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Vol.24 日本からサンタさんがやって来た|友人を招き入れると生活の新鮮さを取り戻す


bonjour! 金曜日配信のフランス滞在記をお届けします🇫🇷

2019年12月某日。

日付が少し前後しますが、今日はクリスマスが終わった後に日本からやって来た友人S君とのお話。

友人のS君は一番はじめに就職した病院で一緒に働いていた同期で、そのS君がフランスにいるというのはなんだか不思議だった。

きっかけはフランスに経つ前に「フランスに行ってもいい?」というS君からのメッセージ。年末年始のお休みに合わせて来る、ということだけ決まっていてあとはそれっきり。他の人だったら冗談で流れてしまうような展開かもしれないが、ここはいろんな国を一人でぶらりと旅して回る、フットワークの軽いS君。

こういう時、彼は必ずやって来るのだ。


ちょうどその時、フランスで使うポータブルチャイルドシートを探していた。
ポータブルチャイルドシートについてはロサンゼルスでの苦い思い出があるのですが・・

フランス国内でレンタカーを借りるとき、チャイルドシートの在庫がないため借りられない、ということが多く、それならば自分たちで調達した方が自由が効くだろうということでポータブルタイプを購入しようということになったのだ。

しかし、フランス国内でなかなか良いものが見つけられず、通販で買おうにもよくわからずに諦めかけていたので、思い切ってS君にお願いしてみたのだ。

そうしたらS君はありがたいことに快諾してくれて、当日彼をグルノーブルの駅まで迎えに行ったときには柔和な笑顔で「持ってきたよ〜♪」と手を振ってくれた。ホテルについて、エントランスでポータブルチャイルドシートをトランクから取り出してもらうと・・

「・・!で、でかっ!!!」


ポータブルじゃないやんけ。普通のチャイルドシートがただ薄っぺらくなっただけやんけ。

こんな大荷物持って来てもらって申し訳ないと頭を下げると「いいよいいよ」とまたしても柔和な笑顔で返す彼の横には、イベントを終えた後も変わらずエントランスを華やかにしてくれるクリスマスツリーが光っていた。

クリスマスからひと足遅れて、日本からサンタさんがやってきたに違いない、と確信した瞬間だった。


S君が到着したその日は、時差ボケで苦しむ彼を「今起きておいた方が楽だよ」と謎のスパルタで(サンタになってことするんだ笑)、グルノーブル市内を歩き回った。まずはいつも行く、滞在先近くの商店街から。

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いつも行くショコラや蜂蜜・ナッツを売っているお店。

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いつも行くチーズやさん。夫とS君は雰囲気が似ていて、後ろ姿になるとどっちがどっちかわからなくなる。

歩きに歩いて、この日は「流石にもう勘弁してください!」とS君サンタさんから頼まれて夕方には解散。


仕切り直して、翌日待ち合わせ。今度は旧市街を練り歩く。

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とにかく子どもに人気なS君。例に漏れず、我が娘もS君にすこぶる懐いていた。

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彼の柔和な雰囲気がそうさせるのか、それともパパと似ているからでしょうか。


ランチは旧市街の美味しいフランス料理屋さんへ。最近おめでたいことがあったS君を囲んで、ロゼで乾杯。幸せな人の話を聞くとこっちまで幸せな気分になる。


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幸せな気分になり、すっかり羽が生えてしまった私たちは走る走る。


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夜はいつも行くタイ料理屋さんへ。


家を家として認識するためには旅に出てみるのがいい、ということを長いドイツ・アメリカの旅の帰還の際に感じたのですが、

その次にやるといいことは、友人を招き入れること。いろんな方法で外から風を通してあげることで生活は、家は、いつでも新鮮さを取り戻すことができるのだ。


S君、ありがとう。
いつもの見慣れた生活が、風景が、S君が来てくれたことによってすごく新鮮なものに見えてきたよ。


次の日の朝、S君はお隣の大都市・リヨンへ出かけて行って旅を満喫して、そこで知り合った仲間たちと共に新しい年を迎えたようだ。彼から年の瀬に送られてくるたくさんの写真から楽しそうな雰囲気が伝わって来て、我が家にほっこりとした温かい風を運んでくれた。

次は、年明け帰ってきたS君と共に、レンタカーでスイス・ジュネーブへ出かけます。




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