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何で子どもはセミのぬけがらが好きなのか

今年も、セミのぬけがらの季節になりました。セミの季節ではありませんよ。セミの“ぬけがら”の季節ですよ。

子どもが保育園の行き帰り。茂みという茂み、木という木を巡回して、まち中に散らばるぬけがらをかき集めてきます。そして、家に持って帰ってきます。

これ、うちの子どもだけじゃないんだよね。他の子もみんな拾ってる。なんで、子どもはセミのぬけがらが好きなんだろうか。

ぬけがらの魅力を考えてみた。


ぬけがらの魅力、こんなのがあるんじゃなかろうか。

  1. フォルムがかっこいい。かまみたいな手もかっこいい。

  2. 葉っぱの下とか高いところとか、見つけにくいところにいるので探す楽しみがある。

  3. 毎日、新しいぬけがらが出てくるので、何度でも探す楽しみがある。

  4. 服にくっつく。バッジ感がある。

  5. 圧がかかるとバラバラになってしまうので、丁寧に扱わなきゃいけない。儚い存在。

この内、探す楽しみ。これが一番大きいんじゃなかろうかと思ってる。

ぬけがら経済圏


こないだ、あきる野市にある「秋留台公園」に行きました。そこでは、公園内のぬけがらを集めるイベントをやっていました。
持ち込んだぬけがらの数に応じて、オリジナルグッズをくれるシステム。小さなメダルかよ。

息子も公園内でぬけがらの探しをしていましたが、悲しきかな。既に公園中のぬけがらというぬけがらは刈り取られた後でした。どこにも、ぬけがらは見つかりません。
公園内に、まったく新しい、独自の経済圏が誕生した瞬間でした。

まだまだある「ぬけがらエピソード」


息子は、クラスの女の子がぬけがらを欲しがっていたのであげたそうです。とても女の子は喜んでいたそうです。
ぬけがらを通じて相手を喜ばせる事ができる。これも、ぬけがらの持つ価値ですね。

エピソードはまだあります。
ぬけがら探しすぎて、羽化する瞬間のセミを3回見たことがあるらしいです。僕は1回も見たことないのに。
ぬけがらに夢中になることで、生き物の神秘にも出会いやすくなっているようです

「ぬけがら」

なんと不思議なものでしょうか。
子どもたちを夢中にさせ、多くの体験を提供してくれるもの。ぬけがらの底知れない魅力を感じるとともに、これ以上、家には持ってこないでくれと思う8月1日でした。


この記事のテーマソング:セミのぬけがら/藍坊主
夏の喪失感をセミのぬけがらに例えている。なんとステキな表現。


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