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水との対話 -water color-

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シュタイナー教室のにじみ絵や、二十四節気の水彩画など。 水彩を通して自分の中の水との対話を試みています。
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#にじみ絵

絵は心の変遷を写す|裏の畑美術部

4月9日は、月に一度のシュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 この日の水彩の課題は・・ 熊さん。 熊は昨年の初冬にも描きました。 昨年は、これから冬眠の入るぞという熊の姿。たくさん栄養を蓄えて、越冬する準備をしています。今回は、春を迎え穴から出てきた熊の姿です。近くには子どもたちの姿。子どもを守るぞという気概だったり、ほのぼのと見守る眼差しだったり、生き生きと楽しんでいる喜びだったり。 並べてみると、冬にたった一人だった時とはまた違った、それぞれお母さんに

色彩の秘密を知るものは|裏の畑美術部

12月12日は、今年最後のシュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。この日は、筆を取る前に色のお話から始まりました。シュタイナー著・色彩の本質より、黄色と青色について描かれた記述を講師の間々田さんに読んでいただきました。 シュタイナーの文体は独特だけれど、元々ゲーテを研究対象としていたこともあってか、色彩論はとかく読みにくい・・。そんなに分厚い本ではないのに、今まで数ページで何度も挫折しています。でも、今日はなぜだかその癖のある文章がスッと心に入ってきました。きっと

お母さんの強さ|裏の畑美術部

先月11月14日は、月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。この日の課題はある動物。 さて、どんな動物が現れるでしょうか? 今日の課題は熊。 熊の動き方って独特ですよね。猪のようでもないし、ゴリラのようでもない。 強そうなのだけど、どこか品を感じさせます。 そんな様子を描きたかったのだけれど、頭の中に宇多田ヒカルの「ぼくはくま」がぐるぐる回って、可愛らしい雰囲気になってしまう・・。 お子さんのために描いた曲なのですよね。 今年、熊の報道が多い

木を描くと、そこに今のわたしがあらわれる|裏の畑美術部

全然更新する時間が取れないまま11月も終わりが見えてきてしまいましたが(汗)、先月10月10日は月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。水彩は、9月にバイオグラフィーワークを終えたので、この日の課題は久々の自然物。 どんなアングルから見るのか? 遠くから俯瞰しているのか? 寄って木そのものと同化しているのか? 枝葉のふる舞いはどうか? 根はどんな風に張っているのか? 木を、その人がどのように捉えているかで全く違う構図や絵肌になる。 シュタイナーの

ゆらぎたい、ゆらがない|裏の畑美術部・バイオグラフィーワーク 【太陽期①21-28歳】

ちょっと前のことになりますが、4月18日は月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 2月から水彩の時間では、バイオグラフィーワークを使って惑星を描くことに取り組み始めました。 古代では人間の発達は7の倍数で進んでいき、それが惑星のならびに対応しているという考えがありました。バイオグラフィーとは、伝記という意味。バイオグラフィーワークでは、7の倍数の年齢ごとに月(は正しくは衛星ですが)から土星までの惑星を当てはめて自分の人生を振り返っていくということ

描きたい身体

ちょっと時間が経ってしまいましたが、リビング・アトリエに、さめじまみおちゃんが遊びにきてくれました。 公園でシート広げてサンドウィッチをかじったり、のんびりした里山にあるカフェでおやつを食べたり。普段、ついついおひとりさま行動に偏りがちなわたしにとってはとてもとても貴重な「お友達との楽しい時間」なのでした。 そんなみおちゃんに、「ねぇねぇ、何して遊びたいですか?」と聞いてみたときに、返ってきたのが「絵を描きたい」だった。そうだ、みおちゃんとリビング・アトリエで一緒に絵を描

太陽からのラブレター|秋分のうた

『あたたかい あったかい』 わたしの足元を支えていた大地が  わたしの全てを包みこむ。 あたたかい。 自分が燃えることに必死になっていたときは 気がつかなかった、このぬくもり。 あったかい あたたかい あったかい。 あたたかい あったかい あたたかい。

