麻雀において、間違った読みをすることと読みを外すこと

前置き

筆者のnote


に対して(に限ったものではないかもしれないが)、アキノさんという方が以下のようなnoteを書いた。


筆者のnoteをしっかり呼んだ上の記事であることが分かる内容で、非常にありがたいことである。
しかしながら筆者の意図しない解釈をされているなと感じる部分が多分に含まれていたので、その部分についての説明をしたいと思う。


また、筆者の意図しない解釈をする方は上記の記事を書いた方以外にも多く存在していると常々感じていたところであり、それは誰が悪いということではなく、彼女の疑惑について述べる際の言葉選びという部分に原因があると考えている。そのためこの機会に

筆者がどの部分に違和感を覚えているか
(多くの他の麻雀打ちがどの部分に違和感を覚えていそうか)

という部分を説明しようと思う。



間違った読みをすることと読みを外すこと


筆者が執筆した疑惑記事において、殆どの項で問題としているのは

間違った読みをしていること

である。そして、読みを間違えたことを問題としていることは基本的にない。しかしながら楠さんを擁護している人間はほぼ全て

「読みを間違えることくらい普通にあるだろ!そんなことでゴースティング扱いするな」

あるいは

「とりあえず読める範囲で言った牌が当たり牌だからってゴースティング扱いするな」

と発言している。筆者としてはここに意見が噛み合わない部分があると思っている。そのためその説明をしたいと思うが、これが存外難儀なのだ。


ひとつ前提として読者諸賢に確認していただくことがある
ゴースティング疑惑においては

”間違った読みをすること”

”読みを間違える(外す)こと”

は別物であるのだ。


そのため二つの説明をしたいと思うのだが、違いを理解してもらえるように書くのが難しく、またその境界には非常に曖昧な部分があるため、間違った読みについては、後の項で上記記事との認識のズレを説明する際にあわせて説明出来ればと思う。
そのためにここではまず読みを間違える(外す)ことについて説明する。


読みを間違える(外す)とはその人が持っている中で正しいセオリーや知識を用いて相手の待ちや役を想定したものの、実際の相手の待ちや役が想定と異なっている事を示す。

基本的に麻雀配信である程度実力のある麻雀プロや麻雀Vtuberがする可能性があるものは全てこの”読みを間違える(外す)”である。
完全な山勘や願望もあるかもしれないが、それはまた別の話だろう。



例を一つ出す

ある麻雀配信で上家がリーチしてきた場面を考える
その上家はリーチ前に2pを切っており、宣言牌が4pであった。
そのために2445pから2pを切り4p切りでリーチをした可能性を想定して打ち手は6pを引いた際に「これ当たり牌かもしれない」と言って降りた

という場面があったとする。ここから二つのパターンを考えよう


①実際に上家の待ちが3-6pであった

確かにこれだけの条件では3-6pには全く確定はしていないものの、本命の危険筋であり、切り順から6pが危険であるという読みは正しい上、とりあえず「当たり牌かも」といっただけに見える。
これでゴースティング扱いはありえない。


②実際には相手は466pから4pを切ってのリーチ(雀頭固定)で待ちは全く筒子とは関係がなかった

打ち手の読みが不十分だったのかもしれないし状況的に読みようがなかったのかもしれない。しかし打ち手は全く間違った読みはしておらず、3-6pは実際に危ない。

読みの問題点をあえて挙げるとするならば、468pからリーチした可能性や466pからリーチした可能性、複合形だった場合など他にも可能性があるにも関わらず、それを否定していない点であろう。(問題点というには語弊があるが)

しかし2pを切ってからの4p切りリーチで3-6pが危険だというのは全く間違った読みではなく、とりあえずそのパターンだけは回避するというのは全く自然。


一つ例を挙げたが、上記の②の様な正しい読みをしたものの、結果は間違っていたというのが読みを間違えるである。

次の項目で、アキノさんの誤解を解きつつ間違った読みとはどういうことかを説明する。



例1の内容について

以降引用部分


の内容は記述がない限りアキノさんの記事の引用である。

アキノさんの例1の内容は

以上の記事のその4の内容そして

以上の記事の内容についての物である。
基本的に個別記事に対する文言が多いようだ。

以上の47:47からの4p切りの是非について述べている部分だ。


この例について述べる前に、一つ絶対に確認しておかなければならない点がある。

楠さんは4pが危ない理由に7pのチーラグを挙げている

今回の項の疑惑においては、この認識が大前提である。これが崩れればこの場面の疑惑は全て解消されると言ってもよい。文字起こしは個別記事で行っているので、もし該当の動画を見たうえでこの前提が間違っていると感じたならば教えて欲しい。ちなみにアキノさんは

