スカーレット・ピンパーネル(赤坂ACTシアター)

11/20(月)~12/5(火)に赤坂ACTシアターにて上演されていた「スカーレット・ピンパーネル」を観劇しました。

ブロードウェイで上演されていた舞台の日本版(梅芸版)で、2016年に初演されていて今回は再演。
宝塚でも上演されていて、こちらは今年の3月に一度観劇しました。

1789年、王制に対する不満を爆発させた民衆が蜂起し、フランス革命が勃発。その後、ロベスピエールを指導者とするジャコバン党が権力を振りかざし、元貴族らが次々と処刑される恐怖政治が続いた。
嵐が吹き荒れる混乱の中、無実の人々を断頭台から救おうと立ち上がったのは、イギリス貴族のパーシー・ブレイクニー。
彼は仲間と共にピンパーネル団を結成し、知恵を絞った救出計画を秘密裏に敢行。その活躍ぶりは瞬く間に広まったが、女優を引退しパーシーの妻となったマルグリットでさえも正体を知らず、いつしか夫婦の間に大きな溝が生じていた。フランス政府特命全権大使のショーヴランは元恋人であるマルグリットに接近。ある取引をチラつかせながら心のうちを熱く、甘く語りかけ、ピンパーネル団の素性を暴こうと執念を燃やす。
愛を疑うパーシー、愛を信じたいと願うマルグリット、愛を利用するショーヴラン。恐怖政治の嵐の中で愛憎が交差し、物語はスリリングな展開をみせてゆく…。(公式サイトより)

ところどころ話の流れや演出に違いがあるようですが、大筋は同じで勧善懲悪で大団円なストーリは観ていて楽しかった!
フランス革命が舞台…とはいってもレミゼのようなシリアスではなく、コメディシーンもあって笑いどころも。
主演の石丸幹二さん演じるパーシーが切れ者だけどコミカルな役。
ジキルとハイド、パレードとなかなかシリアスな内容の舞台でしか見たことが無かったので、こんな石丸さん初めて見ました。
そして相変わらずの圧倒的な歌声。
この人が舞台に出るとその圧倒的さで「ザ・石丸幹二劇場」みたいに感じられるのだけどきっと気のせいではないはず…。

気になっていたのがロベスピエール/プリンスオブウェールズ役の上原理生さん。
面白い役で、怖い革命政府のトップとちょっととぼけた王子役という正反対の役を見事に演じ分けていました。
もちろんしゃべり方も歌い方も別人。
特に、2幕冒頭で「新しい世界は今」というロベスピエール&ショーヴランのかっこいいナンバーを歌い上げたと思ったら、直後に舞台奥でプリンスの格好に早変わりして登場したところは「おおー!」と会場から歓声が。

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以前宝塚で見たばかりですが、当時は初めての宝塚のキラキラ具合に圧倒されて内容やか歌は結構あやふやなところがありまして。
あらためてサントラで予習したつもりだったのに聞き覚えのない曲がちらほら…。
どうやら宝塚版や2016年版で追加された曲があり、今回の舞台はブロードウェイ版をベースにその新曲を加えたそうです。
「ひとかけらの勇気」という宝塚版ではテーマソングのように歌われていた曲と「新たな時代は今」「ここから先は」という新曲が追加された…ということでいいのだろうか?
(ちょっとよくわからなかった)

そうそう、聞いてはいたけれど宝塚と今回の梅芸版ではストーリーも若干変わっていて驚き。
宝塚版ではジャコバン党に囚われたルイ・シャルルを助けに行く…というピンパーネル団の目的があったのだけれど梅芸版(とブロードウェイ版)ではそもそもルイ・シャルルが出てこない!
ジャコバン党に囚われたアルマン(パーシーの妻マルグリットの弟)を助けに行くのが後半のメインに。
正直、宝塚版ではアルマンがどうしていたのか思い出せない…この人も囚われたのだっけ?

登場人物が少ない分、梅芸版の方が話がシンプルでわかりやすくていいな…と思った一方、宝塚版での好きなシーンが無くなっていたのは少し残念。

終盤でマルグリッドが再びコメディ・フランセーズで歌うシーンが印象的だったのだけれど…

どっちも長短あって面白いので、宝塚で梅芸版、梅芸キャストで宝塚版なんてどうだろう…私はすごく見たいけど。笑

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気づけばもう12月。ちょっと早いですが(チケットを増やさなければ)今年はスカピンで観劇納めになりました。
来年はどんな新しい舞台に出会えるのでしょうか…今から楽しみです。

とはいっても、ミュージカル俳優のコンサートやライブがあるのでこの後も今年は盛りだくさん。
まだまだ充実した12月になりそうです。

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