ボーッとするためのフォトウォーク
思考を意図的に止める方法って実はありまして、それは「歩く」こと。
いやいや結構考え事しながら歩いてるけど?って人もいるでしょうが、それは考えてるというより脳が過剰に活動しているだけ。没頭してどっか違う世界に飛んでるのとは違います。
まぁ、それでもアレコレ考えながら歩くってのはあるので、見知らぬ土地で目的地を探すような、正確には「検索」の時なんでしょう。
なにかをサーチしている最中は間違いなく左脳にギアが入ってます。ホテルの場所や取引先のビル等、ナビアプリ片手にウロチョロしてる時は「計算すること」が主体ですから右脳は休んでます。
「感覚的にこの坂の上だ!」とかフィーリングで探してるとか聞いたことないですし。やってたらスゴイですよ。人間ダウジングですか、アナタは。
とは言え「なんかこの先の気がする…」って感覚は経験あるので、あながち全否定はできませんけど。でも基本的には検索移動は左脳の独壇場でしょう。
そもそも歩くって動作はオートメーション。初見の目的地を探し歩く時以外は勝手に足が進んでいるはずです。
通勤通学中に考え事をしてるという人も、会社や学校への道のりを検索脳で歩いてたのは新生活がスタートした頃だけ。ルートを記憶した現在では自動操縦で辿り着いてるんです。
そんな中で行なう思考は予定の確認だったりシミュレーションだったりで、脳は過剰に活動しっぱなし。ゾーンに入ってるようで意外と頭使ってます。
コレって写真を撮り歩く時にも起こってまして、映えを意識して被写体を吟味している状態では左脳がフル回転してます。構図やらカメラの設定やら、計算することで頭がいっぱい。案外フォトウォークって疲れるんです。
とくに手段として「SNS映えしてバズりたい!」が先行してて、残念ながらアートな感性で写真に向き合ってる人はあまりいません。写真ってかなり右脳的なコンテンツなんですけどね。
現代は計算高くインフルエンスを獲得するのに躍起になってる、まさに左脳社会。アート分野でさえコレですから頭が休まる暇がありません。
右脳左脳のように対極があるモノはバランスが大事。偏るとロクなことにならないので意図的に調整してあげたほうがいいんです。
映えは狙わず、ただ感性に任せて撮り歩く。そんなボーッとしたフォトウォークで頭を洗浄してみませんか。
闇雲に歩くよりも、「何か作業しながら」の方が思考は止めやすいですよ。