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EC物流奮闘記~物流エンジニアのお話 : Episode 3

物流の事を何も知らない人がEC企業に入社し、様々な経験をし、物流エンジニアとして、奮闘するお話です。


#1-3 短期レンタル要員になる

無事、初めてのホリデイを乗り越え、年が明けました。
年明け後、私自身にまた変化が訪れることに。

施設管理部門が人手不足で業務が回らないので、3か月ヘルプに行ってくれと。向こうからの指名だからということで、説得され、ヘルプへ。

最初は、廃棄物回収の仕組み作り

現場から事務所へ。そして、再び顔合わせ。
今の現状をマネジャーから伺い、最初に倉庫内の廃棄物回収の仕組とリサイクル業者との新規契約サポートをお願いされました。

この頃に裏方の苦労や仕組作りに関われたのは、今を思えば、良い経験でした。当時は、何もわからず、大変だ。しか頭にありませんでしたが。

廃棄物回収を担当している協力会社の方と会議を持つことになりますが、
もうダメだしのオンパレードです。
向こうも今までアマゾン担当がつくことがなかったので、担当ということで、思いのたけを吐き出したと思いますが。

何もわからない現状を理解することすらできず、面倒この上なかったのが当時の感想です。

最初に現状を確認しましょうと。

担当チームとしては、
・ 勝手に廃棄物が持ち込まれ、想定した以上の仕事になる
・ 廃棄物が正しく分別されていない
・ 段ボール箱が畳まれず、置き場が溢れかえっている (畳んでほしい)
等がありました。

このまま、オペレーションのトップに掛け合うのですが、あっさりと返り討ちにあいます。今を思えば当たり前ですが、双方の運営の仕組やフロー、どうしてそうなっているのかを理解しないまま、一方的な依頼では、当たって砕けても仕方ない事でした。

それでも仕組作り

砕けたまま終わる訳には、いかないので、少なくともコントロールされた業務に修正していくのが、一番良いのでは?とのアドバイスも頂いたので、一番問題だった「勝手に廃棄物が持ち込まれる」という状況を変えることにしたのです。

仕組としては、
・ 排出する部署は、廃棄物処理依頼書を提出、担当のサインをもらうこと
・ 排出する際、サイン入りの依頼書を添付して、廃棄物を渡すこと
・ 担当は、回収現場に情報共有して、回収が来ることを知らせること
・ 依頼書のサイン有無で担当が認識しているか現場で判断できる
・ 担当サインのない依頼書は、回収現場で受け入れ拒否して良い

至ってシンプルです。依頼書という手数は、増えますが、基本的にサイン拒否しませんし、連絡が遅れたとしても、現場で確認する手立てもあります。

また、手順に従わない場合は、回収現場にも拒否権限を与えたので、回収現場も正しい手順であれば、全て受け入れるという仕組にしました。

他にあった現場からの要求は、オペレーションの話も聞けば、そうだよなと思うところもあり、取り下げることにしました。回収現場からすると、却下なので、反発も大きかったですが、誰かがやる仕事であって、それを押し付け合いして、どんな解決があるのか、問い質すこともしました。

また、依頼書という仕組もオペレーションから強く拒否されたのですが、
「施設管理担当が全く知らないところで、そういうことをされても困る」
とマネージャーの助け舟もあり、仕組化にこじつけたのです。

振り返ると、依頼書という仕組で、排出する部署、管理担当部署、受け入れ現場の認識を合わせ、フロー化することが目的だったと思います。

良いこともありました。回収現場に権限を与えたことにより、現場の人たちにプロ意識、オーナーシップが芽生え、成長していってくれたことです。
FC内で最も5Sしている作業部署だと、トップからお褒めもありました。

回収業務で何かした訳ではないのですが、何かする必要もなくなりました。

ずっと後の話になりますが、退職時に施設管理担当から、聞かされた話があり、「あの時に作成したフォーマットって、10年くらい変わらず、ずっと使い続けていたんですよ」と。

喫煙所改善指令

色々な人が働く職場なので、喫煙所が設けられていましたが、環境は、ひどいものでした。昼休みには、そう広くない喫煙所に30人以上は、滞在するため、中が煙で霞んで見えない時もありました。

そして、施設管理担当にトップから命が下ることに。

「この煙何とかしろ。おまえやれ」

空気清浄機とかレンタルで入れたりと対策をしていたのですが、役に立たない程の煙量です。しかも、喫煙所をどう改善すればよいのかなど、皆目見当もつきません。トップの指示です。予算もつけるから早急に取り組んでとマネージャー。やるしかなくなりました。

この時のアマゾンは、「できません。わかりません。」ではなく、「まず、やってみる」というのが基本的な考えでした。

わからないながらも、ネットで喫煙所の基準や環境改善事例等を調べて、空気の流入量と排出量が法令等にある基準では、不足する場合もあるということを見つけます。さっそく対策を検討します。

まずは、喫煙所の容積を算出して、現状、喫煙室の吸排気能力を算出します。煙だらけを何とかしたいので、参考にした記事から法令基準から倍以上の能力にした場合に必要な吸排気能力を算出し、必要な設備を検討します。

現状の喫煙室に改造できそうな範囲だったので、見積をとって、発注です。
施工も終わり、運命の昼休みです。

喫煙室の中が見える! うまくいったようです。

吸排気能力を上げたので、換気による音の増加は、ありましたが、無事、喫煙室の改善が完了しました。

後日、トップから
「喫煙室の中、見えるようになったな」
と声を掛けられ、安堵した記憶があります。

レンタル終了

そうこうしていると、4月になり、施設管理に待望の新入社員が入ってきました。引継ぎが終わったら、お役御免です。力添えできない部分が多々あり、申し訳なく思いますが、未知の世界であり、手探り状態の中、業務にあたっていたので、ほっとしたのも事実です。

この後、どうするのかという不安も正直、ありました。入社半年で悪く言うとたらい回しされていたので。(いい意味もあります)

今後の事について、上司を含めたミーティングがありました。

まず、1か月程度は、引継ぎということで、新入社員に業務を引き継ぐ事。
それと並行して、今後始まる設備増設工事のサポートをすることを新たな業務として、授かることになるのです。

そして、所属は、メンテナンスながら、技術部門の業務になるのです。

はじめての工程会議

引継ぎ業務を行いながら、設備増設工事のサポートに入りました。
またしても、知らない世界。次なる挑戦です。

稼動中の倉庫内で設備増設工事を行うので、社内で工程会議というものが開かれてました。オペレーションを含め、工事に関わる部署の代表が揃って、翌日の工事内容と工事箇所の調整を行います。この会議、揉めます。揉めて当たり前なのですが。

そして、与えられた使命は、「この工程会議を仕切ってください。」

何もわからない人が仕切るの無理でしょう。最初に思った感想。
本当にこの時期は、無茶ぶりが多かったです。反面、この無茶ぶりで相当鍛えられることになるですが。この工程会議の仕切も鍛錬の場となるのです。

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