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背骨がS時に曲がっている理由をご存じですか?

背骨は正面から見ると真っすぐ体の中心を通りますが、側面から見ると緩やかなS字を描いています。これを「生理的弯曲」と呼び、椎間板や深層筋、脊髄に負担が少なく関節の可動域も高いため運動パフォーマンスの良い状態です。


正に健康を得るために理想の形状なわけですので我々カイロプラクターはこれを指標に施術を行います。


これは自分でも確認することができます。
直立で立ち 耳の後ろ-肩の頂点-大腿骨の骨頭-膝の内側-土踏まづ の5点が直線状に並んでいることが必要です。逆に、この姿勢をとって辛い人は崩れていることになります。


では、そんな生理的弯曲の重要性をもう少しお話しします。


体の柱とも言える脊柱は24個の背骨が重なり合い、間に椎間板という軟骨が挟まっている構造です。椎間板は、だし巻き状の繊維輪と中心にゲル状の髄核を持ちます。髄核は水分が多く、繊維輪は繊維状なので押しつぶされる圧力には弱いことが分かります。他の軟骨部位と同様で血流は少なく変形すると厄介です。生理的弯曲を保つためにはできるだけ椎間板を変形させないことが重要です。


ここで少し想像力を働かせてください。


例えば、棒状の真っ直ぐな脊柱があるとして、床に立てて上から押すとします。椎間板はその圧力で全て変形するでしょう。
対象的に、弯曲しているとどうでしょうか。押された圧力は曲がった箇所で張力へと変わります。椎間板の繊維輪はそのテンションを受け止め、加えて密封された椎間板内は陰圧になるためより強力に背骨同士を引き付けます。


頭の重さは成人で4~6㎏だと言います。6㎏の鉄球を床に落とした時の衝撃はかなりのものです。生理的弯曲が保たれていなければ椎間板に掛かるストレスは相当なことが想像できます。


因みに、脊柱には「移行部」と呼ばれる弯曲が前後に移行する所が4箇所あります。移行部は曲がりの最も少ない部分となるため他よりも負荷を受け易く椎間板の変形に注意しなければなりません。唯一の弱点と呼べる所でしょう。


その為、カイロプラクティックではメンテナンスとして定期健診を進めるケースがほとんどです。毎日使う背骨ですからこれを機に良いカイロ院を探してみてください。


如何だったでしょうか。少しでもイメージできて重要性を認識していただけたら幸いです。

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