君の部屋燃やせばよかった

君の浮気相手が君のこと語ってて私なんかむかついちゃって君への愛が増しちゃった。
私は何でも知っていたよ、君の愛してるのイントネーションとかあの子がもらったのと同じ女の子を気持ち良くさせる褒め言葉とか私は君の目も手も笑い方も髪の毛を乾かすのにかかる時間も怒らせ方も機嫌の取り方も部屋に散らばった小説の作者もキーボードの色も香水を何プッシュするかも脇の匂いも歯磨き粉がどんな味かも、絆創膏の場所もヘアオイルの種類も籠ったタバコの匂いがする部屋も、まだわかんないの?バカなの?こんなにたくさんいっぱい知ってるのに、私以外の女が語る君なんて全部偽物なのに私はもっと奥の奥まで外見も性格も超越したところで君を解って君を知ってるのに何だか他の子に向けられたことを知った瞬間君の全てがあの部屋が偽物で夢だった気がして私はやっぱり少し泣いちゃって。
私の知らない漫画のポスター私の知らない君がきていた服、私の知らないゲームをするためのキーボード。私が使ったニードル、私が穴あけたベッド、私が濡らしたアニメのグッズ、私があげたお洋服、私が燃やしたプリクラ、確かにあの煙たい部屋には私と君がいた、私の全ては君の部屋にあった。

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