見出し画像

はつ夢

原初から波うつ血のような脈絡のうえで


意味と物語が

わたしたちを

置き去りにした

わたしたちはゆえに

泣くことしかできなかった

そう

どれだけ強く抱き合っても

ひとつに“なる”ことは

叶わなくって

それゆえ分かたれているのだとわかった

ちいさな白い紋様をもつ鳥と大きな空

空間と空間を切り裂く身体

わたし きみ

解像度とフラクタル

地に落ちたくつした(これまた美しい色をした)と、生活排水

などが

そうして事象のまま

夕ぐれをむかえ

やってきた夜は百年続いた

黎明期やら暗黒期やら

いろんな名前が協議され

しまいに 名前がついた

「絶望」

と。