栞桜さんが4pを切る時に「通すなら今!」と発言した場面。数順前の南家の7pラグを見て、多井プロにp周りの受け入れがあることを推察しての発言とみられています。

と書いている以上、7pチーラグで4p危険牌読みをしたという部分には異論はないのだと思う。(危険と読んだ理由については後述)


まずはアキノさんの記事で
”私が問題点としている部分”と”アキノさんの見解”
について紹介する。

疑惑の考え方まとめ
様々な読みから4pは比較的安牌である
→なのに栞桜さんは「通すなら今!」と発言した
→つまり栞桜さんは何か確信があった
→場には読める要素はない
→G確定

私の考え方まとめ
そもそも4pを安牌と読めていない
→なので「通すなら今!」と発言した(確信ではなくトークの一環として)
→たまたま多井プロの受け入れにあった
→ファンが勘違いして騒ぐ
→それをみたガチ勢がこんなの読めるわけないと批判する
→G疑惑

以上のテンプレートに沿って私が意図している疑惑の考え方をまず述べる

→楠さんは4pが危ない根拠に7pチーラグを挙げている
→その読みは麻雀の読みとしてはありえない
(しかも何故か結果だけ合致している)
→G疑惑

これだけである。
※もし仮に7pチーラグに気付いた場合、4pの安全度は上がる
結論だけ言われてもよく分からないだろうと思うので、別の切り口から説明しよう


具体的にアキノさんが述べている筆者の記事の問題点を抜き出す

まず前置きとして以下のように述べている。つまり、いちいち止めて考察しても意味ないよね?ということらしい

今回のゴースティング(以降Gと表記)疑惑を多くの人が検証しています。元プロや天鳳の高段位者も参戦しており、擁護を含めてレベルの高い検証になっています。逐一画面を止め深い考察をしているのでしょう。

 それって栞桜さんにも出来たんでしょうか?彼女はコメント読みやコラボ相手とのトークも必要で、脳の100%を麻雀に注げるわけではありません。マルチタスクが売りの彼女でもパフォーマンスは当然落ちます。

次にそれぞれの考察に関する記述としてこのように述べている

以下、これを受けての私の意見です。
私はそもそも栞桜さんが4pを安牌と読めていないと考えています。

そして4pを安全と読むための総括として以下のように述べている

 簡単にまとめます。
・2pの壁を見逃さない
・南家の7pから多井プロの手出しをチェック
・三巡目と六巡目の役牌のポンラグの有無をチェック
・この状況では多井プロが鳴きをスルーすることは無いと分かる
 これらを総合すると4pは比較的安全牌となるため「通すなら今!」の発言は不自然となりG濃厚である。

 このように、上級者が見ると4pの安全は一目瞭然だそうですが、私の意見は逆です。ここまでしないと4pの安全を保障できないのかと思います。


ここまでアキノさんの記事の要点を抜き出してみたが

「記事で述べているような読みを楠さんがしているとは考えにくく、それを根拠にゴースティング疑惑をかけるのは間違っている」と述べているように思われる。


だがそもそもの因果関係が逆だ

特に検証せずとも違和感を覚える読みである
→話題の性質上疑義を申し立てるために検証を行うことは必須であり、行える範囲で検証を行ったものの、やはり件の読みをするとは考えにくい

という順序であり、そもそも詳しい読みの部分は疑惑の論拠の補強、あるいは確認といった趣が強い部分であり、論点ではない。
記事でも書いたが、あくまでもおまけである。
「行える範囲の検証はしましたよ。私は自分の理解できない読みに文句をつけているわけではないですよ」と主張し、その上で興味のある人だけ読んで欲しいと載せているある種”どうでもいい”部分である。


しかしながら筆者の個別記事での以下の部分

”しかも上家が7pを切ってから、多井プロはツモ切りしかしていない。
(チーラグ時から手牌は変化していない)”
楠栞桜氏のゴースティング疑惑を打牌検討から考える(てんくす一局目編①)より引用

記事の構成上仕方がなかったと言い訳したい部分ではあるが、このツモ切りに関する記述はおまけ部分で取り上げるべき”どうでもいい”部分であった(7pチーラグが疑惑の主題である時点でこの記述があろうがなかろうが本題には一切影響はない)
その点は謝罪させていただく。


ここでアキノさんの記事の総括をもう一度確認してみる

 簡単にまとめます。
・2pの壁を見逃さない
・南家の7pから多井プロの手出しをチェック
・三巡目と六巡目の役牌のポンラグの有無をチェック
・この状況では多井プロが鳴きをスルーすることは無いと分かる
 これらを総合すると4pは比較的安全牌となるため「通すなら今!」の発言は不自然となりG濃厚である。

