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ジョナン派のカーラチャクラの教えには何が残っているのか

チベット仏教の各宗派でトゥクタム、死の瞑想あるいは通常の死を超越する方が未だに何人もおられます。成就する恩師も教えも残っている証です。先日もゾパ・リンポチェと言われる方がネパールでトゥクタムに入られました。

ジョナン派にはカーラチャクラの何の教えが残っているのか、暦学は残っていますし、砂曼荼羅を現したり儀礼を執り行う等は残っています。

カーラチャクラの六支瑜伽の前行(加行)は、いわゆる生起次第の瞑想までが含まれます。

各宗派には3年を越えての籠り瞑想が伝わっていますが、ジョナン派では前行から六支瑜伽までを修行します。

籠り瞑想では、大乗仏教の道次第(恩師に仕えるから始まり空の分析)をまとめての瞑想から生起次第の瞑想、そして六支瑜伽(密教の加行道世第一法)の瞑想まで行います この六支瑜伽が極まると密教の見道に到り、それより無学道に到ります。

大乗顕教では、差はありますが第八地の菩薩になると煩悩障を断つと言われ、そこから早くとも阿僧祗刧をかけて所知障を断ち最終仏地に到ります。

カーラチャクラには煩悩のない清々しさ、菩提心、精神集中力、空性の理解を求めるという大乗仏教の菩薩の修行に、生起次第を究めるまでと、究竟次第(六支瑜伽)をおよそ究める行いまで、初心者の方から熟練の修行者の方までが徳積み出来るよう、恩師と教えが残っています。

もし教えを受けても修行はちょっと面倒だ、という方でも、居士等の戒と菩薩戒、密教戒や誓いを守る事で、加護を受け大きな功徳が積めます。


インドからチベットに伝わった文化である「仏教」を仏教用語を使わず現代の言葉にする事が出来たら、日本でチベットの教えをすぐに学べるのに、と思っていた方。または仏教用語でもいいからチベットの経典、論書を日本語で学びたい方。可能なら皆様方のご支援でそのような機会を賜りたく思います。