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引越

 短く。今日の日記とかを綴ろうと思ったけれども、一日に起こることが少なすぎて、起伏のない時間を過ごしていることを振り返って直視してしまった。逆に言うと、その起伏のない日常が、ぼくに詩を書かせ、そのなかにダイナミズムを求めさせているのだろうな、とも思うんです。来週には引っ越し。部屋にあったものが少しずつなくなってゆく。生活の痕跡、ぼくの生きていた証明が。もし、引っ越しのトラックが出ていって、ぼくが部屋で突然死んだら、ぼくの特徴は、性向は、どのように推し測られるのだろう。何も残っていないがらんどうの部屋で、ぼくはひとり蛍光灯の光を見つめている。けれども実は何も見ていなくって。横たわった床は冷たく、ぼくの内部は黒い真空が広がっているんだろう。

 ああ。引っ越しが気だるくて、なんとなくブルーを文章ににじませただけですね。皆さん、多分やるべきことは早めにやっておいた方がいいと思います。多分何事も、そうです。