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海外から輸入される、いわゆる外材が1964年東京オリンピック頃を境に急激に増えたのを、材木屋の子供としてよく覚えている。

東南アジアのフィリピンから、ラワンの原木が来たり、造作材として目細(めごま)な秋田杉の代用品として米杉(ウェスタン・レッド・シダー)が来ていた。・・・その後、安かったラワンもフィリピンの森林減少から来なくなった。(危険地域のミンダナオ島は、伐採できないので森林資源が残っていると聞くが、皮肉な話だ。)

代々続いてきている材木屋も、建築材からエクステリア部材に変え、国産材回帰して、改質のLBウッドで製造し、施工することにして30数年。

建築材でなく、外部使用のエクステリア部材に発想を変えるときに、日本に集まる外材を勉強していた。

東南アジアのインドネシアが主産地であるウリンにも興味を持って、2008年にボルネオ島まで見に行ったものだ。
植物・昆虫・動物・魚類なども、当然国籍とは無関係に繁殖する。同種の材種の名前が、国によって違うのが、なかなかピンとこないのだが。
例えば、フタバガキ科の通称ラワン(フィリピンでは)、ボルネオ島マレーシア領のサラワク州・ではメランティといい、同じくマレーシア領サバ州ではセラヤというそうだ。

ウリンについては、インドネシアではウリン、マレーシア領サバ、サラワク州ではビリアンという。

更に、ボルネオ北部には亜種のマラガンガイ(これもビリアンというが少し耐久性に劣ると聞いた)がある。

詳細に書けば書くほど、読むのに忍耐力の要る話になってしまう。

新木場でハードウッドを長いこと携わっておられた材木屋さんの年配の番頭さんがもう30年近く前に、ご自分でまとめられた小冊子を下さった。・・・参考文献が凄い。

主要なエクステリア部材を簡潔にまとめられていて随分参考にさせて頂いた。

ウリンについての記述。

イペについての記述。

過去には何度かお取引をさせて頂き、南洋材から、サザンイエローパインまで使わせていただき、実際の現場でのデータ取りもできたのだ。

改質国産材に特化して、お付き合いは殆どなくなってしまったが、お取引の中で、相当な勉強もさせて頂いた。

新木場では、ハードウッドの第一人者だろうと思う。




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