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【突撃!隣のプロンプト!】戦略的AIカンパニー「JAPAN AI株式会社」工藤 智昭さんに聞く、JAPAN AI Chat

本記事は、AI人材リモートアシスタント「ロコアシ」による企画記事です。
JAPAN AI株式会社』代表取締役社長の工藤 智昭様にお話を伺います。


AI技術関連に関わる事業推進のために設立された株式会社ジーニーの子会社『JAPAN AI株式会社』

――西新宿のオフィスにお邪魔しています。読者の皆さんの為に、御社と工藤さんについて教えてください。

JAPAN AI株式会社』代表取締役社長の工藤 智昭と申します。JAPAN AIは株式会社ジーニーの子会社で、株式会社ジーニーは2010年に創業しました。

『JAPAN AI株式会社』『株式会社ジーニー』代表取締役社長 工藤 智昭様

ジーニーは、「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」、「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」という2つのパーパス(*企業の存在意義)のもと、企業の収益拡大・生産性向上など様々な課題解決につながるソリューションを開発・提供するマーケティングテクノロジーカンパニーです。

現在、日本で作成したプロダクトを中心に、アメリカ、ヨーロッパ、ドバイ、タイ、ベトナム、インドネシア、インドなどでサービスを展開しており、一つの事業で世界一を作ろうと、チャレンジしているフェーズです。

また、ジーニーでは、プロダクト開発において積極的にAI技術を活用し、「GENIEE CHAT」や「GENIEE SFA/CRM」ではChatGPTを用いたお客様の業務効率化や生産性向上を目的とした新機能開発に取り組んできました。ジーニー社内の生産性もAI関連技術により大きく向上しております。

AI技術関連に関わる導入コンサルティング、プロダクト提供、ならびに研究開発を推進するために設立したのが『JAPAN AI株式会社』です。

JAPAN AIでは、ジーニーの高い技術開発力を継承しAIの研究開発を進めていくことで、マーケティング業界にとどまらず、多様な業界や産業にサービスを提供し、お客様のさらなる事業拡大に貢献していきます。

私自身の背景としては、早稲田大学の大学院でコンピュータサイエンスを専攻しており、大学での学びを通じて人工知能に興味を持ちました。

大学院時代にも人工知能の研究を深め、その技術が世界を変えていくことに魅力を感じています。それが最も情熱を持って取り組んでいる領域であり、私の原点です。

ChatGPTのファーストインプレッションは「10年に一度のチャンス、変化のタイミングが訪れた」

――ChatGPTのファーストインプレッションを教えてください。

昨年末にChatGPTを試用し、海外のコミュニティの動向を調査して、これが次の大きなイノベーションとして浸透する可能性を感じました。

私たちが夢見ていた「AIが活躍する世界」が現実になるかもしれない。10年に一度のチャンス、変化のタイミングが訪れたと感じました。

早速、ジーニーの中期経営計画や長期の方針に、生成AI技術を取り入れる議論を今年の1月頃から始めました。

新しいチャンスに全力を投じるために、JAPAN AI株式会社を創業

――JAPAN AI株式会社の創業までの経緯を教えてください。

ジーニーは主にマーケティング系のプロダクトを提供していますが、新しいAI技術をうまく取り入れることで、さらなる飛躍のきっかけとなると感じています。逆に、この技術を取り入れなければ、ジーニーのプロダクトの価値が棄損し、市場での競争力を失う可能性も考えられます。

ちょうどジーニーが私の手から少しずつ離れ、自由になる時間が多くなってきていたタイミングだったので、新しいチャンスに全力を投じるために、JAPAN AI株式会社を創業しました。

日本の大手代理店複数社と協議しながら、生成AIを実務で使える段階まで持っていく


――JAPAN AIの事業について、詳しく聞かせてください。

JAPAN AIでは、生成AIのポテンシャルを最大限に活用し、主にマーケティングに関連する事業を最優先で行っています。この方針はジーニー社とも補完的な関係にあります。しかし、マーケティング以外にも人材やバックオフィスなど、多様な分野にも展開しています。そのため、ジーニーから独立して子会社化しています。

目下は、広告業界やマーケティングでの生成AIの活用について、日本の大手代理店複数社と協議しながら、生成AIを実務で使える段階まで持っていく活動を進めています。

機能としては、例えば、Facebookやインスタグラムの投稿内容や、企業が顧客に送るメール、ランディングページなどの自動生成です。

取り扱う商材や訴求ターゲットの層によって、必要なキャッチコピーやトーン、Webバナーの内容を最適化するなど、マーケティングの具体的な課題にも対応しています。

美容業界向けのAIモデル画像生成機能

また、各社ごとにカスタマイズされたAI対話環境を構築することで、従業員の業務効率化や生産性向上を支援する法人向けツール「JAPAN AI Chat」を運営しています。

「JAPAN AI Chat」は各企業専用の環境で活用できるため、データが漏洩するリスクがなく、機密性の保持が可能です。

社内のドキュメントや外部データを基にAIからの自動応答を実現することもでき、あらゆるユースケースでご活用いただけます。

「AIだからなんか何となくすごい」ではなく、その実用性に重点を置く

――JAPAN AIの事業開発において、工藤さんが特に重視されているポイントは何ですか?

