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Mon journal 🇸🇳 【Jour 66 】

はじめに


Bon jour!

僕は今、JOCVの2022年度4次隊、障害児者支援の隊員としてセネガルに来ています。

セネガルのことやセネガル人のことを僕はまだ何も知らないし、本当のことは何も分かりません。
なので、セネガルに来た一人の日本人の勝手な感想や想いだと思って、読んで頂ければと思います。

Jour 66 : Tabaski 【タバスキ】

2023年6月29日(木)
この日はイスラム教の犠牲祭で、正式には『イード・アル=アドハー』というらしいです。
セネガルでは『Tabaski:タバスキ』と言ってます。
簡単にいうと、預言者であるイブラヒムが神様のアッラーから人質を出せと言われ、信仰心から息子のイスマイラを差し出したという行為に対して、その行為をアッラーが称賛し、代わりに羊でいいよって言った逸話を元にしたお祭りで、この日は羊さんを屠殺して、解体、食するのが慣わしです。
※間違ってたらすみません。
この記事では、屠殺や解体の写真は載せてませんが、羊さんは載せてます。

正式な情報と詳細を知りたい人は、ぜひ調べてみてください!

遅くなりましたが、このタバスキに参加してきたのでそれについて書いていきます。

まず、タバスキが始まる前の数週間は、街中にたくさんの羊さんがいました。
人生でこんなにたくさんの羊さんを見たのは初めてってくらいいました。
そして、セネガルの羊さんを最初に見た時は絶対にヤギさんだと思いました笑
羊さん=モコモコしているイメージがあると思いますが、ここセネガルでは暑いのもありますし、羊さんは食料、家畜として飼われているのでモコモコしている意味がないみたいで、そういう種類?のようで見た目はめちゃくちゃヤギさんです。見分け方は耳だそうで、こっちに来てからそんなことを学んでいます。
それで、当日までに羊さんを各家庭で買うそうで、買うタイミングも大事だそうです。
早く買えば、比較的安く買えますが、その分エサ代+お家に招く必要があ離ます。それでいて、小さい羊さんで1匹あたり、日本円で安くても約3万円ほどらしいです。
セネガルの首都であるダカールの3つ星ホテル(セネガル基準)で1泊、約1万円ほどなので、そう考えるとめちゃ高いです。

職場でも、タバスキの話題で持ちきりだったり、スーパーに行っても「Tabaski 値下げセール」といった感じで書かれている羊さんの写真付きのがポスターが貼ってあったりしてました。
あとは道端でも、おそらくタバスキで使用するからだと思いますが、七輪などのセットを売っている人がいました。
日本でいうクリスマスに近い感じですかね。街全体がタバスキムードでした。

そして当日、前日には街中にいた多くの羊さんが各家庭に招かれた模様でした。
誘ってもらった職場の同僚の家に向かう途中でバスを待っていると、タクシーが目の前に止まりました。
車内には、中年のおばさんと青年が乗っており、運転手さんが荷台を開けたら、羊さんが2匹いてびっくりしました笑

慣れた様子でタクシーに乗る羊さん

「これってどういう運賃なんだろう?」とか、どうでもいいことをふと思ったりしてましたが、なんかおもしろかったです笑

まさか羊さんたちも、この後…とは思ってもみなかったと思います。

バスに乗って、友人と合流するまでの道中でも羊飼いさんに、背中を押される形で道を歩く羊さんたちの集団を何回か見かけました。

友人と合流してから、お家に向かうまでには、正装をしたムスリムの方たちがモスクに向かって歩いているのを見かけました。
9時ごろには、モスクの中や中に入りきれない人たちはモスクの外で同時にお祈りをし、お言葉を頂いている姿は少し、鳥肌が立つというか圧巻でした。

10時前に招待してもらったお家に到着し、客間で主人が帰ってくるのを待ちました。
10時を過ぎた頃から、羊さんたちの屠殺が始まりました。

この日招いてもらったお家では、オスの羊さんが3匹おり、その3匹の屠殺、解体を見届けました。
恥ずかしながら、動物の屠殺の瞬間を見るのは初めてでした。

僕のおじいちゃん家には、家畜の舎屋がありました。なんであるのか聞いた時、昔、農家だったおじいちゃんのお家では牛さんや豚さん、鶏さんを飼っていたと聞いたことがあります。
そして、糞尿を肥料としても使っていたけど、家畜として食料としても飼っていたので、屠殺もしていたと聞きました。
父が子どもだった時も、鶏さんをよく焼き鳥にして食べていたと父のお兄さんたちに聞きました。

同僚はムスリムでない僕を、お家に招待してタバスキに参加させてくれ、屠殺や解体、食するところまで見させてくれました。
写真や動画も好きに撮っていいよと快諾してくれました。
これまで当たり前のようにスーパーなどで並べられて、調理して、食べていたけど、『命を頂く』という一部始終を見届けて、いろんな想いが込み上げてくるというか、押し寄せてきて感情が追いつかなくもなりました。
ただ、セネガルやイスラムという文化を知ることができた一日になったのは確かです。
まだ消化しきれない想いも、あの日の瞬間に感じた想いもあっという間に忘れてしまったりもしています。

これからも色んな経験をしていけたらいいなと思います。





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