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【パロディ】東海道中膝栗毛

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東海道中膝栗毛(十返舎一九 著)のパロディです。膝栗毛らしく、ゆっくりのんびり不定期更新しています。
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記事一覧

【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(8/8)

旅籠屋での夕食後。 風呂釜を踏み抜き、その修理費として...まぁ金を出したのは弥次さんで…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(7/8)

さて、前回のお話では弥次さんが五右衛門風呂に初挑戦したわけですが、今度は北八の番です。 …

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(6/8)

前回のお話は僕の愚痴が主体でしたので(温かいお言葉を下さった皆様、心より感謝申し上げます)…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(5/8)

飯盛女代を節約するため父子ごっこを始めた弥次・北でしたが、やはり女の子と寝られないのは寂…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(4/8)

飯盛女代節約のため父子ごっこを始めた弥次・北は、戸塚で宿をとることにしました。 戸塚は、…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(3/8)

まずい鯵の塩焼きを食べ終えた弥次・北は茶店を出て、途中、伊勢神宮を目指して旅をする家出少…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(2/8)

神奈川宿の高台に着いた二人は、世間話をしながら、さらに先へと進みます。 ※このお話の冒頭は、ほぼ会話のみで構成されているので、どちらの発言であるかを明確にするため、弥次さんの台詞にはY、北八の台詞にはKを、「」の前に付けてお送りしたいと思います。 K「ねぇ弥次さん、新しいすまほ買って...じゃなかった、僕が好きな作家が新刊出したから、次 本屋見かけたら買って」 Y「いいよ。本だったらいつでも買ってあげる。ところで、その新刊って誰の?」 K「木槿」 (※ "木槿" は当

【パロディ】東海道中膝栗毛_初編(1/8)

浮世道中膝栗毛初篇 中西 直己 編 2月半ばのある晴れた日、弥次さんこと弥次郎兵衛と、その食…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_發端(9/9)

凄む弥次さんの圧に屈することなく、芋七は答えます。 「『騙した』って、どういうこと?」 …

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_發端(8/9)

つぼちゃんが北八を抱きしめる様子を、訝しげな、それでいて何かを悟ったような表情で見つめて…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_發端(7/9)

今回は、まず、お詫びと訂正をしなければなりません。 前回のお話を『扉を開けると、そこに立…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_發端(6/9)

15両の持参金...じゃなかった、まだ見ぬ花嫁が今夜遅く、自宅へ来ると知った弥次さんは、驚…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_發端(5/9)

床に転がる刀を見つめていた侍は、視線を弥次さんに向け、言いました。 「俺の演技、どうだっ…

Loris_M.
1年前
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【パロディ】東海道中膝栗毛_發端(4/9)

とりあえず言いたいことを言い終えたふつちゃんは、たこちゃんにガンを飛ばします。 気まずい沈黙を破ったのは、たこちゃんの兄である侍でした。 「よく喋る女だな。いったい誰なんだ、あんた」 ふつちゃんは、舌打ちでもしそうな勢いで侍に視線を移し、好戦的な目つきで答えます。 「わたし? 弥次郎兵衛の妻だけど?」 「えっ? 妻?」侍は驚き、はじかれたように弥次さんの方へ向き直ると、 「お前、奥さんいるのかよ?!」と、声を上げました。そして、弥次さんの返事も待たずに、 「こうなったら仕