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息子の治療⑥

息子は小学5年生の時にASDが強くADHDも併せ持っていると診断されています
中学1年後半から登校しぶりが始まり、中2からは不登校になり、この春中学を卒業してしまいました

6月下旬 息子がセンターへ
私が職場での異動が決まり、新しい事務所への引っ越し手続きで毎日バタバタで、息子のケアまでは手が回らない
そんな中、息子がセンターに行くと約束した日が来る
期待はしてない
どうせ、寝坊したとか、暑いから行く気失くしたとか、そんな理由をつけて行かないかもしれない
でもそれは息子の選択で、息子の問題
私は私のことをしないといけない
今は仕事を何とかしないといけない
子供家庭支援センターの人たちも無理強いはいけないと判っているためか、「約束の時間にセンターに来なかったら、こちらから家庭訪問する」とのこと
地図を用意して息子に渡し、当日を迎えた
私はテレワークではなく会社に出社し、遅くまで残業
やっと手が空いて、娘にメールを送ったのが夕方で、息子がセンターを訪問する約束の時間を遥かに超えていた
行ったのか、行ってないのか
娘に聞いたら、「出かけたかもしれない、良く判らない」とのこと
毎日22時まで残業しているため、仕事のこと以外は全く考えられず、家に着いたら気絶するように眠る毎日
当然、食事の用意もできないが、なんとか適当に食べてる様子

私の転勤はいい機会なのかもしれない
ずっとこの生活が続くわけない
必ず変化は訪れる
息子もそのことを感じ取ってくれたらいいのに

7月上旬 センターから電話
6月下旬の息子のセンター訪問の約束は守られたらしい
時間通りに息子はセンターに行き、1時間の面談を行ったそうだ
センターの人たちは小躍りして喜んだ
もう一歩進めようと「今日、似たような境遇の子が集まる会があるから行く約束になってます。帰りは私たちがお家まで送りますので」とのこと
本当に息子がその会に参加したいと言ったのか
また大人のペースに巻き込まれたフリをして、「自分は行くとは言ってない」と言い出すんじゃないか
センターの人たちは「立ち直るのに前向きな兆しが見えます」と喜んでる様子だったけど、私は全然信じてなかった

家に帰ると、玄関の靴の位置が全く変わっておらず、恐らく行かなかったんじゃないかと思った
期待するだけ無駄
息子の心は死んだまま、きっと生き返ろうとは思ってない
こちらからどれだけ働きかけたとしても、無駄でしかない

以来、息子の玄関の靴の位置が変わることもなく、1か月経過

8月上旬 センターへ電話
残念ながらSさんもIさんも会議で離席中だった
夕方、留守番電話にSさんからメッセージが入っていた
ただし、途中で切れていて、かけなおしたけどセンターの業務終了時間で繋がらず
「あれからどうしていたかな、とは思っていたんです」
的なことが録音されており、やはり、7月の上旬に行かずに、そのまま音信不通にしているようだ

やっぱりね
もう、どんなに呼びかけても、息子がこっちに帰ってくることはないんだよ

泣くことも疲れたよ

多分、息子はこの先も社会にはなじめないんだろうな
馴染もうと思っていないから

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