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美容師が話しかけない「無言接客サービス」とは

こんにちは。私たちLORONGは、全店舗「お客様一人、美容師一人」の完全プライベートサロンです。全スタッフ共通のマニュアルを大切にしながら日々お客様の髪を元気に美しくしています。
今日はその、LORONGの根幹である「無言接客サービス」の全貌を紹介させてください。


無言接客サービスとは

中身はいたってシンプルです。それがこちら。


【無言接客サービス】マニュアル

・プライベートの話を自分から聞かない
・自分のことを自分から語らない
・話しかけられたら丁寧で気持ちの良いお応えをする
+α 上記のマニュアルの上で、お客様を気遣うコミュニケーションは積極的に行う


マニュアルって普通公にはしないのでしょうが、どんな想いで美容師が髪を切っているかなんて聞くことないと思うので、この機会に公開しちゃいます。

要約すると、美容師側から積極的に話しかけないということです。


お客様からコミュニケーションを求められれば楽しく真剣に話しますし、プライベートの話もします。多くの美容室ではペラペラおしゃべりな美容師が主導でお客様のプライベートな話を聞くという構図が当たり前になっていますが、話したいか、話したくないか、決めるのはお客様であるべきです。私たちはお客様が会話の主導権を握っていることを大切にしています。


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話さないコミュニケーションとは

一見矛盾しているように聞こえますが、話さない=ゼロコミュニケーションではもちろんありません。LORONGはプライベートサロンということもあり、最初は緊張するお客様もいらっしゃいます。マンツーマン&無言接客なとなると、予約するのもハードル上がりますよね。

でもゼロコミュニケーションどころか、しっかりとお話しした上でお客様からも満足の声が沢山届きます。

美容室はすごく苦手なので緊張していたのですが、駅からも近く、他のお客さんもいないので、とてもリラックスして過ごせました。

いつも美容院は緊張してしまうのですが、さりげにお気遣いのおかげで、今回とてもリラックスして過ごすことができ、仕上がりにもとても満足しています。

(集客サイトの口コミより)


こういった「初めての美容室は緊張するけど、リラックスして過ごせました」という口コミがどの店舗も多いんです。 

行ってよかった、と思っていただける理由。その一部をご紹介。


無言接客サービスを成立させる技術力

LORONGのスタッフは皆10年以上、または同等のキャリアと技術力が備わっています。静かな空間でリラックスしながら自分の髪をゆだねるには、それくらいベテランでないと心許ないですよね。
そんな施術に関する技術力だけでなく、接客力もLORONGではとても大切なポイントです。


まず、最初のカウンセリングはとても丁寧です。お客様の希望のスタイルを一つ一つ聞いて安心して頂いてから施術に入っています。また施術の途中でも確認は怠りません。
そして、挨拶や笑顔、丁寧な日本語、ちょっとした一声。お客様の様子を見て一番リラックスしていただけるコミュニケーションを狙っているんです。
不自然な静かさではないので、無言で気まずいことはありません。

そういったことの積み重ねで、喋らない接客の中でも、実は何度も話しかけているんです。だから話していないのになぜか話した気分になってしまうのが不思議ですよね。


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静かに過ごせる贅沢

口コミに寄せられる客様のお声を聞いて感じる、喜んでいただけているポイントは…

・持ちがよく扱いやすいカット(高い技術力)
・静かに過ごせる落ち着いた空間
・居心地がよくリラックスできるスタッフの人柄

ざっくり分けてこの3つの内容が多いと感じています。

LORONGではプライベートの話をズケズケ聞いたり、美容師の楽しい話で終始賑やかになることはありません。「美容師トーク」をしないことは一部の美容師にとってはリスクかもしれませんが、LORONGは敢えてやめることでお客様の信頼を得ています。

実際、お越しになるお客様の7割以上はリピーターの方です。
リピート理由は人それぞれですが、美容室で静かに過ごしたい方は少なくないということと、それが叶うサロンが少ないことがよくわかりますね。

ちなみに施術メニューによっては合間にドリンクもお出ししていて、かなり好評をいただいてます。あたたかい口コミは本当に嬉しいです。


実は話しているという不思議

先にもお伝えしたように全く話さないわけではありません。
初めてのお客様はほとんど話さないということも多いですが、リピーターの方とは世間話をしたり。スタッフによっては結構話しているようです。

意外とお客様から話しかけてくださったり、お客様の様子を感じ取ってスタッフから声をかける時もあります。


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このマニュアルは、「ルール」ではなくあくまでも「心得」です。
マニュアルを接客のベースにしていますが、その場で必要なコミュニケーションはスタッフの判断に任せていて、話しかけることを禁止しているわけではありません。

初めていらした方でも沢山話す方もいらっしゃいますし、何十回もいらしている常連のお客様でも一度もプライベートの話をしたことがない方もいたりと様々です。

会話をしなくてもいいので、ゆったりとした時間が過ごせると思っていました。でも、感じのいいスタイリストさんで、ついついおしゃべりをしてしまいました。3時間半もあっという間にすぎました。

こんなクチコミを頂くことも珍しくありません。
お客様に会話を任せているのが無言接客サービスの良いところ。


ここまで読んでいただいた通り、行ってよかった、と思っていただける理由は、話さないことを前提にしていても自然とコミュニケーションが取れている仕掛けがそこかしこに散りばめられているからなんですね。

美容師はお客様の気持ちを「アゲる」ことも役割の一つです。また夢や目標を聞いてお客様の成長を応援する側面もあります。それはとても素晴らしいことですが、応援の仕方は一つではありませんよね。わかりやすいテンションの上げ方ではなくても、私たちは私たちのやり方でお客様を応援しています。


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LORONGに込めた想い

何がお客様から求められているかをとことん考えた結果、「無言接客サービスのプライベートサロン」のLORONGが誕生しました。でもただ求められているからという理由だけでこのサロンをつくったわけではありません。私たち自身が静かなサロンをどうしてもつくりたかったんです。
私たち自身も無理なお声掛けをして気疲れしてしまったことは一度や二度じゃないし、場を盛り上げるために「積極的に話しかける方針」に疑問を感じることもありました。

今でこそ、こうして厄介な存在になってしまった「美容師トーク」ですが、実は時代背景が大きく影響しています。昔は「髪結い処」という町の情報が集まる場所で、情報交換の場でした。
それが現代では、どんな情報もケータイで瞬時に得られるようになり、情報交換としての意味を失った美容師トークは、コミュニケーションとしての役割しかなくなってしまったんですね。でもそれももう廃れてきていると感じています。美容師とコミュニケーションを取らなくても、ケータイで十分だし、一人の方が楽しかったり。

だから美容室で誰とどんな風にコミュニケーションを取るかは、お客様自身が選べるように、会話の主導権はお客様が握っていることを大切にしているんです。


終わりに

美容師って「元気で華やか」とか「喋る」イメージがあると思いますが、やはり落ち着いていて静かな美容師も必要だと思うし、お客様にはストレスなくご自身の思うように美容室では過ごしてほしい。「あの人」や「誰か」と会話するではなく、「自分」と対話して自分の心の声を聞いてほしい。そんな想いの上で今のLORONGがあります。

ちょこっとでも興味が沸いたり、美容師トークに疲れた方は是非いらしてください。もちろん話してもいいし、話さなくても大丈夫。プライベートサロンなので静かに一人の時間を過ごせます。

美容師もお客様も、髪を切る時間を楽しめますように。


LORONG広報担当


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