ゲーム簡易化の時流とスト6
ゲームはここ20年ぐらいで簡易化する流れになっている。同じように格ゲーというマニアックなジャンルでもスト6が簡易化した。他の簡易化したジャンルと比較して、スト6が成功していないのはなぜなのか。
簡易化の具体例を挙げると
RTS → MOBA
StarcraftやWarcraft、Age of Empire → DOTAやLoLFPS → バトロワ型
CSやCoD → PUBGやApex
というようなジャンルの簡易化があった。
この簡易化の流れによって、おおむね技術介入度が下がり――テクニックや入力精度の重要性がさがった。一方で、フィールドや運、アクション性、アイテム管理などの要素が追加されマイルドになった。これはAimingや入力精度などの"腕力"で殴りあうゲーム性から、ちょっと経験や判断力を使う要素が増えたってことだ。
一方でスト6を見ると、モダンという操作体系の導入により技術介入度が下がったものの、下がった分を埋め合わせる追加要素がなかった。これはラーメンの味が薄味になったのと同義である。薄味になったことで、ちょうどいい塩梅になった可能性もあるが、現状の待ち優位のメタを見た感じどうなのかな感がある。また、海外でのスト6人気の低下を見るにそれを主張するのは難しいか。
むしろ日本でヒットしているかのように見える現象の方が例外なのではないか。配信者の社交ツールとして流行ったのであって、それがランクマ人口の増加につながったのかがよくわからない(まとまったデータが見当たらない)。
話を格ゲーの簡易化に戻す。格ゲー界隈でも、ゲーム性を下げて代わりに2v2にしたり別の要素を足したこともあった。例えば、カプコンやアークは格ゲーを2v2にしたようなゲームをいくつか出したし、あるいは簡易化したポケットファイターとかを出してきた。が、まったくヒットしなかったと思う。
格ゲーに近似したゲームとしてスマブラのヒットが挙げられることが多い。これは、一部のプレーヤーがパーティーゲームから1v1のガチ対戦に移行したのであって、簡易化とはアプローチが逆である。また前述の通り格ゲーが2v2になって成功したことがないので、こっちは違うんじゃないかなって気がする。
格ゲーが簡易化してブレイクあるいはブレイクスルーするには、なんかいい感じの要素を足して、ジャンルが変遷したときに果たされるのじゃないか。それが何なのか、今の時点ではよくわかんないねーって話でした。
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