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2022年6月の記事一覧

白さのために見分けがつかない(河野咲子のマイクロダイアリー6月30日)

直径3cm程度のまるいもの。たいていそれらは複数でひとまとまりになっている。碁石でもオセロでもないけれど、はんぶんは薄茶色をしてもうはんぶんは白い、と言ってみるとほんとうに白いものだったかにわかに自信がなくなってくる。ほんとうに白い生物などいるものかしら。

伏見瞬の買って着た服批評 その3 JULIUSのスカートパンツ

 あるある時期から、かぶいている服ばかりを買うようになりました。批評家として人目に付く仕事が増えてきたから、というのは半分は本当だが半分は嘘で、実際は大して人前には出ません。たまにトークイベントに出る程度。私はもっと人前での仕事が増えるから、事前準備として服を買っていると思っているのですが、人前での仕事が増える保証はどこにもない。  もともとから服への興味は音楽とセットで、夢中になったバンドやミュージシャンへの憧れから服装を気にするようになりました。以前は周りから浮かない程

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ミシン台の上のミシン針と布の出会い(伏見瞬の日記) 6/28

「ミシン台の上のミシン針と布の出会い」←これを日記のタイトルにしようと思う。普通のことしか書かないぞという誓い。 アボかどさんのLil Nas Xの記事を読んだ。 こういう、作品と作家だけでなく、作家同士の関係、ファンダムや取り巻く環境の状況も含めての紹介というのは大いなる役割を果たすと思う。 ヒップホップのホモフォビアは以前から言われ続けているけど、現状どのような形を取っているかをLil Nas Xというアイコンから導き出している。 全体の流れとしては、同性愛嫌悪の具

『北出がゆく』音声版vol.1「プロ野球にゆく」

購入後に全編(01:01:10)を視聴することができます。

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とうめいで迂闊な幾何学(河野咲子のマイクロダイアリー6月27日)

頂点の数をかぞえてみると13個あり、もういちどかぞえてみると12個ある。何個までの頂点であれば正n角形の角の数をひとめで見分けることができるのかよくわからない。

伏見瞬の日記 立ち止まった6/27

暑さに体がやられる。スタミナは比較的持っている方だが、暑さだけはどうにもならない。その割には、今日はやろうと思っていたことをやれた気がする。 朝の通勤路の日陰で立ち止まったのを覚えている。工事している土地の前あたりで、日陰の気温はマシだけど、見えている景色から暑さを感じていた。 ロカストの次の告知をしました。事前に告知すること、私は迷っていて、少し慎重に連絡をとっていました。とりあえず、11月には新刊でますのでお楽しみに。(今日は全部無料公開です、短いし)

生活が下手すぎる。ぼろぼろ(北出の日記)

朝、スプーンを歯の間に引っかけてしまい、無理やり抜こうとして歯と歯茎を痛めた(テコの原理的な感じ)。なんか「ミシッ…」って鳴った気もする。夜になった今も慢性的に痛い。

伏見瞬の日記 赤く染まった蓮根の輪切り 6/26

Real Soundに掲載された千葉雅也×荘子itの対談を読んだ。 細部書いてみれば文章が進む、というところでなんとなく感じていたことが明確になって元気出る。 記事として、短くまとめているところが良いと感じた。なぜだろう。 京都のお昼ご飯を漬物屋で食べた。

矩形のなかのきらきら(河野咲子のマイクロダイアリー6月26日)

角のまるい縦長の矩形、わずかな厚みがあるけれどぜんたいに流線的なフォルムをして、右上に細かなひびが網の目に入り、よく見ると中央あたりにもひとすじのひびが横切っている。

PCが凹んだ……(北出の日記)

PC(Microsoft Surface Laptop)の本体表面に凹み傷をつけてしまった。持ち上げたコップ(液体は入っていなかった)を落下させてしまったのだ。2月に買ったばかりだったので、自分の気持ちも文字通り凹んでしまったのだった。

欠けたることのない日記 伏見瞬 6/25

たにみやんさんの「lyrical schoolとアイドルラップの話」1〜3を読んだ。 リリスクことlyrical schoolの新作はザッとしか聴いてなかったので、プロデューサーやリリックの担当が誰か、本人がラップを書かない「アイドル」について日本語ラップの実践者がどのように語ってきたかが整理されていて助かる。より自らの感性を作品に放り込むための補助になりそうな文章であった。 少し前にツイートしたけど、バンドのスーパーカーが日本語ラップ界で再解釈されている気運があって、リ

ゆらゆら歩く球体のこと(河野咲子のマイクロダイアリー6月25日)

きょうは目にものの見えぬ日なのだということがはっきりわかる。

熱帯夜のための麦わらぼうし(河野咲子のマイクロダイアリー6月24日)

ものすごく蒸し暑いので理念的な麦わらぼうしを丹念に思い浮かべる。

欠けたることのない気分 伏見瞬の日記 9日目 6/24

どうしても友人・知人の文章を先に読んでしまいがちなのだけど、つやちゃん「ラップと漫才、システムをズラす快楽。もも/ヨネダ2000/怪奇!YesどんぐりRPG【連載:扇動する声帯──ラップと漫才の時代】」を読んだ。 お笑いにおける形式分析となると、正確に分析してもお笑いそのものの蠱惑に追い付かず野暮になりがちな気がして気が引けてしまうのだけど、ラップとの重なりを優先する本文にはどこか緩さがあって、杓子定規の重たさを逃れている。厳密さを捨てることで、対象に誠実になる。なるほど、