見出し画像

Kickstarter(キックスターター)の落とし穴。4:ストレッチゴール

ストレッチゴールは基本ゴールを達成した後の、次のゴール目標ですね。

前回取り上げたアーリーバードも同じですが、Kickstarterのプロジェクトシステムとして決められたものではありません。クリエーターが自分のプロジェクトの大成功を目指すために各自が独自に設定しているバッカー向けファンド金額アップのためのインセンティブです。

なので、その内容も様々です。言い換えればクリエーターの頭の使いどころとなります。魅力的なストレッチゴールを沢山用意すれば、それだけ支援者を刺激してファンド金額を上乗せすることもできます。

基本的なストレッチゴールの仕組みはこうです。一般的に製品製作は印刷物などの量産品です。100人から50万円の支援金よりも、200人から100万円の支援金があれば、1個のコストを下げることができます。たとえば100人分の製作では1個4000円の商品が、200人分なら1個3000円で作れることもあります。単純計算でバッカーが倍に増えると、利益が1000円×100人=10万円から2000円×200人=40万円の4倍に増えることになります。この上乗せ利益がストレッチゴールの資金です。

ただし気を付けなくてはならないことがあります。それは、

ストレッチゴールは使い方を誤ると劇薬になります。

ストレッチゴールの製作は思った以上にコストがかかります。魅力的なものにしようとすると尚更です。最終のファンド金額は増えたけど、利益は低くなった、なんてざらに起こります。ストレッチゴールのリワードのために予定していた梱包では入らずに梱包費がかかり、それに伴って送料も増えてしまった。なんてことも起こります。

外野から見ていると、より多額のファンド獲得をしたプロジェクトが成功したプロジェクトと思いがちです。確かにその面もあります。注目度や名声が得られるかもしれません。ぼくの考える成功は、プロジェクトが終わった(製作と全ての配送が終わった)時点で実質の利益を残せたか。です。なぜならその利益が次のプロジェクト展開の資金になるからです。長く続けるということは、そういう事だと思っています。

このことはまた別の機会にもう少し詳しく書こうと思っています。

最後にもう一度行っておきます。ストレッチゴールは麻薬であり、劇薬です。くれぐれも安易に使用方法を間違わないように。

ちなみに、今回の僕のプロジェクト「Mitsudomoe-Cluster」のストレッチゴール(10万円-->30万円)は、白ベースのモノトーンカラー(1色)のボードを上の写真のように黒ベースのカラー化(3色)ボードにするものでした。このために必要な上乗せコストは約2万円ぐらいです。でもその代わり手作業の製作手間を1/3に減らすことができます。

画像1

考えてるでしょ。やまもと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?