雪組が沼どころかマリアナ海溝だった件
プロローグ
沼るスピードが異常、そして深さがとんでもない。これが私の、雪組生に対しての感情である。
きっかけは朝美絢さん。宙組公演『HiGH&LOW-THE PREQUEL-』で初めて拝見し、記念すべきファースト推しジェンヌとなった桜木みなとさんの同期生であり、雪組2番手男役だ。初観劇の興奮冷めやらぬまま、色々と調べるうちにたどり着いた、顔がタイプドンピシャの1人で、その勢いで雪組公演『蒼穹の昴』を観劇した。当時は席があまりに遠く(2階の後ろから2列目)、視力が悪いのも相まって顔が全く判別できなかった。そのため、かろうじて「あーさの声めっちゃ良い!あと途中で死んだ人も良い!(たぶん科挙成績2番の人?)」という、今では信じられないほどの超ざっくりな感想しか残っていない。
※”沼の入口担当”こと和希そらさんだった
そこから飛んで、3月20日。宝塚GRAPH4月号の発売日である。
その間、花組や宙組は見ていたが、雪組はあまり情報のない期間を過ごしていた私。その日は偶然桜木さんと潤花さんがGRAPHの表紙を飾ると知り、とんでもなくビジュが良かったので喜び勇んで購入した。そこに載っていたのが、2月に御園座で上演されていた『BONNIE&CLYDE』の舞台写真だった。
何の気なくぱらぱらとめくっていて、ふと目にした1枚。頭から血を流した男女が、車の座席で目を閉じて寄り添いあっている姿に、雷が落ちたような衝撃を覚えた。
さらにめくっていくと、血だらけのシャツを着た男が、今にも消え入りそうな様子で泣き顔の美女に抱きかかえられているではないか。
なんだこの性癖ドストライクな写真は。
これが私の、雪組に激ハマりする発端となった出来事である。
頭がスパークしたような衝撃そのままに、Twitterでまずは彩風咲奈さんと和希そらさんについて布教を乞うた。すると、先輩オタクの皆様によって瞬く間に良質な過去作品がずらりと提示され、手始めにその中でも特に彩風さんのビジュアルがお気に入りだった『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』を配信サイトで鑑賞した。
これがいけなかった。
とんでもない沼の集合体だったのである。
元々ギャングとかアウトローな話が好きなので、まずストーリー展開がもろ好みだった。救いようのないほど暗く、人が死にまくり、バッドエンドな物語。後に雪組お得意の演目だと知るのだが、この時は、キラキラしたイメージの宝塚がこんな重い話をやっちゃうのかと驚くばかりだった。
そして、彩風さん演じるマックスはハチャメチャにかっこよかったし、朝美さん演じるキャロルはただただ可愛かったのは言うまでもない。どれほど振り回されても健気にマックスを想うキャロルの姿はとても切なく、来世での二人の幸せを真剣に祈ってしまうくらいだった。
それにしてもシンプルにビジュが良すぎて尊いどころの騒ぎじゃねぇ(白目)
さらに、さきあさを見るつもりだったはずが、気がついたら望海風斗さんの歌声にぐいぐい惹きつけられ、真彩希帆さんの美しさに心奪われ……見終わるころには雪組の沼にどっぷりと漬かりきっていた。
しかも宝塚の悪いところは、推しを1人見つけてしまうと、そこから芋づる式に推しや気になる人がものすごい勢いで増えていくことだ。やれ同期、やれ兄弟役、やれ恋人役……人数が多い分それなりに絡みも多いわけで、一度気になりだすともう止められない。そんなこんなで、気がつくとマリアナ海溝並の深みに沈んでいた次第である。
推し紹介~現役さん編~
※あくまでも個人の見解です
・彩風咲奈さん
最初に見た(認識した)のがマックスだった時点でもう終了のお知らせ。(笑)
三白眼からダダ漏れる色気で毎回瀕死状態。呼吸困難。ありがとうございます。しかもスタイルの良さがもはや人間ではない。股下100kmくらいあります?(ないです)
イケイケドンドン!俺についてこい!みたいな強引俺様キャラがとても似合う方だと思う。でも個人的には、余命僅かとか、今にも消えてしまいそうな危うさを持った儚いキャラもやってほしい。イケメンがやったらきっと大正解だから。あとシンプルにそういうの好きだから(聞いてない)。
もしかしたら見たことないだけで既に経験がおありかもしれないので、オタクの皆様はぜひ教えてください。全力で布教されに行きます。
・朝美絢さん
私の雪組初恋ジェンヌ。なんといっても目力!!そして随一のハスキーボイス!!!全身からバシバシ溢れ出る美のオーラ、たぶんダス〇ンの空気清浄機より高性能。嗚呼……今日も君のおかげで空気が美味しい……(は?)