 このように、上級者が見ると4pの安全は一目瞭然だそうですが、私の意見は逆です。ここまでしないと4pの安全を保障できないのかと思います。

筆者は4pが安全だからおかしいと主張したいのではない
ここまで色々な事を考えても4pを危険と読める根拠ってないよね?と主張したいのだ。

個別記事のおまけその3で4pを危険牌と読む方法を考察したが、ポン出しの2p周りに関連牌があると読まない限り4pが危険とは判断出来ないのに楠さんはその点に一切触れておらず、そこから4pを危険と読んだ可能性は非常に低い。

そういうわけでアキノさんが触れている内容の実際の筆者の意図は

「楠さんは山勘や願望ではなく7pの読みの結果4pが危ないと言っている」という筆者の認識は合っているよね?

である。



その上で、7pチーラグで4pを危険と読むとはどうなのかを考察したのが私の個別記事の内容である。

その内容は
56pと持っていたら7pチーするから多分そう持ってなくて、つまり4pはちょっとだけ安全だよね

と読める上、この読みはラグ読みの中では相当基本的な部類であるということである

私事であるが、筆者はラグ読みが殆ど出来ない。ラグが入っても手牌構成とか殆ど分からない。数少ない出来るものが
・チーがない状況でラグったら誰かが対子で持っている(字牌とか)。
・(下家が副露しているときに)鳴かれなかった牌の筋は下家にはまだ通りやすい

という二つだけである。もちろん人毎に持っている知識が違うためにこれだけで簡単に決めつけてよいことではない。
それでも、もしこの知識を楠さんが持っていないとすると

楠さん散々ラグ読み使ってるけどこれ知らないなら一体どんな情報をラグ読みから得ているの?

という疑問は防ぎようがないだろう


それではアキノさんのラグ読みについての記述を以下に抜粋する。

以下はチーラグを認識した楠さんが56pが残っていると考えるかもしれないという文言だと思われる

受け入れがあるならチーしているらしいですが、栞桜さんは多井プロがスルーしたと考える可能性もあります。
 上級者の方はここでスルーはあり得ない。鉄鳴きだ。とおっしゃるかもしれません。多井プロなら100%鳴くと。それは本当なのかもしれません。
 しかし、栞桜さんがそう考えるかは別問題です。栞桜さんが多井プロの立場なら鳴かない場合、彼女は7pスルーの可能性を捨てきれません。よって4-7pの待ちを否定できず、安全牌とは言い切れません。

既に副露している人が7pでラグって、それに対して楠さんが「チーはしなかったけど56pと持っているかもしれない」と読んだかもしれないってこと?

いや、そのレベルの仮定をされると流石にお手上げである。
そんなレアケースまで読みに含める人間がいるのだろうか。
(筆者のコミュニティが狭いので普通にいるのかもしれないが、楠さんがそこまでレアケースを追えるほど実力があるとは思えない)
それでも楠さんはそうかもしれないだろ!とか言われたらもう反論しようがないが、それを信奉する人はもう好きにすればよいだろうと思う。
そもそも筆者にゴースティングか判断する権限はない。
それに仮に残っているかもしれないと読んだとしても確率が減っているのは間違いないだろうから、結局ラグ読みで4pが危険という読みがおかしいのは変わりない。

別の方面から考える、これは最初に抜粋したアキノさんの記事での一文だ

栞桜さんが4pを切る時に「通すなら今!」と発言した場面。数順前の南家の7pラグを見て、多井プロにp周りの受け入れがあることを推察しての発言とみられています。

以上の文にもあるように、楠さんは

7pラグ→周辺の4pが危険

と読んだのではないか?という方もいるだろう(少なくともアキノさんはそう読んではいないようだが)

だがそもそも4pは7pの周辺ではない。7pの周辺は56789pだけである(三つ離れたらもう他人である。この機会に初心者の皆も覚えよう)

これはつまり

①麻雀をしながらというのもあり、本当の理由は別にあったのだが、ついおかしな発言をしてしまった。
 あるいは無理やり4pを危険と読もうとして変な事を言ってしまった。

②楠さんがえげつないほどの下手くそ

③両方

のどれかである。②だと楠さんは冗談抜きで麻雀勉強し始めて1,2か月程度の人間よりも弱いということになってしまいかねないし、③だと気まずいので筆者は①だと考えているが、これも筆者が断言出来ることではないだろう。



