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向こう側の君へ

わたしったら君のこと何も知らない。
使ってるパソコン、煙草の銘柄、家の間取り、それから何を考えて生きてるか、とか。

いつだって君はわたしの主人公で
いつだってわたしは君のモブキャラ。
多分何があっても一生手が届くことはないね。

わたし、君のことを思い描く時はいつも手書き。
少しでも同化したい。どうかしてるよね、こんなの。

ああ、君と話すと鼻先を夏の匂いが掠めていくなあ。常に眩しくてわたしの心を熱くさせて、上手に咲けなかった向日葵なわたしをどんどん焦がしていく。もうこのまま焼き尽くしてほしい、気持ちごと。

気持ちって二人で持ったらいけないものですか?一人で持つにはすこし重くなりすぎてしまって。ほらね、またこうして焦れている。

今日もまたわたし、画面の向こうで何かをして過ごしている君のことをスケッチブックに描いているよ。一瞬でもいいからさ、届きたかった。上手に咲くことは出来なかったけどきっと君ならどんな姿でも何も言わないと思うから。

届きたかったよ。Hello,my loved one.

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