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(超私的)ポップカルチャー辞典 第4回「じめじめ」 寺門信+アララ

ごあいさつ

『LOCUST+』読者のみなさま、はじめまして。アララと申します。
本題に入る前に、少しだけ自己紹介を。

アララは、メンバーであるオケタニ、吉田ボブ、ヨネの3人が毎週一つのテーマに沿ったポップカルチャーをnoteで紹介する、メディアともブログともつかない活動を展開するユニットです。合言葉は「都内の大学生3人によるエンタメ備忘録」。メンバーの生活実感と、それを取り巻くポップカルチャーを記述し、同年代の人々を中心に届けることを目的にしています。

『LOCUST+』では「(超私的)ポップカルチャー事典」と題し、毎回の配信テーマごとにアララの3人とLOCUSTの編集部1人が気になった作品、人物、現象などを紹介します。私的なものから生まれる実感や視点を、あえて事典のようにアーカイブしていくことで、新しい発見が生まれるのではないかという発想から始まりました。LOCUSTとアララ。似ているようで違う、2つの視点と言葉の交わりをどうかお楽しみください。

今月のテーマ「じめじめ」

 梅雨入りを告げる知らせが、感染者数のニュースや「新しい生活様式」という言葉にかき消された6月。「自粛」から「自衛」に言葉を変えても、なんだがはぐらかされたような気がして気持ちが晴れない日々が続いているような気がします。そんな、湿っぽくて気持ち悪い違和感を表す言葉としての「じめじめ」。この気の抜けたひらがな4文字をキーワードに様々なポップカルチャーを紹介していきます。

『宇宙の日』(柴崎友香、2020年)

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