ここまで書いてようやく本題に入れる

もしもこの場面の彼女の発言が以下のようだった場合にゴースティング疑惑を向けられるか考えてみる

①(全然根拠もなく理由も分からないけど)とりあえず4pって無筋だし危険牌ですよね
→トーク番組という側面もあることだし、とりあえず切る牌が危険そうか考える事は至って普通。無筋で危ないという意見も分かる。ゴースティング疑惑が生まれようもない
恐らくアキノさんは今回の楠さんはこれだったと主張したいのだと思うが、筆者はそれには同意出来ない。

②(上記で上げているノーチャンスなどの根拠を挙げながら)どっちかっていうと4p安全そうですけど、切ります
→比較的安全と読める牌を比較的安全と読んでいるわけなので普通。しかもトークしながら考えられるのはすごい。こんな弱い理由でゴースティング疑惑を吹っかけてもすぐ論破されて終わると思う。

③割と危険な4pだし、私は7pでラグった事を見逃さなかった
→7pラグから4p危険という情報が得られるとは思えない。むしろ4pが安全という情報しか得られない。これは間違った読みであり、どうしても穿った考えをされてしまうだろう。
(実際の楠さんのパターンと筆者が考えているもの)


こういう事である。

おぐらさんの以下の動画

でおぐらさんが述べた結論を覚えているだろうか?

ゴースティングをしているか、麻雀がド下手かどちらか

と彼は結論づけたのだ。筆者も同様である。

その二択ですら説明出来ない場面もあるが、ともかくこの場面は

①ゴースティングを行った
(そのため嘘をつく段階でミスが混ざり、4pが7pの周辺だとか筋で通りやすくなるにも関わらず逆に7pのせいで4pが危なくなると言ってしまった)

②7pのチーラグで4pを危険牌と読んでしまうような悲しいほどのド下手
(何も読まないほうがマシ)

③両方

のどれかであり、筆者はこの中なら①の方が圧倒的に可能性が高いだろうと考えたというわけだ。このどちらが正しいかの判断は筆者には出来ないが、過去に天鳳で7段か8段だったという発言や他にも大量の一点読みを成功させていると考えると、さすがに②ありえないんじゃないかと考えている。③はあるかもしれないが......うん。

ここで筆者の所見としては黒だが判断は麻雀業界の立場ある方にお願いしたいという部分に戻ってくるのだ。


余談1

アキノさんは記事の総括を以下のようにまとめている(再再掲)

 簡単にまとめます。
・2pの壁を見逃さない
・南家の7pから多井プロの手出しをチェック
・三巡目と六巡目の役牌のポンラグの有無をチェック
・この状況では多井プロが鳴きをスルーすることは無いと分かる
 これらを総合すると4pは比較的安全牌となるため「通すなら今!」の発言は不自然となりG濃厚である。

 このように、上級者が見ると4pの安全は一目瞭然だそうですが、私の意見は逆です。ここまでしないと4pの安全を保障できないのかと思います。

これはつまりアキノさんに4pが安全となる根拠をまとめて頂いたのだが、ポンラグの有無や鳴きスルーなどよりも7pチーラグで56pの両面がかなり否定されるという部分の方が読みとして(重要度も分かりやすさも)比重が大きいのに列挙して頂けなくて悲しかった。またそのせいで無駄にこの記事の前置きも長くなってしまったので読者諸賢にも申し訳ない気持ちである



余談2

かなり長くなるので見出しをつけておきます

これはその15の内容もかなり近いロジックである
(一度記事を読んでいる前提で書きます)


スクリーンショット (97)

4p切りでリーチだと言われたときに、打ち手の実力によって何を考えるかは変わるだろう。
試しにどんな事を考えるか具体的に色々と想定してみると
初心者、初級者の方はそのレベル毎に

・立直?よくわからないけど気にせず上がり形作ればいいの?
(何も読めない)
・立直されちゃった。現物を打てば当たらないんだよね?
(現物が当たらないと読める)
・立直だ。当たり牌は分からないから現物を打って、次に筋を追おう
(上に加え筋が当たりにくいと読める)

などと考えるだろうし、読みを覚え始めた方は

・これはよく見る形で特に3-6pが危険だ(筆者はこう読みそう)
・3-6pが本命だ。そして単純両面で5-8pが当たるのは暗刻から4pを切ったパターンぐらいだから通りやすいな
・モロヒの7pは切りたくないな
・筒子が埋まったパターンもそれなりにありそうで索子は切りたくないな
・3-6p本命だし5-8pは比較的通りやすいけど結局殆どの形が否定されないし複合系も想定しだすとよく分からないな

と考える方もいるだろう。そして筆者よりも雀力の高い方は(どう読むか正確に想定出来ないが)

