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盲目と剣

すべての少年の片手には
剣があった
少年たちは剣の意志をくみとり
あるときにはとんでもない喧嘩を
許されざる盗みを
または義侠を
あるがまま行った
剣もまた少年に
無謀さに似た
ものをあたえた
考えなくとも
すむようにと


愛をやがて
少年が欲するとき
剣は地表へ深く刺さり
その柄と鍔には
永遠ともつかぬ亀裂が走るだろう
少年は少年の肉体を捨て
ガードレールの下を抜け
住宅街の宙天をはしり
木々をあきらめるだろう
しかしそれでも
剣は少年を呪い
少年の遁走のなかに
まっすぐにかがやく剣の夢を見せる
あれこそが愛だったのだと
あれこそ喪ってはならぬものだと
酷薄に

気づかせるために