てんつく

詩、短文、つぶやき日記など、小説の途中を抜き出したような文を書くのが好きです

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マガジン

  • 詩「A分泌BO」

    2022-2023に書いた言葉をまとめています

最近の記事

無題

あの子が弱音を吐く いつもは強気なのに 誰かに傷つけられたのかなと思う 自分と同じだなと思う 救いの手を差し伸べたいなと思う でもそれさえ怖いほどに 僕は傷つけられていたんだって 隣の芝生は実は青じゃなくて黄色だった 誰か誰かって いつもサイレン鳴らしてた それに気づかずいや気づいても動けず ただ君を置物にしてた 哀れなヒト

    • 3.13

      大理石を革靴で踏みながら夢を語る

      • 3.5

        うん、なんかよくわかんないけど、 かっこよかったよ。 そう言ってすぐ「あ!ほら見てあのキャラクター...」 と話を進めてしまう君が好きだったよ おもむろな会話に少しずつ本音を隠し持つ感じ、 それが僕にはひどく愛おしかったよ。 でもその君はもう居ないんだ 僕を好きになった君は、どこか変わってしまって おもむろな会話も出来なくなっていって 遂には本音も持てなくなっていって 偽りの君だよ そんな君が僕は嫌いだよ 君の、本当の姿が好きだったよ

        • 1.31

          茶髪プリンの ちゃんと水質の行き通ったサラ髪で ゆるく履いたハイヒールから 股引みたいな青い靴下が見え隠れしている その人は軽いスキップで 長い乗り換えの地下を 軽いステップで 行く 私はその人が男だったら好きだ ひとめぼれってこのことだろうか 顔も見てないのにこんな気持ち抱くのか 不思議だな フワフワ巻きキノコみたいに生きる茶髪が その気持ちをいっそう強くさせる いやみだなあ 日々のストレスを猫動画が丸く収めるみたいに 目の前にいる黒髪の金持ち男を 母親と父親の言葉で貶め

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        • 詩「A分泌BO」
          34本

        記事

          12.17

          君が歌う 私の隣で君が歌う 行けなかったクラスの集まりも 誘われなかったグループの溜まり場も 全部受け止めて握るように歌う 上手いとか下手とか関係がなかった いつかに見たこれから流行るだろうと謳われてた歌を 君が歌ってる 君が歌う 私も歌う なにか言おうとして口を窄める君が 1番綺麗に見えたなんて言えずに 私は最後まで呑んだジュースを片手に手拍子をする これが君と最後の日だ なんとなく決めてしまう 二度と会えない境を 自分でキャクダツしてしまう 哀れだなあ そんなことを帰り道

          12.15

          フルーリーのついでに バーガーを2つ買ったとき あのときは意識的だったのに 自転車を漕いで いつもの通りまで曲がって止まって 光るツリーを流し目に見たとき 何のために食べるんだろう?と 酷く疑問に思った 腹を満たして 美味しいと感じて でもそれはほんの一瞬で しばらく経てばすぐに消えてしまうのに なんで求めるんだろう 家に着く頃には ついには食べなくていいか、とまで考えが及んでしまって でもまた口にしたときには 美味しいなんて呑気に言ってる 明日に少し残しとこう とか、 少

          12.1

          学校帰り 月の始まりだと知らしめるためか 今日は一段と寒かった 親から、 「寒くなる。寒くなる。」 と、 なにかの暗示のように 先週から画面伝(づて)言われてたので 驚きよりも、こういう事か。と 納得する気持ちの方が強かった 11月半ば辺りから 徐々に光り出してた夜のツリーたちが この月になるとみるみる増えてきて 気がつくと帰りの明るい灯火に感謝している 横目に流す赤と緑の光りは、 黄色い光りを追いやっているみたいだ 可哀想だとは思わなかった 人より、同情心は強い方だ。 なに

          11.19

          古いものが好き! 辛いものが好き! 甘いものは嫌い! 海は苦手! 山が好き! あれがみたい! これは得意! これは好き! これは嫌い! これがうまい! 自己主張の強い子 いつのまにか 薄い膜みたいな ニセモノが被ってく ぴったりくっついて、とれない その子は核 核の周りに膜が張る 膜はみるみる増える とれない、とれない とれない ある時とれないことがまだ良かったと思えるように フワッと離れて 離れて離れて 違う場所で ニセモノの姿で その膜は、核を名乗る 核になりすます

          11.13

          紅葉を見た もみじを見た 赤だけじゃなかった 黄色もあった 君の色を探してしまった おかしいなあ 人が恋してるところを俯瞰してみる時は いい度合いとか距離とか 線の置き方が分かるのに どうも当事者になると、うまくいかないな 距離も分からないな どこにいるかも 何をしたいのかも 明確になれないな

          11.11

          イルミネーション センチメンタルな気持ち へんなの あそこにはもう戻らなくてもいいのに 「弱い人ね」 誰かが言った まるでその真逆の光景みたいだ 真逆の光景だ 言葉がやまびこする

          10.22 18:38

          こうやって本を、 小説を、 パッと開いて なんの戸惑いもなく本の世界に溶け込むと 小学生の時のあのツインテールの女の子を思い出す いつも ツヤツヤした髪で 枝毛1本ない 黒髪のまっすぐした子だった かといって主張がすぎるわけでもなく 真面目なわけでもなく

          有料
          100

          10.22 8:21

          あの知らない男の子 多分年上の子 ある日消えた男の子 ある日また思い出す お気に入りの曲をいいねと言って 繰り返し聞いて 曲名まで口ずさんでくれてた まるで自分で作った歌みたいに 私もそれがなんだか誇らしくて なんにも知らないくせに その子のことを分かったように なんだか心地よかった 同じ邦楽ロックを 同じ場所で聴く 寒くても 路上でも なんにも話さなくても そこに歌詞とリズムが流れて

          有料
          150

          10.15

          ソールドアウトするような人にならなきゃ

          10.14

          酷く体の 小さい人で

          記憶

          君が 歌う 私の となりで 君が 歌う いけなかった クラスの 集まりも さそわれなかった グループの たまり場も 全部 受けとめて 握るように 歌う 君が 歌ってる 君が 歌う 私は 歌う 私も 歌う

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          150

          オレンジ

          風に吹かれたからか 屋根にこびりついていた それが幸いだった こうしてマジマジと「オレンジ」を見ることができたからだ そんな鮮やかなオレンジを見ると自然と敗北感?すらなくなって オレンジだかキャロットオレンジだか マンダリンオレンジだか マリーゴールドだかどうでもよくなって 私はそのツルツルした滑らかな手触りの 外側のポッケがたくさんついていて でもかといってしつこくはなくて シンプルかと問われればシンプルな ゴタゴタかと問われればゴタゴタな お気に入りのおニューのカバンを手