JAPAN AIでは「AIだからなんか何となくすごい」ではなく、その実用性に重点を置いています。多くの人がAIの能力をおぼろげに理解しているものの、実際には活用していないと感じています。

そのギャップを埋め、AIのパワーを引き出して企業が使いやすい形で導入するのがJAPAN AIの事業内容です。

例えば、ChatGPTの「プロンプトチューニング」や「ファインチューニング」などのノウハウは、専門家向けの技術だと考えています。

現時点では有用なノウハウではあるものの、一般の人々がこれらの専門的な手法を使いこなすことは難しいし、将来にわたってずっとプロンプトをChatGPTに送り続けるとは思えません。

そういった技術的な障壁を吸収し、AIを今までの業務フローにスムーズに組み込んで、専門的な手法を使わなくても、AIを誰でも簡単に活用できるようにすることが我々の役割だと考えています。

データ連携機能

ChatGPTへの質問の改善も、生成AIのアドバイスを参考に

――生成AIを日頃の業務で活用されていますか?どのように活用されていますか?

スピーチの準備時やアイデアの整理、さらにはコーディングの際にも利用しています。ChatGPTに質問するプロンプトを書く際にも、生成AIのアドバイスを参考にしています。

混沌とした業界や状況の中でも、本物のプロジェクトや事業が出現している

――生成AI活用における課題や難しさを感じるところがあれば、教えてください。

いくつかあります。まず一つは、プロンプトのような独自の作法が存在する点です。

さらに、技術が日進月歩で進化しているため、何が最適なのか判断が難しい点です。例えば、専門的なプロンプトを覚えたと思ったら、GPT-3.5でファインチューニングが可能になったり、今後GPT-4でも同様の機能が追加されたりすると、以前覚えた方法が古くなってしまう可能性があります。

このような状況であっても、世界を変える可能性のあるベンチャーや事業が立ち上がり始めています。混沌とした業界や状況の中でも、本物のプロジェクトや事業が出現していると感じています。

AIによって、今後は多くの人々がITの力を享受できる時代が訪れる

――生成AIを活用して驚いたことや、思わぬ成果が出た事例はありますか?

まず、マーケティングの分野での実用性が確認できたことが一つです。マーケティングの仕事や世の中が変わっていくと感じています。

また、ジーニーのSFAやCRMの部署で活用する中でも、同様の変化の訪れを感じました。

ITツールの利用は一般に難しいとされますが、AIが仲介することで、多くのITツールを効率よく使えるようになりました。SFAでの細かい設定作業が音声入力で簡単にできるようになるなど、ITリテラシーが低い人々もITの力を十分に活用できるようになると考えています。

このような進化は素晴らしいと思います。かつてはITが強いのは若者だけとされていましたが、今後は多くの人々がITの力を享受できる時代が訪れると考えています。

新しい変化が起きたときは、その変化を引き起こす側になるよう挑戦することが重要

――この記事を読んでいる方に生成AIの活用をお勧めしていただけますか?

生成AIの活用には無限の可能性があります。この波に乗ると、自社の事業が大きく成長する可能性が高いです。

新しい変化が起きたときは、その変化を引き起こす側になるよう挑戦することが重要ですが、挑戦することで、事業がさらに成長したり、従業員が働きやすくなる可能性があります。

この挑戦は少し難しいかもしれませんが、ぜひトライしていただきたいです。

GPTなどの新しい技術に興味がある社員と一緒に、自社の事業にどう活用できるか議論するのが一つの方法です。また、AIの可能性について、私たちのような専門のパートナー企業とも議論してみるといいでしょう。

AI活用の幅は意外と広く、多くの産業が影響を受けるでしょう。その変化に早く対応した人が勝者になると考えています。

現時点の生成AIの性能や用途範囲は確かに限定的だが、それを軽視するのは早計

――JAPAN AIならびに生成AIの将来展望について、聞かせてください。

JAPAN AIは、生成AIやGPTのポテンシャルを最大限に活用し、マーケティング業界を大きく変えていこうと考えています。さまざまなプロダクトや事業展開に期待していただければと思います。

また、マーケティング業界だけでなく、他の分野でも革新的な取り組みを進めています。

現時点の生成AIの性能や用途範囲は確かに限定的かもしれませんが、それを軽視するのは早計です。もちろん、不完全な回答が返ってくることや使いづらさも存在します。

しかし、iPhoneのバージョン1が登場したときのように、初期の評価と将来の可能性は異なることが多いです。iPhone1の登場時、多くの人はその革命的なポテンシャルを見落としていましたが、バージョン4が登場した頃には、その有用性を実感し始めました。

現在の生成AIも、その初期段階にあると考えると、2年後、3年後の進化が非常に楽しみです。

技術の進化により、社会全体が変革される可能性が高いと感じています。AIがさらに進化することで、人間の良きパートナーとしての役割を果たす未来が訪れるでしょう。

インタビューご対応ありがとうございました

「JAPAN AI Chat」14日間無料トライアル実施中

JAPAN AI株式会社では、ただいま業務効率化や生産性向上を支援する「JAPAN AI Chat」の14日間無料トライアルを実施中です。プロンプトの指示によって想定どおりの画像生成ができたりポーズを取っている画像をもとにAI画像を生成するなど、画像生成技術が大きく進化しております。

トライアルのお申し込みは、お問い合わせページから、「JAPAN AI CHATの無料トライアルご希望」の旨を記載のうえ、お申し込みください。

お問い合わせページ:https://japan-ai.co.jp/contact/

お話を聞いた方

(聞き手:ロコアシ事業部長 あさい 撮影:広報 おかけいじゅん

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