《創世記 第六日②》この大地で命を授かる|裏の畑美術部

9月20日。 月に一回のシュタイナーの絵の教室『裏の畑』では、水彩では3月より創世記のテーマにとり組んでいます。この日は第六日目の後半を描きました。 第六日目の前半はこちら。 第六日の前半では、命が「熱」によって形になっていく様を味わいました。後半は、生み出された命がしっかりと大地に降り立つところが描かれました。 最後の絵の真ん中に置いた「赤」がどんどんと人の形になっていく。大地に現れるその形は、今のその人の状態をそのまま表している。体が大人の形体にグッと近づく9歳の子

太陽からのラブレター|白露のうた

『わたしがいてあなたがいる』 根っこでつながっていることは知っていても どこか不安だった けれど、太陽の熱がひき 自分の姿がはっきり見えてくるようになると 相手の姿も見えてきた ほんとうはずっと、そばにいたんだ ほんとうはずっと、わたしは一人ではなかったんだ

太陽からのラブレター|立秋のうた

『花火』 夜のとばりが下がり、 太陽の熱のなごりが闇につかまる。 そして花が咲いた。 夜の花の命は短い。 けれど、色とりどりの花びらは ちり際に、色の秘密を公然と語る。 色は光から生まれるのではない。 色は、光と闇の その間から生まれてくるのだよ、と。 * 娘が描いた絵。宇宙人さんかな? 今年の立秋は素敵なことが起こりそう。

《創世記 第五日》今は不思議なことがいっぱい起きているけど、あとでわかるでしょう |裏の畑美術部

7月19日。 シュタイナーの絵の教室『裏の畑』では、水彩では3月より創世記のテーマを描き始めて、第五日目となりました。この日は絵を描き始める前に、今まで描いた第一日から第四日までを並べて振り返りました。 点と線がつながっていくように。 普段あまりなじみのないニュアンスで書かれた創世記。一つ一つでみるとよくわからないものが、一連の流れとしてみてみると新たな発見があることも。 描いた瞬間はわからなかったことも、描き続ける中であぁそうなんだなと気づいていくものをその都度その

太陽からのラブレター|小暑のうた

『天の川』 ぶつかることで失うものがある けれど、 ぶつかって始めて見えるものもある 異質なものが相対し、 せめぎ合えば合うほどに輪郭は解かれ、 混沌という新たな線のゆりかごが生まれる 今までお互いを囲ってきた線と線は やがて混じりあって 一本の道となる どうやったらぶつからないのか どうやってぶつかったらよいのか その問いの答えは 同じところへ続くもの その問いの本質は 全く違わないのだ

084. 美しいカオス|シュタイナーの絵の教室裏の畑

月に一度のシュタイナーの絵の教室、「裏の畑」の日でした。 今月の水彩は、色とじっくり対話をする時間を持ちました。 シュタイナーの水彩では、黄・赤・青の三原色を用い、紙の上で水の力を使って絵を動かしていきますが、今日は改めてこの三色の性質をじっくり考えました。 黄色は拡散していく色、赤はここにあるという存在を主張する色。 青は深い色。シュタイナーの本でも色の概念を紹介していただきました。 いつもは混じり合うこれらの三原色を、一つの色ごとにじっくりと向き合って描きます。

049. 絵の教室はオンライン受講できる?|ミカエルの龍退治とフォルメンを描く

月に一度のシュタイナーの絵の教室「裏の畑」の日でした。 いつもは素敵な先生のおうちに伺うのですが、今日は長野にいる都合でわたしはオンラインで参加しました。 父の書斎にあるわたしが昔使っていた勉強机の上に画材を広げます。 紙は画材屋さんでワトソン紙を買って、絵の具と筆は百円ショップ。しかし、100円ショップの筆は毛があまりにも抜けるので、急遽父の書道用の筆を借りることにしました。すべて間に合わせで揃えたのでいつもと勝手が違うところはあれど、オンラインでも受講できてしまう新