スウェーデンの持続可能な都市と観光
case | 事例
スウェーデンのストックホルム、ヨーテボリ、マルメといった都市は、環境に優しい都市として世界でも認知されているが、これらの都市は持続可能な都市計画による緑地や水路と居住空間のデザインや、ゼロエミッション・カーボンニュートラルなどにつながるクリーンエネルギーへの取り組みにとどまらず、エコフレンドリーな都市体験を提供していることを通して、世界にその持続可能な都市のあり方を広げている。
各都市では自転車専用道路が広く整備されており、住民と観光客の双方により健康的なライフスタイルであるサイクリング文化を浸透させている。また、レジャーと環境意識の融合として「アーバン・アドベンチャー」と言われる自然や生態系への影響に配慮したアウトドア・アクティビティも特徴である。ストックホルムの穏やかな水路をカヤックで進んだり、ヨーテボリ周辺の緑豊かな小道をハイキングしたり、マルメの活気ある通りを徒歩で散策したりと、観光客は環境に配慮しながらスウェーデンの都市環境の美しさを体験することができる。
スウェーデンのアーバン・アドベンチャーは、最も持続可能な食事の選択肢を案内するアプリから、物理的な移動の必要性を最小限に抑えるバーチャルリアリティツアーまで、より滞在や観光をエコにするための革新的なテクノロジーも活用しており、持続可能な都市観光について革新を続けている。
insight | 知見
多くのホテルでは、省エネや資源節約、再利用に取り組んでいますが、宿泊客が滞在地域での環境負荷を高めないないようにすることが背景にある考えだそうです。
一方で、都市(行政)が来訪されている観光客がその地域の環境に負荷をかけないようにする取り組みについては、特に体系立てて考えられていない場合が多いのではないかと思います。
都市それぞれのやり方があると思いますが、体験を通して価値観を浸透させるスウェーデンの取り組みは参考になると思います。