無筋で当たる濃度が濃いものはーとーで、無筋の中では濃度が薄い比較的通しやすい筋はーだな。ギリギリ押せる筋はーだろうか。

などと考えるかもしれないし、鬼打ちしている最中の人は

自分の手牌がゴミだし面倒だから読む価値なし、ベタオリするだけ

と考える方もいるだろう


色々な考えが想定されるが当然ながらどれも特に違和感を覚えることはない。読めるレベルは実力毎にそれぞれ違っているがどれもが真っ当な読みであり、読みが外れる事はあっても表題の”間違った読み”ではないだろう。

しかし2p切り→4p切りリーチの場合、(少なくとも筆者に想定できる筋に関する物で)単純な範囲で得られる情報は3-6pが本命で5-8pはどちらかというと通りやすいというくらいなので

4pがソバだから5-8pか6-9pだけど4p残すなら6-9pはない
あと一応3-6pもあるから5-8p3-6pどっちか

というのは通常の読みでは絶対に得られない表題の間違った読みであり、雀力が高い場合でも低い場合でも想定不可能だろう。あえて想定するなら間違った知識を大量に蓄えている場合だが、当然そのような人間の読みはほぼ外れる。にも関わらず楠さんはコラボ配信にて非常に高い的中率を誇っているわけだ。不思議だなぁ。
だからド下手かゴースティングで、筆者としてはゴースティングの方が説得力がありそうという話なのだ。


そして撮れ高目当てで断言したという方もいるだろうが

仮にこの場面、撮れ高目当てで断言したとするならば
4p関連牌だから3-6pだ!逆に5-8pはない! とか
4p関連牌なら(愚形で当たる可能性がある)7p(5p、6p)が臭い!
などと言うのが自然ではないだろうか?
(この読みをして実際に当たり牌だった場合は、多くの麻雀打ちは「確かにその待ちに確定はしないけど第一感で怪しいと思いそうな部分だし、撮れ高重視でわざと断言したのだろう」と感じるだけで疑惑が発生することは一切ないだろう)

あるいはロジックを一切絡めずに「なんとなく雰囲気で5-8pが臭いと思う」などと言ってくれたならば偶然山勘が当たっただけという理由で疑惑の扱いはここまで大きくはならなかっただろう
こう書くと麻雀に詳しくない方の中には、「根拠なしで断言なんてしたらそれこそゴースティング扱いされるのではないか?」と感じる方もいるだろう。

もちろんそれはあるかもしれないが話題にしている読みは根拠なしで断言するより更に怪しいということである。この場面のレベルの読みをされるくらいなら山勘とか適当という理由の方がまだ説得力があるのだ。


例2の内容について

要約すると、アキノさんの意見として

①8pのワンチャンスで6pを見落とすという可能性があるのではないか?

②そもそも早い段階で土田プロが言及してしまった。だからそもそも検証の場面として不適

という二つの意見があるらしい。


①については例1の内容と殆ど同じ内容で

ワンチャンスで8pが通しやすいと言われた際に6pに気付かないというのが彼女で雀力でそれはありえるのか?という議論である。

これに関して言えば、確かに単純な見落としであるために例1よりは圧倒的に”ありえそう”なミスであると言えるだろう。
筆者は十年選手の楠さんがこのレベルの見落としは流石にあり得ないと思ってS扱いにしたが、確かに高すぎたのかもしれない。他の疑惑での擁護を見ても、これくらいの見落としはありえる雀力と考えている人が多いのかもしれない。

ただそのレベルの雀力だとするとコラボの読みの的中率の高さは無理じゃないかとも思うが...それは読者の判断に委ねる部分だろう。


こうなるとこの場面の不審点は

”天開さんに習った”と土田プロは直接ワンチャンスまたはノーチャンスに言及したわけでもないのに(実際に天開さんはすぐには気付けなかった)
「なんか言ったかな」と言った天開さんに対して食い気味に
「つまり7pが暗刻か槓子ってことでしょ?」と言及したが、この反応があまりにも早く、更に口調が推量ではなく断定であるために

そんなに早く7p暗刻、または槓子のどちらかだと気付いてしかも断言出来るのか??
という部分のみになるだろう。

この

楠さんが基礎的なワンチャンスの知識でミスするのか?
という部分と
気付くのがあまりにも早過ぎないか?

という判断は筆者が楠さんでないために不可能なので、実際に動画を見て判断してもらうほかないだろう


筆者の意見などを述べると検証としての意義が薄れてしまうが、アキノさんはたびたび述べているので私もこの部分の意見をあえて言うと
私だったらこの速度で気づくのは絶対無理だな
である。30分前の話題を匂わせられた程度で即座に理解してしかもその示す内容まで迷わず断言するなど、相当かしこい人間でないと不可能だろう。しかも麻雀しながらである。配信冒頭で話した内容だからすぐ理解出来るとかアキノさんは大天才かな?

