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大暑-たいしょ- 暑さの中で腹を据える


2020年7月22日〜8月6日は二十四節気の暦の上では大暑にあたります。

いよいよ、夏本番という暑さになってきましたね。
今年は梅雨明けが遅れていて、カラッとした青空はまだ先にお預けになりそうですが、今日窓を開けると蝉の声が聴こえてきて、やっぱり季節は巡っているのだなぁと思いながら洗濯を干しました。

大暑は、読んで字の如く、一年で最も暑い時期です。
漢字を見ているだけで汗が出てきそうです。

さて、こんなに夏らしい大暑の時期ですが、8月7日からの次の時節は立秋。
つまり秋の始まりなのです。びっくりですね・・・。

一年を二つに分け、前半の春と夏が陽(拡散)だとすると、後半の秋と冬は陰(収縮)。
やっと梅雨も終わりが見えてきて、夏らしさを実感している最中なので想像できませんが、大暑は夏の終わり。陽の終わりです。
夏らしさを最大限に燃やしきりつつ、秋の準備をするという大きな変化の時期なのです。

7月19日からはすでに夏の土用が始まっており、8月7日の立秋を迎えるまで続きます。
土用とは季節と季節の間の18日間の移行期のこと。
一年に四回ある土用の中でも、夏と冬の土用は、暑さ寒さの極まりの中で迎えるため、身体には応えやすいと言われています。

しかし、悪いことだらけではない、夏の土用。
土用は、東洋医学でいうところの「土」の要素。位置は真ん中を示します。
身体でいう真ん中は腹・胃腸です。
夏の土用には、この時期ならではの身体の真ん中の使い方があります。

この土用の時期は、土いじりや土起こしをせず、なるがままに過ごすべきと言われています。土建業ではいまでも、土用を避ける傾向にあります。
何も起こさなくとも、自然に変化していくので、自ら動かずに周囲の様子を見て、あわせた方が良いのです。
どっしりとし、人の中央に立つことで魅力の出やすい季節です。この時期にこそ自分自身の軸を定めます。世の中は常に変わっていき、自分の考えも方向も毎日変化しています。その中でも自分が本当に好きなことは何だったのか、ほかの人との違いは何か、自分をみつめなおす時です。
(-二十四節気に合わせ心と体を美しく整える 111頁より引用-)

夏の土用の自ら動かない、というのは、外部環境を無視して頑なに独りよがりになるということではないようです(耳が痛い)。


暑さの中で腹を据える。


外の環境がどのように変化していっても、翻弄されずにどっしりと腹を据え、そして委ねる。
そうしているうちに、自分にとって余計な、贅肉的な要素が禊がれ、自分らしさや輪郭が、くっきりと立ち現れてきやすい時期なのではないでしょうか。

また、夏の土用はダイエットにも最適です。
夏バテをしないよう、お腹のケアをしてあげることで代謝が上がり、身体の贅肉も取れていきます。

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夏の土用にすこぶる弱い私は、ここ最近珍しく毎日きちんと漢方を飲み、アイスクリームとキンキンに冷えたビールを胃に投入したくなる衝動を何とかいなして(笑)、胃腸の養生に努めています。

自分は原理が体感できれば実践できるタイプなのだと、この二十四節気通信を始めてから実感しています。

ゆるりと汗をかいてみよう。
このnoteで毎日更新している「一日一描」というプロジェクトの中で、10回ヨガをするためのスタンプ帳を作ってみました。今の時期にピッタリなので取り組んでみたいと思います。久々に太陽礼拝をやりましょう。
え?ご褒美にケーキなんて食べてしまったら元のもくあみですって?
そんなことはありません。思いつめることやストレスに弱い胃腸のために、時には楽しいことは必要不可欠なのです(笑)。

甘味が欲しくなる土用の時期。
この時期ならではの甘み、豆類や、もろこしや出始めのサツマイモなどで心身を満たしつつ、たまのご褒美は思いっきり楽しみます。

みなさまも良き大暑・夏の土用をお過ごしくださいね。
そして、季節柄、どうかご自愛くださいませ。

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