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LLM留学って実際どうなの?何やるの?という話 (Dukeの場合)

ついに秋学期が始まってしまいました…。既に2週目に突入し、あまりの予習の多さ&英語で授業を受けることの大変さに少し焦りを感じております…笑

さて、なんとなく渡米前から「LLMでの授業&生活ってこんな感じなんだろうなー」とイメージを膨らませていたわけですが、2週間ほど経ち、想像どおりだった部分もあればそうでない部分もあります。

今回は実際アメリカのLLMプログラムってどんな感じなの?という話を書いてみます。もっとも、大学によって相当カラーが違うと思うので、私が通っているDukeはこんな感じですよ、という紹介に留まります。

「LLM留学は人生の夏休みだよー」→嘘です

渡米前にLLM留学の話を調べていると、いろんなところで「LLM留学は遊びまくれる」「人生の夏休みだった」とかいう話を見かけたんですが、(少なくとも私は)真っ赤な嘘だと思いました。

先に少し触れたとおり、そもそも英語で授業を受けること自体が大変だし、授業についていくためには予習が欠かせないわけですが、その量も相当に多い(単純に読む量も多いし、授業&試験対策のためにOutlineを作るための作業量も多い)です。

また、Dukeの場合にはLLMだけの授業が必修2科目しかなく、そのほかは全て現地の学生が通うJD課程の生徒と同じ授業を受けます。

このため、そもそも英語ネイティブ向けの授業になっており、教授が話すスピードもめちゃくちゃ速いことから、後で授業の録画等を見て聞き取れなかった部分を見直す等の時間も必要になります。

というわけで、日々の予習+授業の受講+復習をしていると、毎日遊びに出かけるぞー!みたいなことは(少なくとも私は)絶対無理です。とにかく平日は勉強しまくって勉強貯金を作り、いかにして土日or授業が少なくて早く終わる日に遊ぶかがキーポイントとなります。

とはいえ、逆に言えば平日は勉強と家事くらいしか出来ることがないので、日本で仕事している時間が勉強する時間に置き換わったと思うと、普段やっていることとあまり変わらないとも言えます。

勉強の仕方自体は日本とほぼ変わらない気がする

誤解を恐れずに言えば、確かに法体系は異なるものの、勉強の仕方自体は日米で大きな差はないように感じています。

確かに、「成文法は無いものの、裁判例自体が法規範であるため、その裁判例で示されたルールをもとに事例等を検討する」というのはコモンロー固有の話ですし、連邦と州の関係性などは日本人にとっては馴染みがないところです。

が、そうは言っても、連邦・州のそれぞれにおいて多くの成文法&関連する規則が存在し、それらの条文から議論がスタートする場合には日本の法律の解釈技術とあまり変わらない気がしています。また、法規範の解釈のために多くの裁判例を学ぶのは日本も変わりません。

というわけで、日米で異なる部分がどこかに気をつけてさえいれば、今のところは日本スタイルで勉強しててもどうにかなるかな…という印象です。

なお、Writing等は日本人に馴染みのない(&腑に落ちない)お作法もあるので、深く考えずに「そんなもんなんだなー」と受け入れてしまうのが良い気がしています。

授業のスタイルは全然違う

一方で、授業のスタイルは日本と全然違います。

まず、予習前提で話が進むため、予習してないと詰みます。そして、授業にもよりますが、めちゃくちゃ当てられます(いわゆるCold Call)。意見を求められればみんな手を挙げますし、質問もガンガンします。

日本で言えば、ただ座って聴いてるだけの講義タイプの授業はなく、全授業がゼミみたいな感じだと思えばなんとなくイメージが掴めるかもしめません。

めちゃくちゃSocializeの機会が多い

公式・非公式を問わず、割と毎日何かしらのイベントがある印象です。

一例を挙げると、キャリア開発系のセミナー・外部講師の講演会みたいなお堅いものから、学生団体主催の懇親会・LLM生だけでの飲み会などなど。

ほかには、学内のスポーツ施設でみんなでスポーツしたり(なぜかロースクールの建物内にも卓球台があります)、ゴルフに行ったりもあるので、アクティビティ系の集まりも多くあります。

もちろん、参加するかどうかは任意ですが、他の学生と交流する機会が多いのは良いことですし、気が向いたときに気軽に参加するくらいでいいのかなーと。

LLM生はほとんど皆Barを受けるっぽい

NYを中心に、Barを受けるかどうかというのは悩ましいポイント(とりわけ、日本で法曹資格を持っていない企業内の法務担当者)なわけですが、LLMのオリエンテーション中に「Barを受ける予定か?」という質問があったとき、9割近く手が挙がっていたように思います。

多くの場合、5月にLLMを卒業して7月末の試験まで大学で勉強すると思われます。同級生の皆が頑張っているのを見ると自分のモチベーションにもなるので良いことかなと。

なお、学内でもたまにBar対策講座の担当者がブースを出して宣伝していたりしますので、話を聞いてみてもいいかもしれません。

今のところはこんな感じです

色々と書きましたが、なんだかんだ新しいことを勉強するのは楽しいです。

また、今のところは土日も普通に遊べてますし、秋休みや秋学期の試験終わったらあとに何しようかなーという予定も立てたりしてるので、大変ながらも留学生活をエンジョイしてます。

色々書きたいことは溜まっていますが、とりあえずの近況的な記事ということで。

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