とまあこのような内容を書いてみたが、やはり検証記事に個人の意見を書くと与論誘導になりそうなのでこれ以降は書かない。


②についてだが、反論は可能なのだが、そもそもこれはアキノさんの意見自体印象論だし、私が返せる内容も印象論が主になって泥沼の無意味な議論になってしまいそうなのであまり言及したくない。

非常に申し訳ないことだが、それでも堪え性でないために論破されたとか書かれるとつい反応してしまうのでパっと思った範囲でさわりだけ反論を書いておく。あとはこの部分の議論はしない。


以下読まなくてもいいです
6pのワンチャンスの可能性に気付けなかったと思われることを嫌ったならば7pを自白した後でも6pに言及する可能性は普通にあるだろうと思われる。またこう話すつもりだったかも?という可能性だけを追うなら確かにいくらでもあるがそんなに確率な低そうな内容で乱暴だとか言われるのは癪であるしなさそうな内容だと感じる。また7pないが槓子の方向で話を進めているというのはおかしい。暗刻で残り一枚なら「7p無い」という表現は至って普通。暗刻でないと確信してないから何?



例3の内容について

アキノさんによる私の意見のまとめが以下、別に読まなくてもいいよ。

G疑惑はいつかの点にかけられています。 
①5m暗刻を見破った点。4mと6mが四枚見えているため暗刻と考えるのが分かりやすいです。しかし、他にも候補があるため確定ではありません。

②東をツモ切った点。地獄単騎に当たります。後の8sを警戒するならこっちを警戒すべきだそうです。

③8sを警戒した点。これが当たるとしたら残り一枚のカンチャンのみなので、前巡の東を警戒せずこっちを警戒するのはおかしいそうです。

④そもそも「降りればいい」シーンじゃない点。 
 天開さんへの振り込みはノーリスク。一試合目に31700点差で勝っているのでむしろ自分が飛んで試合終了にしたい。舞元さんは降りているので上がることは無い。逆に聴牌維持によって舞元さんからの直撃が狙える。

それに対するアキノさんの判断が以下、これも読まなくていい

私が考えた5m暗刻以外の可能性を書きます。

中略

 また、じっくり考えての意見です。あの場面で真っ先に思い浮かぶのは分かりやすい5m暗刻であることに変わりはありません。
 
②に戻ります
 ②は栞桜さんが天開さんの手を5mの暗刻から一枚落として雀頭にしてリーチと考えている以上、東の地獄単騎に当たることを考慮しません。なので彼女は完全安牌と考え切ります。

 ③と④は一つにまとめます。まず栞桜さんはこの場面で振ることは悪だと考えています。これは前述の通りミスです。(本当は正解なのかもしれませんが、現時点で私はミスと考えます。)
 しかし彼女はコンビ打ちの専門家ではありません。限られた時間の中で判断を誤ることはあります。私もこの選択に関しては当時コロコロと意見を変えていました。今も確信はしてません。
 そうして彼女なりに考えた結果、降りたほうが得という判断をした以上、僅かな可能性のある8sではなく完全安牌の北を選択するのは自然なことです。
 慣れない特殊ルールでの判断を誤ったらG確定になるんですか?

正直に申し上げて、例3の内容は印象操作が酷いと感じた

まずそれを説明するために私の記事のこの項目を抜粋させていただく
これも雰囲気だけ見てくれればいいです。

これもおぐらさんが話している通り
8sを危険だと認識すること自体がおかしい。

5m暗刻と読んだことに関しては、楠さんの雀力ならそれくらいの思考のロックはまあまあありそうなのでセーフ。

また補足として、なぜ前巡の東で降りなかったの?という疑問が存在する。
この東は地獄待ちに当たる形で、どちらも安全そうだがどちらかといえば8sよりも危険な牌である。なぜこれをノータイムで切っておいて8sで止まるのか。

また、この場面を擁護するファンの中には「行く理由がないから降りただけだ!」と言っている方がいるが、これは間違いである。むしろ降りる理由がないのに行く理由はあるのでどんな危険牌だろうが押さないと違和感のある場面である。

中略

つまり何が来ても押せばいい場面であり、放銃の危険を考える時点で激臭である。

楠さんを見ていると8sの放銃する理由を天下り的に見つけようとしたが見つけられず、仕方なく、「行く理由がないから」という嘘とともに降りたようにしか見えない。

前の項目からおぐらさんの動画で取り上げられていた部分を連続して紹介しているが、おぐらさんも8sで降りる判断をした部分自体が一番黒いとおっしゃっており、この記事でもそのように書いている。

そして押し引き判断と東で降りなかった部分の記述は例1での詳細な読みについて言及した部分と同じで
こういう風に別の角度から確認してみてもここで8sで降りるのって絶対おかしいよね?

