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シネマ1000 - 2021年10月

10月も13本観たので、スコア非公開でベスト10発表!

1位 ファニーゲーム
2位 ザ・セル
3位 ゼイリブ
4位 ゴーストランドの惨劇
5位 吸血鬼ゴケミドロ
6位 蝋人形の館
7位 ヴィジット
8位 イット・フォローズ
9位 悪魔の棲む家(2005)
10位 パプリカ

巨匠 vs 鬼才

ホラー三昧の9月だったが、この2作品を観たことで、少し流れが変わる。

ゴーストランドの惨劇
監督はフランスのパスカル・ロジェ。
フレンチスプラッター最終兵器、トラウマホラーの鬼才だそうだが、知らん。
でも面白かった。ストーリーが凝っている。
ミレーヌ・ファルメール出てるやん!
舞台となる人形だらけの屋敷を「まるでロブゾンビの屋敷」というセリフがあるが、違うって!ミレーヌの屋敷やて!

この監督さんの他の作品もすごく見たくなった。

そのパスカルさんが批判するカンヌの巨匠ミヒャエル・ハネケのスリラー映画「ファニーゲーム」も観れた。
ホラーをバカにしてるというパスカルさんの意見もよくわかるんだけど、すまん!1位です。

ゴーストランドの方が好き。
ファニーゲームの方が嫌い。
なんだけども、そうした主観を超えたインパクトがあった。
まあ、パスカルさんも純粋にホラーじゃないと思うんだけどね。
その辺、巨匠も鬼才も似通ってる部分はあれど、目的や手段が違うのだろう。

ファニーゲームは、とにかく胸糞悪い映画。ホラー映画のギミックを全て無効化してるのに、成り立たせてしまうというか、むしろ逆に超ヤバいというのを立証させている。

ホラーの手口を全部ひっくり返して、ほら、全然こっちの方がホラーでしょ?と、ホラーが専門でもない監督にやられたのではホラーを愛する監督が怒るのも無理もない。
しかも、レッドカーペットの常連にそれをやられてしまったわけだ。

しかし僕自身ファニーゲームを否定できない部分があって、ホラー好きだと自覚はあるものの、普段から金を払ってまでしてシアターでホラー映画を鑑賞…なんてことは、じつはほとんどない。
要するにホラーというジャンルを下に見ているわけだ。下だから良いのだけども。

サスペンスとホラーの境界線は曖昧だが、スリラーはサスペンス。現実的かつ論理的だからだ。

現実的かつ非論理的なのがホラー、非現実的かつ論理的なSF、非現実かつ非論理的なファンタジー。
↑この定理は僕の中では凄く重要。

ゴーストランドはホラーと見せかけてスリラー、スリラーと見せかけて、じつはSFに近い。

そう、わてはホラーよりSFが好きだったんや!

現実と虚構の狭間

ザ・セル
ホラーもそろそろ飽きたころに、またホラーを見たんだが、厳密にはSFファンタジースリラー?
とにかくヴィジュアルが凄い。
監督はターセム・シン…
お?!なるほど。
ヴィジュアルと同じくらいぶっとんだのがインセプションみたいなストーリーだったこと。

インセプションは日本のアニメ映画「パプリカ」(2006年)の影響と言われるのだが、セルは2000年に公開されてるからね。しかも実写。

ということで、パプリカを早速チェック。
今敏て初めて知ったから、まだよくワールドが飲み込めてない。
現実と非現実のボーダーラインを描くことに情熱を捧げた人らしいから、さぞかし共感できるだろうと思いきや、うーん…
でも、実写映画に影響を与えたのはよくわかる。
それだけに、今敏の映画はアニメーションより実写版で見たかったかな。

ということで、今敏の実写化を熱望したとされるダーレン・アロノフスキー作品に10月は突入していくのである。




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