【本の記録】ジョアオ・ビール 『ヴィータ 遺棄された者たちの生』
2019年に邦訳が出版された、ジョアオ・ビールの『ヴィータ 遺棄された者たちの生』。訳者あとがきを含めると640ページとなかなかの厚さだが、読みやすさと話の展開のおもしろさであっという間に読み終わった。2007年のマーガレット・ミード賞(Margret Mead Award)にも選ばれた、秀作の民族誌である。
個人的に読んで欲しい対象者は、医師・看護師などの医療従事者、ソーシャルワーカーやホームヘルパーをしている人、医学部看護学部の学生だ。
もちろん、医療人類学をやってい