とりあえず顔がタイプすぎるし毎回ビジュが強すぎて、気づいたら視線が磁石みたいに引き付けられている。
意外とビビりでリアクションがやたらデカかったり、「今何時?」「お前にマジ」という鉄板ネタ(?)を持っているところもポイント高い。
・和希そらさん
『蒼穹の昴』見たくせに全然覚えてなくてごめんなさい。
『Délicieux(デリシュー)!-甘美なる巴里-』や『ジュエル・ド・パリ!!』で見てたら1人だけなんかキレが違う。うわっこれダンス上手い人の動きや!!!(誰目線)
何を隠そう、ボニクラで沼堕ちさせてきた張本人様。さすが入口担当。イケメンが血だらけで美女に抱かれて死にかけてるとかさてはGRAPH編集者、私を沼へ突き落とすためにこの写真選んだな?(違う)
・真那春人さん
一言で表すと"存在感"。目力というか、目の輝きがキラッキラで大体どこにいるかすぐわかる。そして掛け声が爆音。マジで爆音。(笑)
見た作品が偏っているせいもあるが、イケオジの役が多いし似合う。ていうか、若者設定でもなぜか若者に見えない時がままある(失礼)。そこはかとない貫禄のせいなのか?あとショーの中詰め総踊りで誰よりもオラつきがち。
おしゃべりがお上手なようで、スカイステージの番組でよくMCを担当されているらしい。私はトーク上手な人が大好きなので、タイプど真ん中である。
コンビ萌えするオタクなので凪さまの同期なのもかなり高得点。
・久城あすさん
なんかおもしろいキャラの人(褒めてる)。顔がうるさい(褒めてる)。
めっちゃ早口関西弁のムードメーカーらしい。私の好きなタイプ。(聞いてない)
歌声がとても伸びやかで気持ちいい。好き。
・聖海由侑さん
とにかく顔が可愛い。母性しか湧かない。かわいい。(語彙力)
前述のボニクラ舞台写真にて、ダークスーツにハットをかぶり、大きな銃を担いで歌う彼女の姿を見た瞬間、「え……何このイケメン……タイプかも」と軽率に心奪われてしまったのがきっかけ。が、追えば追うほど「可愛い!!」に全振りするようになり、今では一挙手一投足にデヘデヘしてしまう始末。恐らく年齢が大体おなj(すみれコードのため自粛)なので、憧れや尊敬の方が先行しそうなものだが、彼女に対してはなぜか浅オタの分際で親みたいな気持ちになる。
めちゃくちゃ歌が上手いのでキャッチコピーは「魅惑のMr.ボーカリスト」。『NOW ZOOM ME』ではたくさんソロをもらっていて大歓喜した。しかし、本公演でのセリフも舞台写真等のグッズもまだかなり少ないのが残念。なぜあんなに歌の上手い子をもっと前に出さないのか、甚だ疑問でしかない。だが『ライラックの夢路』新人公演では三男ゲオルグ役と、終演後の挨拶をきっちり務めていて嬉しかった。次回公演ではぜひ新公主演を……
・音彩唯さん
生まれてくる時代間違えたんか?っていうくらいビジュアルがプリンセスそのもの。「可愛い」や「美しい」なんて凡庸な言葉では、彼女を形容することはできない。どう考えても顔が小さすぎるし、スタイルが良すぎるし、声が可愛すぎる。宝塚っていつから本物の妖精さん入れるようになったんですか?(違います)
初見は『海辺のストルーエンセ』。あんまりお人形ビジュなもんだから一瞬で目が釘付けになった。ほんでもって歌がめちゃめちゃに上手かった。調べてみたらなんとまだ研4。しかしもう既に新公ヒロイン2回、1Day LIVE出演や別箱ヒロインに加えエトワールも経験済みという超強者。よっぽどのイレギュラーがない限り、次代のトップ娘役は確定だろう。もう今から楽しみだ。