という確認の部分であり、あくまでも主題は8sで降りる判断をした部分である。
(特に東に関する話題は最初に補足と述べているし、なぜこれで8sが止まるのかという文言からも8s止めに議論を終着させている。押し引き判断の話題も最後には8s止めに言及している)

ここでアキノさんの文章を確認してみる

分量から押し引き判断が最重要と考えるならば分かるが、楠さんの雀力ならありそうだとまともに話題に取り上げていない5mを暗刻と読んだ点の反証を長々と語っており、何故か③と④をひとまとめにした上に一番重要な8s止めに関する文言は

僅かな可能性のある8sではなく完全安牌の北を選択するのは自然なことです。

のみであり、5m暗刻落としと読むなら8sを止めるのはありえないという一番重要な部分の論点をすり替えているような印象を受けてしまった。
正直この項目に関しては特にコメントを残す気にすらならない。

でも表題に繋げられる内容があるので一応触れます

①5m暗刻について
どうでもいい

②東押したことについて
四枚見えている牌が多すぎるため普通の面子手が相当難しそうで、暗刻から切ったと読んだ場合にはチートイツの地獄待ちでの東はかなり読み筋に入る(天開さんの迷い方から見ても)。元の記事では当たらなさそうと書いたが、人によってはかなり警戒する人もいるかもしれない。

しかし実際にアキノさんがそうであるように、七対子を一切考慮せず面子手だと想定した場合には東の地獄単騎待ちはないと読んで切る可能性はあるかもしれない。


③カンチャンで当たる可能性を唯一考慮して降りたということだと思うが
5mを暗刻から切ったと読んだので東が当たらない
と読めたのに
5mを暗刻から切って9s切ってるので8sのカンチャンが当たらない
と読めなかった

どういうことかと思う。もちろん単体で見ても8sで当たるとはおよそ読めない上、暗刻落としと読めたら更に当たるとは読めない。それでももしもの可能性を考えて降りたのだ!と強弁されるともう議論は平行線なので筆者からはこれ以上言及しない。好きにすればいいだろう。


④押し引き判断として押すことだけ考えればいい場面だと読めなかったとしても、結局当たりそうにない8sで降りた理由にはならない。

この項をどれだけ論考しようが、押し引き判断を槍玉にあげて「これで押さないのはおかしい」という人間を封殺することしか出来ない。

また慣れない特殊ルールだから間違えてもしょうがないという意見をよく見るがおおざっぱに考えても

ルイスがあがり、舞元さんがあがらないように動く
自分と天開さんの点数はどうでもいい

という部分を押さえているだけで表題の部分は降りる必要がないと分かる。

特殊ルールとは言え楠さんは10年以上麻雀に親しんでいるにも関わらずこの程度の内容も理解出来なかったのだろうか?
しかも彼女は例2で土田プロの匂わせに対して即座にワンチャンスについて述べていると理解するほど頭の回転が早いのではなかったのか?
擁護意見が全て正しいとするといまいち彼女の人物像が掴めないと思う。


結びの言葉について


アキノさんの言葉を抜粋する

まず1つ目は擁護を含めて検証の前提レベルが高すぎるということです。

これは例1で述べた内容と被るが、彼女がその読みをした、してないという話をしたいわけではない。こういう読みはしてないだろうけど仮にこういう読みをしたと好意的に考えてもそれでも違和感は残るよね?という確認の意味合いが強いのだ。順序としては


この読みっておかしくない?(打牌に疑問を思った多くの方)
→自分が理解できないからってしおちゃんの読みをゴースティングあつかいするな!お前のレベルが低いだけだ(楠さんのファン)
→色々な可能性を考えて検証してみたけどやっぱりこの読みおかしくないですか?(筆者)
→そこまで難しい検証しても意味ないだろ!言いがかりつけるな!(楠さんのファン)


とこういう流れであって、疑惑の主題は基本的に最初の「この読みっておかしくない?」という部分だけだ。検証として高いレベルの確認をするというのはもし彼女のレベルが高すぎて他の人が理解出来ないだけであるというような事態は避けねばならないというだけで、そこに文句をつけている人間が何を主張したいのか筆者はよくわからない。つぎ。


 2つ目は彼女の発言を100%の確信があるという前提で考えているのはおかしいということです。

中略 

しかしG疑惑では確かな根拠の無い・間違った読みで当たった場面をGと決めつけています。つまり間違った読みでは必ず外し、読める場面では100%正確な読みを強いられているのです。

