音楽聴かせるのもしんどい人にはしんどかろうと思われます。彼らにも少しでも楽しんでもらえるにはどうしようかと、セットリストに組み込んだのがVTuberの声ネタが入った曲や、CMの曲のNerdcoreを流すことでした。消臭力®の曲なら皆楽しいよね、きっと。

デビューのときのDJ

そして怒涛の日々へ

2022年1月のある日、isagenから「Twitterでは交流があるけれどもそれ以外では初対面な」友人を紹介されます。そう、彼こそosirasekitaです。前述の通り、私はosirasekitaの元にJoinしてしばしば一緒に遊んでいたのですが、紆余曲折あり、malobugさんやkarisomeさんと一緒にイベント立ててVR-DJをすることになります。
この時期辺りから、毎日のようにisagen、osirasekitaと一緒に遊ぶようになります。

Club&Bar羽ばたきでの集合写真

それからは本当にイベントの嵐に巻き込まれる楽しい毎日なります。CUERaider、BIRTH OF LOSER、BUG COLLECTIVE……。CUERaiderに関しては、講師やることになるとは思わなかったよ。
ちなみに講師をした時の資料はhttps://drive.google.com/file/d/1_ts4fUhlZMk1QrdIZb9eXyzefkJGSWBh/view?usp=sharingにまだ残っています、よしなに使ってください。

それまで「聴く側」としか参加していなかったイベントを、今度は「開く側」そして「DJする側」としても参加するようになりました。2022年2月辺りからは現実世界のクラブにも足をちょこりちょこりと運ぶように。そういえば「シュッとしとるヤツ vol.2」もosirasekitaに誘われて踊りに行ったっんだっけ。

楽しい日々を過ごしているうちにisagen、osirasekitaとはオフ会みたいな感じで会うまでに。こんなに仲良くなれるとは、出逢ったときは想像もしていなかったよ。

osirasekitaとは一緒に旅行も(写真はアバターで補正しています)

そして約1年経ち

まだまだ元気にVRChat遊ばせてもらっています。気が付けばDJ始めて1年。失敗もしたけれど、1年で色んな経験させてもらいました。VRChat上のFriendも今では約1300人にまで増えました。最近はリアル箱でのDJもやらせてさせてもらいました。本当にありがたい。

んで"ALT3"でボロボロ泣く

実は

1つだけ、この記事で私は嘘を書いています。敢えて書いていないという表現の方が正しいのかもしれませんが。私と音楽とには深い関りがあります。私は冒頭でVOCALOID曲が好きだと書きましたが、もう少し正しい言い方をすると、私はVOCALOID曲に救われています。
中学生の頃、私はそれなりに当時の生活に絶望していて、あまり生きていく気概がなかった時期があります。そんな頃、同級生の一部で初音ミクなるものが流行っていることを耳にします。当時生徒会に所属していた私は資料作成などの名目で計算機室に出入りし、YouTubeで動画を視聴するという悪行を働いていました。授業後に家に直ぐに帰りたくない私はその日も計算機室に立ち寄り、ふと「初音ミク」とは何ぞやと好奇心から検索しました。そして1つの曲と出逢うこととなります。kz(@kz_lt)さんの"Yellow"という曲です。

この曲を聴いたとき、独りきりの計算機室で訳もなく涙を流したのを覚えています。「そっかぁ…ピリオドはまだ早すぎるかぁ…」と、この日から私の人生の2周目、そして初音ミクへの偶像崇拝が始まったのでした。

"ALT3"を迎えて

"ALT3"が始まってすぐの時間は「踊るぞ!!」と気合十分で泣くつもりなんて1mmもなかったんですが、2日目からはなんかもうダメでした、ダメな要素ばっかりでした。Visitorの頃から勝手に見守ってきた(?)Carpainter、isagen、malobugさん、osirasekitaが演者の時点でもう軽くダメだったんですが、kzさんまで演者でいるので私は若干限界です。目に涙を浮かべてなんとか堪えながら、「DJのために、今の俺にできることは踊ることだ!」と最前で身体を揺らしているとすぐ隣に花丸州都(@shoot_hanamaru)さんの姿が。彼から直接言われたことがあるんですが、彼は第2回「チル言」がきっかけで、VRクラブに行くようになったらしく。そんな彼がすぐ隣で踊っているわけで。んで周りを見渡せば、み~んなネームプレートの文字が黄色いの。つまりFriend。そっか、ここにいる皆、音楽を通じて仲良くなれたんだよね。VRクラブで会った人が多いね。私のDJ聴いてFriend Request送ってくれた人もいるね……。みたいなこと思った瞬間にダム決壊でした。もうボロ雑巾みたいにくちゃくちゃになってました。最近は涙腺緩くてダメね、ホント。

というわけで

演者でも関係者でもないのにALT3でくちゃくちゃになってたのは、そんな訳です。本当にこの1年間、音楽で色んな人と通じ合える経験をしてきたと思っています。今まで聴いてきた曲やDJ、クラブカルチャーのお蔭で私は多くの人と繋がれたし、私のDJも誰かと誰かを繋げてればいいな………。今はそんな感じに思っています。
そして私はめちゃくちゃ音楽に救われているというか、音楽に支えられて楽しい毎日を送れているな、と再確認したイベントなのでした。

ちゃんちゃん。

追記:2023年1月26日

誤字・脱字を修正いたしました、失礼いたしました…。
なんか予想の20倍くらい多くの方々に読んでいただいたようで、本当に恐縮です、ありがとうございます。こんな多数の方々に読まれることを想定していなかったので文章は結構ガッタガタです、ハイ。
なんというか、実際に泣いたのが"ALT3"だったので見出しに"SANRIO Virtual Festival"とか"ALT3"とか付いていますが、冷静に読み返すと文章としては要約すると「みんないつも遊んでくれてありがとね、幸せ者だよ俺は」というだけです。今回の自分の場合はたまたまVRChatというプラットフォームでDJに興味を持っただけで、現実世界や別のプラットフォームでも、そして別の界隈でも全く同じように人と人は繋がっていくんだと思います。というかそれが普通であって当たり前なのでは、とも思います。まあなので「なに当たり前のことで泣いてるんだコイツは」と読みながら思った方もそれなりにいらっしゃるかもしれませんが、自分にとってこれだけ多くの人たちと繋がれたのは初めてだったもので……どうかご容赦を。
逆に言えば創作活動、VRChatで言えばWorld制作やモデリング、各種パフォーマンスやイベント開催などなどって、本当に人と人を繋げてくれる大切なものなんだと思います。それがどんな規模であれ、どんな出来栄えであれ。そういう意味で私はいつも誰かから何か与えられてばっかだなと思います。1年間で私がやってきたことって、誰かから色々なものを教えられて、紹介されて、そして一緒にそれを楽しんだだけなので…。「チル言」や私のDJがちょっとでも皆さんへの恩返しになっているといいナ……。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?