・愛すみれさん
朝美さんや桜木さんと同期なので、名前だけ知っている程度だったのだが、『NOW ZOOM ME』で美声を拝聴し、すっかり笑顔になってしまった。とてもタイプな声だったのである。
あと大阪出身なのも大きい。たぶんアヤナギ先生のコーナーで本格的に恋した。(そこ?笑)
推し紹介~OGさん編~
・彩凪翔さん
もう彼女に関しては、好きすぎて何から語るべきなのかわからない。
初めて見たのは前述のワンスでのジミー役。当時はさきあさしか見ていなかった&だいきほの歌声に圧倒されていたので記憶が曖昧。「顔綺麗な人おるな~」くらいしか覚えていないが、とにかくその整いすぎた顔だけは鮮烈に記憶している。あと宝塚を知る前から名前に何となく見覚えがあったのもある。
その流れで公演情報を調べ、既にご卒業されていることを知った。そのままインスタグラムの検索欄に名前を入力したら、ご本人のアカウントが出てきた。
その瞬間、脳内スピーカーから超爆音で「Love So Sweet」が流れ始めた。
胸が高鳴った。リアルに。
自分でもびっくりするほど、ときめいてしまった。
経験したことのない感情に混乱しながら、Googleの検索欄でも同じことをした。
そこには、タイプどストレートなとてつもない美人がずらり。しかも全員同じ人。
うわ〜………すっげータイプ…………(撃沈)
それから、ものすごい勢いで雪組の過去作を漁った。(といっても私はスカステに入っていないし財源にもだいぶ限りがあるので、配信サイトで見つけたり円盤を購入したりして数本見ただけだが)そして見る度に尊すぎて拝み倒してしまった。顔が好き声が好き話し方が動き方が全てが、もはや存在自体が好き。マジで生まれてきてくれてありがとう(限界)
ワンスの次に見たのが『ひかりふる路』のロラン夫人。いやもう美美美美美美。美しいしか言うことない。色気の具現化やん。あんなに女装して似合ってしまう男役います?あと朝美さんくらいしかいないのでは?(過言)
しかも私は豪勢なドレスが大好物なので、推し(人)×推し(物)のコラボという奇跡に滝涙を流した。オタク殺す気か。ポジション的にはかわいそうだけど、真剣にダントン(彩風さん)になって見下されて高笑いされたい。いやそれすらもおこがましいので、来世はあの綺麗な胸元に挟まっている紙になりたい。徳積みますんでよろしくお願いします。
そして同じ円盤収録の『SUPER VOYAGER!』。これがまた素晴らしいショーだった。特にプロローグのセーラー服がたまらない。それぞれの名前にちなんだ歌詞なのもめちゃくちゃ良い。キスキス!腰グイ!!壁ドンドン!!!など一見トンチキワードなのにイケメンがやったら様になるんだなこれが…ちなみに凪さまのパートには「もう止められない 君が好きさ」という歌詞があるのだが、「私も好き!!!!!!」とマジレスするのがお決まりになっている。
我ながらヤバいオタクである。
それから『壬生義士伝』で和装の凪さまも見た。雪組生は日本物の演目が多く殺陣が得意と聞いてはいたが、ここまでかっこいいとは思わなかった。袴と刀とイケメンって…最強コンボじゃん(ちょろ)
真那さんが近藤勇役だったので、同期で新撰組ツートップなのもすこぶる萌えた。いいぞもっとやれ。
あと1期下の彩風さんとの通称「彩彩コンビ」もたまらん。一緒にいるだけで可愛さが一兆倍ぐらいに増幅するし、周囲の空気が浄化される。でもお芝居では何かと敵同士だったり、絡みがなかったりなのでちょっと残念。コンビ萌えオタクとしては、お2人の再共演を早く見たい限りである。(しかしそうすると彩風さんは自動的に卒業していることになるしそれはそれで非常に寂しい。矛盾……)
