岡山・木曽路・開田高原4泊5日縦横無尽
今回も旅のテーマは芸術新潮社昭和58年発刊「ふるさと日本紀行 東日本編」。長野県はこれで人生6回目の旅です。行っても行っても、発見があるし居心地のいいところが見つかるし、うっとりする風景に出会える。なんていいところだろう。
仕事を終えて走りこむ15:15発のフェリー、そっから本土につき、やくもに乗って、岡山へ。定宿「とりいくぐる」。スタッフと日常会話をちょびっとして音楽を聴き、商店街をぼけっと歩く。それだけのために来る価値がある。何度も来ているが今回初めてスタッフの子と、10分以上話した。みな素で、ほんといい。キラキラでもクールでもなく、常温。いい。しかも今回はじめて近所のパン屋へ行きおいしそうな朝ご飯を購入した。まじで泊るだけだったので、こんな、買い物をするとかすごい進歩。これからもよろしく。ベーグルもっちもち。知らなかった音楽もチェックできたし満足。
名古屋へ新幹線を飛ばす(運転しないけど)。そっから中津川で乗り換えて、奈良井宿へ。初めてきたときは雪だった。あのときは本当に美しく感動した。今回は知ってるから、普通。旅先に二回来るってあんまりない。わたし宿場町ほんとに好きみたい。杉林へ行く。旧街道の面影が残っているところ。すごくいい。宿の「あおき」へ必死こいてたどり着く。そうそう、こんなとこだったわ。二回目。晩御飯。おじいちゃん手作りのおかずがずらずら~っと並ぶ。馬刺し。揚げ茄子青唐辛子味噌。味噌汁(めっちゃうまい)。イワナの揚げびたし。煮物。漬物(めっちゃうまい)、ぴっかぴかのご飯。ほんとに全部うまい。水がきれいって食べ物を奇跡に変えるな。
テレビドラマおもしろかった。昔話聞く。お風呂入る。水がいいから髪がつやつやする。超古いしあちこち掃除できてないけど、でもなんかここ離れられないんだよなあ。青木さんがめっちゃ物知りやし。
本読もうとしたが秒で寝付く。
朝ご飯。目玉焼き、ベーコン、味噌汁、鮭、海苔、お浸しとか。とにかく米がほんとにうまい。
朝から鳥居峠を越える。荷物は奈良井宿で土産物屋をやっている妹さんに預けてもらうことに。
ワンピースに、クマよけの鈴(車のキーについてたやつを取った)、パンの余ったやつ(絶対ないけど迷ったときのための食べ物)で、こんだけでゴー。
鳥居峠は中山道の難所とか言われてたらしいが、どうなんかな。
初めは熊怖くてずっと歌っていた。途中から忘れてた。
湧き水飲んだ。本に「なんの味もないこの美味しさ」とあったのを、追憶。
ヒイコラ言いながら、でも、着いた。
気持ちいい。山歩きって、いいなあ!!好き。気づいたらハイカーがたくさん押し寄せてきていた。みんなに「身軽すぎるやろ」的なことを言われたが、道めっちゃ整ってたし余裕やった。
すごい気分いい。
奈良井宿まで下りた。
土産物屋を目指す。松坂屋っていうとこ。奈良井宿で一番最初にできたお土産物屋なんやって。中に声かけたら青木さんもおって、いろいろ話聞いた。お六櫛のこととか。イスノキってのが超珍しいんですってね、ゆうたら、とっておきの櫛を奥からもってきてくれた。雅子様の嫁入り道具とおなじ櫛だって。ほら、青木さんってなんか知識と歴史の集まるところにいる。ああ、もっと話を聞いとかないと。私知りたいこといっぱいあるんだよ。でも今日はここまでで帰らんと。
昼は近くの徳利屋さんっていうのがなんか、わいわいして楽しそうやから入ってみた。囲炉裏端で灰が舞ってた。満席で。食べたかった蕎麦と、五平餅と、水がうまいから豆腐も、そして煮物も色々付いたセットをお願いした。贅沢。でも1800円とかやった。働いているおばちゃんたちが陽気というか、元気でちょこまか動いてて素敵なところだとおもった。食べ物はやっぱり澄んだ味がして、一つ一つがまじりっけない美味しさだった。なんてこった。ずっとうまいやんご飯。
そして出立。聖高原駅で順子さんと待ち合わせ。「かなた旅館」に泊まるのだ。なんかネットで偶然見つけて、興味がわいて、こんな形のない好奇心を持って実行に移せる相棒といったらあの人しかいない気がしたのだ。だから誘った。
ホームにいた。「おおー純子さん、いる」と思った。うれしかった。
田圃のあぜ道を、これこれ、といって歩く。犬が吠えるのを、ああ、これこれといって飼い主に挨拶してあーだこーだ言いながら通り過ぎる。ただの道を、夕陽や!とかいって歩く。めっちゃ古い神社の境内にはいっていって、ここでもあーだこーだと詮索しながらじろじろ見て回る。わらを積んでいるトラック周りで働くおじさんに声かけて、「競馬の馬たちの寝床にはめっちゃわらが必要」てなことをふんふんと聞く。そんで道に戻って、夕陽や!と感動する。もうチェックイン時間に遅れている。
ようやく見つけて入ると気さくな女の子が迎えてくれた。
甘酒おいしい。丸めた芋(リンゴ入り)やつおいしい。
服選んでウキウキする。部屋をうろうろ。どうということない話をずうっとする。ずっと話してるな。
ご飯。
すごい丁寧でシンプルで地産地消でヘルシーで、すごい美味しい。
松茸土瓶蒸しにカニカマがそうっと入ってたのが、詩的だった。純子さんとふふと笑う。こういうツボが一緒だから話が尽きない。前菜のレンコンも、胡麻和えも、イワナも何もかも素材がいいしとにかく野菜が味わい深い。
信州牛のすき焼きがでたけど、松茸が全然味負けてなかった。なんか、さすがやわ。天ぷらと手打ちそば。そばがもちっと、つるつるっと、していて個性的であった。天ぷらが揚げ物と思えんくらいさくっとさらっとしていたのは野菜の力。舞茸に感動していた純子さん、ってこれグルメレポになってきたな。もういいや。
風呂場。蛇口から風呂釜へお湯を渡すためのお盆がかかっていて、あれは設計するときにまちがえたやつかなあとか、部屋の中のものを吟味してはやっぱり話しまくる。そして笑う。あーでもないこーでもない。きりっとしたサービスの話で、「だいたい語尾が消えるよな」というのが一番ヒットだった。布団並べてした会話。そういや一緒に旅して寝たの初めてやったけど、なんも緊張せんかったわ。旅は道連れというが、楽な相手だ。
長くなってきた。
続きは次号。
※去年ここまで書いて放置してた。勢いしかない日記だから、もう描けない…実家にメモ書きがあればな
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