トイプードルというありふれた特殊な犬種
日本では10数年前からトイプードルが一番の人気犬種で、飼育頭数もダントツ。
今では多くの家庭で当たり前に変われるごくありふれた犬になりました。
そのせいで犬の飼育についてのさまざまな統計を取ると、平均値がプードルにかなりの影響を受けていることがわかります。
ところがどっこい、トイプードルっていう犬は同族の中ではなかなか個性的な特徴をお持ちなんですよね。
長年トップに君臨するくらいですから、他の犬にはない魅了を持ち合わせてるのですが、プードルと言えばやっぱり独特なカーリーヘアが一番のチャームポイント。
ですが、この被毛の健康維持には意外と気を使います。
全身を覆う被毛を伸ばし続けるには当然それなりの栄養が必要でして、タンパク質の必要量は食事で摂取した分の約30%と言われております。
それだけ見れば他の長毛種と変わりませんが、プードルの被毛は他の犬と比較すると軽く柔らかです
実はプードルの被毛は一般的な長毛種のオーバーコートと呼ばれる被毛ではなく、保温の為のアンダーコートに分類されます。
この2種類の違いは柴犬をみるとよくわかりますが、硬くツンツンした毛ではなく、換毛期に抜け落ちるフワフワしたタンポポの綿毛のような被毛なのです。
当然2種類の被毛があれば育成に必要な栄養は変わってきますから、プードルの皮毛を育てていくには、他の犬と同じような栄養管理では望んだ結果を得ることは難しいでしょう。
もともとプードルの被毛はアウターではなくインナーのような被毛です。細く繊細な上に皮脂のコーティングも薄いので、痛みやすく毛玉になりやすいのは当然。
こと被毛だけで言えば、素人が維持管理できるような犬種ではありません。
技術や知識がないトリマーと飼い主の管理では、プードル本来の被毛の特徴は失われてしまいます。
一頭だけを飼育していると気づきにくいのですが、硬くチリチリした被毛のプードルは残念ながら健康的とは言えない状態です。
被毛が育つのに充分な栄養が供給されていないのですから、その他の面でも栄養不足になっている可能性があります。見えない内面の健康が心配ですね。
ドッグフードは食べればい良いわけでも、安全で高品質の物を与えれば良いわけでもありません。
必要な栄養が吸収利用出来ているか
という結果が全てです。
どこの家庭でも飼われているありふれた犬でも、どんな犬で今何が必要かを知らなければ、幸せな時間は長く続かないでしょう。
人気ナンバーワンな犬種はオンリーワンな犬種でもあるということをお忘れなく。
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