ステージではバッチバチにキメて、あらんばかりの色気と美を振りまいているのに、素顔は人見知りで引っ込み思案で、同期から「あやかちゃん」と可愛がられる末っ子。そしてなんと言っても関西弁がとにかく可愛い。自分も同じ話し方なのに、凪さまが喋ると無量大数倍くらい可愛くなる。なんなん?もっと可愛くてもいいねんで?(ゲロ甘)
こうして凪さまのことばかり考えているうちに、気づくとFCに入り大量課金していたのは余談である。
・望海風斗さん
いや歌うっっっっっっんま!!!!!(白目)
初見(初聞?)なのに耳がめちゃくちゃ幸せになった。聞けば真彩さんと2人して「歌うま夫婦」なんて別名もあるらしい。こりゃ全世界が納得するわ。
そして望海さんと言えば、”反社似合いすぎ”。あと”主演作の致死率高すぎ(周囲含む)”。「必ず帰るからな!」って言っといて自害するし(壬生義士伝)、つかの間の愛しか許されずに死ぬし(ファントム)、暴走しすぎて処刑される(ひかりふる路)。さらにかつての盟友を始め敵同志問わず処刑しまくるし(同)、かつてのギャング仲間が自殺するし(ワンス)、もう散々だ。でもそれがあまりにも似合いすぎてしまうし、暗い話大好きな私のツボに入ってしまう。
それにしても私が見た作品、他組も含めて全部、必ず誰かしら死んでるんですけど、宝塚って人が死なない作品ないんですか?(なわけ)
・真彩希帆さん
この人はお人形というより、ディズニープリンセス。金髪ビジュをお見かけすることが多いせいか、リアルラプンツェルにしか見えない。シンプルに顔が好き。
それと、やはり声。娘役さんはたまに声が高すぎて聞いているのが辛い時があるのだが、彼女はそれが全くなかった。それどころか、話す声も歌う声も、初めてなのにどこか懐かしいような不思議な感覚になった。
『SUPER VOYAGER!』のプロローグでは、あまりにも可愛すぎるせいかいつ見ても「かっ……可愛いっ……(号泣)」になってしまう始末。先日梅田芸術劇場で上演された『ファントム』を観劇した時も、冒頭彼女が客席のドアから出てきた瞬間、たったそれだけで涙腺が大崩壊した。元から涙腺は弱い方だが、ヅカオタになって以来さらに弱くなっている気がする。(笑)
フィナーレ
早いもので、宝塚歌劇にハマってからもう1年が経とうとしている。1年前はまさか、見目麗しいタカラジェンヌを目を皿にして追いかけ、円盤や写真を始めとするグッズを買い漁り、チケット争奪戦に明け暮れ、公式FCだけでなくOGさんの個人FCにまで入っているとは、夢にも思わなかった。まぁ昔からミュージカルやショー好きな人間なので、いつかハマるだろうとは思っていたが……(笑)
新卒1年目、右も左もわからないことばかりで、頭がパンクしそうな毎日だが(ていうかずっとパンクしてるけど)、何とか首の皮2枚くらいで踏ん張れているのは、確実に彼女たちのおかげだ。
「きっとご贔屓様は今日もお稽古に励んでいらっしゃるんだから、私も頑張らねば」
そう思わせてくれる、生きがいをくれることに、心から敬意を表したい。
生まれてきてくれてありがとう。
ステージに立ち続けてくれてありがとう。
貴方たちは存在しているだけで素晴らしいです。
どうかこれからも幸せでいられますように。
愛しています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?