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#5 物流の分析手法について~ABC分析

分析手法について思うこと

分析手法のあれこれ

物流のデータ分析手法は、色々あると思います。
使い方次第では、素晴らしい結果を導き出すこともできます。
その反面、使い方を間違うと???な結果を出してしまうことがあります。
おかれている事象によって使い分けるのが、よいかと思います。
今回は、私的に考える分析手法について書いていきたいと思います。

生産物流におけるABC分析について

物流の分析手法において、最も有名な(?)分析手法です。
賛否両論になると思いますが、私的には、ちょっとアレンジした使い方を
しています。

B to B領域では、だいたいそのまま使う

製造に近い生産物流、領域的にB to B物流やパーツセンター等では、
この分析に基づく在庫配置検討は、有効だと思います。

製造に近い場合、調達物流等でABC分析しているケースが多いと思います。
基本的にB to Bは、このパターンに近い形であてはめられると思います。

B to C領域では、アレンジして使う

B to Cの領域になると、出荷ベースで検討した時、ABC分析結果を
厳密に分けたところで意味がありません。
シーズナリーや消費者のニーズで分析結果の意味がなくなるからです。
特にBランク、Cランクに区分けが難しいです。例えば、

  • レインブーツ等の雨具は、年間通じて、総じて在庫回転率は、高くなく、Cランクになると思いますが、梅雨時には、需要が高まり、在庫回転率が上がり、Bランクへ瞬間的に上がったりします。

  • アパレル系は、春夏物、秋冬物で半年毎にランク評価が変化します。

  • 普段、在庫回転率が低い商品がメディアに紹介されたため、急に在庫回転率が上がるといった事もあります。

マーケティング上は、Cランクのままですが、生産物流では、異なります。
仮に分析に基づく厳密な在庫配置した時に、Cランクは、遠く、動線の悪い在庫エリアに配置されるでしょう。
通常であれば、そう気にしない生産性の悪化は、瞬間的に回転率が上がると同時に全体の生産性へ影響します。

ロングテール商品もあり、Cランクだよね。という指摘もありそうですが確かにそういった商品もあります。
しかし、いずれ出荷されることを考慮すれば、Cランクにこだわる必要性は、ないと考えます。

なので、B to Cでは、以下のように分類します。
・ 高回転率のAランク
・ 特別なハンドリングが必要なもの
・ 上記以外
特別なハンドリングとは、
・ 高価品
・ 危険物
・ 長尺物やアパレル系では、ハンガー
・ 作業者1人では取り扱えない物等を指します。
要は、ABC分析のAランクと保管形態を加味した分類にしています。
倉庫の在庫は、保管形態をどのようにするかという部分も問われます。
また、上記の条件に当てはまらない商品群が自動化へのキーになります。

自動化も念頭に

B to Cでこのような使い方をしているかというと、自動化できる要素探しを
しています。なぜならば、高在庫回転するAランクは、手間暇かけずに
入庫、在庫、出庫をしたいという考え方で、自動化から除外する。
その他で、特別なハンドリングが必要な商品群を除外して、残ったものが
在庫に関わる自動化の対象として、検討します。

GTPだったり、ASRSだったりと。

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