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北海道のつくり手たち(帰山農園・帰山和敏社長)

本インタビューは函館新聞2020年11月15日にも掲載されています。

創業明治41年、帰山農園の4代目・帰山和敏さん(58)「三つの理念 米に愛情注ぐ」

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知内町には米づくりをする上で適した環境がそろっています。夏は比較的涼しく、秋は穏やかな温かさが続く気候です。大千軒岳を源とする清流、知内川のきれいな水がおいしいお米を育みます。帰山農園では、人と地球環境に優しい農業・食の安心安全・良食味米栽培技術の追及の三つを理念として米づくりに取り組んでいます。


「毎日食べるものだから、信頼される農産物でありたい!」という思いから、帰山農園では、農林水産大臣登録機関が行う穀物検査を全量行い(1等米)、特別栽培農産物の認証審査を受けています。特別栽培米は、使用する化学合成農薬と化学肥料の量を、通常の50%以下に減らして栽培します。慣行栽培と比較すると、リスクが高く栽培管理に時間がかかり、大量生産することは容易ではありませんが、手間暇かけて栽培した特別栽培米には愛情がたっぷりと込められています。


その思いはしっかりと届いており、帰山農園には全国各地の消費者から「おいしい」と手紙が届きます。特別栽培米の栽培は労力も費用もかかりますが、その一言があるからこそ頑張れます。本当に安心で安全なお米を提供すること、そのお米をおいしく食べてもらうことが何よりの喜びだと感じています。

念願だった自分の米での日本酒づくり


代表の帰山和敏さんには長年思い続けていた一つの夢がありました。それは、自分が作った米で日本酒を作るということ。その思いが人をつなぎ、秋田県の出羽鶴酒造と出会うこととなります。北海道の米農家と秋田の酒蔵、そして熱意ある酒販店がひとつのチームとなることで実現し、2019年3月に帰山農園の北海道米ゆきさやか100%「純米吟醸ましろ」が誕生しました。


今年のゆきさやかも上々の出来だと帰山さんは話します。これから春に向けて「ましろ」の仕込みが始まり、帰山農園でも来年の米づくりのために田んぼづくりが始まっています。消費者の皆さまの喜ぶ顔を思い浮かべながら、帰山さんは今日も米づくりに取り組んでいます。

参考サイト:https://digital.hakoshin.jp/special/index/68185




道南でつくられるこだわりの食品を集めた通販サイト「道南地元市場(https://ec.s-hokkaido.com/)」を運営するロカラ(函館市鍛治1、中川真吾社長)のスタッフが各地のつくり手たちのもとに足を運び、生産者の思いをまとめる。(毎月第3日曜日掲載)

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