中略

まず言っておくが、根拠がないからと疑惑をかけている場面は相応に選択肢が多い。また、根拠がないとしても山勘で適当をいっただけの場面をゴースティング扱いしていることは殆どない。

間違った読みを必ず外し、読める場面で100%読めなければならないという記事を書いているならば、筆者は他の全ての雀士に喧嘩を売らねばならなくなるだろうし、またそのような記事であるならば他の多くの実力ある人間に矛盾点を指摘されることになるだろう。

そして、間違った読みで当たった場面は確かに疑惑としているが、筆者のいう間違った読みとアキノさんの述べようとしている間違った読みは、似ているが恐らく異なる部分を指しているだろうと思う。それを次の項目で説明して、この記事を終わろうと思う。



間違った読みと読みを外すことの境界の曖昧さ


ここまでの内容を踏まえて間違った読みの定義をしてみようと思う

(今回のゴースティング疑惑における)
間違った読みとは、本人の持っている正しい知識やセオリーとは異なった結論になる読みの事である。(そして何故か結果だけ合致している)



ここでまた、間違った読みの例を一つ出そうと思う
(以下の例は架空の話です)
あるコラボ配信で、楠さんと誰かが麻雀を打っている場面を考える

そこで5mを切っているコラボ相手が、安牌を切ってリーチした

それに対して楠さんが

「手役狙いで2mに当たった際には高打点になるので2mは危険牌。だから絶対に切らない」と発言して、19の無筋の牌で降りた。

2mは実際に当たり牌で三色だった

このような場面に遭遇したとしたら、皆さんはどう考えるだろうか?

確かに、先引っ掛けの場合に手役が絡む可能性はほんの少しは上がるとは思う。だがそんな可能性は知れたもので、筋の2mは安全、という知識を楠さんが持っていないなどありえない。そんな発言をするのはおかしい。と考えるのではないだろうか。


かなり荒唐無稽な例を出したが、特に今回の例1での発言はこれと本質的には同じだと筆者は考えている。


ラグ読みを多用する楠さんが、7pラグったので4p危ないです?なんて読んだの?

4pをソバと読んだ楠さんが5-8pを本線と警戒した?


それはおかしいんじゃないか?



つまりこういう事である。

ゴースティング疑惑をかけている理由には場面ごとに様々な理由があるが、楠さんが間違った読みをしておかしいと疑義をかけている場面は、こういったロジックが多いと思っていただければ幸いである。

しかしながら、アキノさんの記事を読んで再認識したが、間違った読みをしている場面だけでゴースティング疑惑が確定することはないだろう。
その理由のために、先ほどと同様に例を出す。



あるコラボ配信で、麻雀初心者と誰かが麻雀を打っている場面を考える
(その初心者は、現物以外の安全牌を理解していない)

そこで5mを切っているコラボ相手が、安牌を切ってリーチした

それに対して初心者の方は

「現物が無くて降りる牌がない。端の牌の方が当たらないのかな?」と発言して、2mは切らずに19の無筋の牌で降りた。

2mは実際に当たり牌で三色だった。

このような場面に遭遇したら、皆さんはどう考えるだろうか?

2mの方が安全なんだけど、初心者には難しいよね。運が良かったねと思うだけでそこまで違和感は覚えないのではないか?


つまり、この類の疑惑は本人の技術レベルに左右されるのだ。

今回の例でいえばワンチャンスで8pが通りやすいと言われたときに6pが想定出来ないのならば確かにゴースティングなしで説明がつくし、七対子が想定出来ず、5mが暗刻落としだったと読めたのなら地獄単騎の東は当たらないと読むのも不自然ではない。そして想定出来る証拠も想定出来ない証拠もどちらもない。


そして正直楠さんの雀力は
この程度の打牌は担保されるだろう。と断言出来るラインが非常に低い。

2シャンテン以下のしょうもない手で親リーに無筋を連打するし、満貫両面をリーチ者がいないのに降りたりする。疑問手も多い。

であるからして、最終的には疑惑をかけている人間の
「いかに雀力が低いとは言っても、流石にこの打牌はおかしいのではないか?」

という意見と、擁護する人間の
「楠さんの雀力だとこういった打牌もありえるだろう」

といった意見は平行線になってしまうだろうことは予想される。

なので読者諸賢においては

実際に映像をみる、本人の発言がどれだけ異常か、あるいはしそうな発言なのか考える、本人の雀力を考えるといった方法で議論としては平行線だけど事実はこちらだと思う、と判断くだされば十分だと思う。無理に論破しようと不毛な争いをするのは時間の無駄であろう。


以上である