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回覧板は情報伝達の手段のひとつだけど…

自治会の分区長を次の方に引き継ぎ、1年間の任期を終えました。

会社勤めでアパートに住んでいた時は自治会への加入もなく、回覧板を目にすることもありませんでしたが、移住して自治会に加入とともに回覧板と再会(笑)

分区長の仕事の中に、月一&途中追加の回覧資料を回す仕事がありましたが、やってみて見えてきた事がありました。

回覧板が回るスピードに差がある

私が受け持ったのは26世帯のエリア。
回覧板1つで回すには時間がかかるってことで、2つの回覧板を使い12世帯(グループA)と14世帯(グループB)に回してました。
当然グループAの方が回るスピードが速いのですが、戻ってくるまでに約1週間。
一方グループBの方は戻ってくるまでに約2週間…。
もちろん前後はありますが、グループAと比べてグループBの方は約7日も最後の人に情報が伝わるのに時間がかかっていることになります。
実際に「建て替えた新庁舎へのお引越し日時のお知らせ」が月の途中で追加されましたが、回覧板が返ってきたのはお引越し日よりも数日遅れてでした。
「期日までに情報が伝わっていない」という状況を何とか出来ないものかと思い、動いてみました。

回覧板が遅くなる要因

2つの回覧板を回してみて見えてきたのは
・仕事の有無
・活動時間帯
・2拠点居住による不在
この組み合わせが良ければ1日に何軒分も回ります。
逆に仕事の帰りが遅かったり、共働きで回す人が不在、数日家を空けるといった要因で回覧板が留まっていたことがありました。

改善に向けて動こうと思ったきっかけ

分区長として回覧板を回す立場になって疑問を持った事が大きかったですが、
参加しているLDL(LocallyDrivenLabs)で

・回覧板の話題がでたこと
・行政のペーパーレス化は紙のコストだけでなく、職員の労働時間というコストも下げる
・行政に頼らない、住民として出来ること

というそれぞれ別々の話が頭の中で組み合わさって、回覧板のオンライン化の提案をするに至りました。
多種多様な方の話が聞ける環境は本当にありがたいです。

提案にあたり

急所としては
・完全なオンライン化は目指さない
・小さい単位でテスト
の2点。
完全なオンライン化を目指すと、どうしたって使えない・出来ない人をどうするかの壁にぶち当たるので、「オンラインにしたい人だけする。」のスタンスが重要と考えました。
仮にグループBの内の3世帯がオンライン化を希望したとすると、リアル回覧板は3世帯分スキップ出来るので、それだけ早く情報が最後の人まで伝わります。
また、例えばグループAで8世帯がオンライン化を希望した場合は、グループの内訳を変えて
グループA4人→9人 グループB14人→9人とかにすればグループABともに回覧板は早く回ります。
目的はオンライン化ではなく情報伝達の高速化なので、何人かオンラインに切り替わるだけでも効果があります。

小さい単位でのテストはトライ&エラーを繰り返しやすくするため。
オンラインにするにしても、町公式LINEや役場のホームページといった既存のものや、メルマガサービスやslack等なんのツールを使うのか。
そして、書類のファイルを添付するのかそれともURLの一覧を配信するのか。
オンライン化の切り替え手続きと、各区長や分区長への伝達と引き継ぎはどうするのか。
等々実際に運用していくとなると決めなきゃならない事が結構多いので、全世帯で始めてから修正するよりも数世帯という小さい単位でテストから始めて運用の最適解を探すのがベターだと考えます。

提案してみた結果

役場の回覧板の担当課は総務課でした。
ビフォーアフターを図にして、メリット・デメリットを含めてA4用紙1枚にまとめて職員さんに話をしてみましたが、
結果は「テストの実施無し」
理由は「区長・分区長が持ち回りで変わるなか、オンライン希望者の引き継ぎが上手くいくのか行かないのか等の課題があるから。」
とのことでした。
残念!

回覧板は情報伝達手段のひとつでしかなく、今までのやり方に固執して期日までに伝えたい情報が伝わらないのであれば、その手段を見直すことが必要です。

今はそのタイミングじゃないのかなとも思いましたが、地域おこし協力隊任期中は「おもてなし課」にいたので、総務課の職員さんとは全然コミュニケーションをとっていませんでした。(当時は庁舎が違ったし)
何度か足を運んで、私の素性と現在問題が起きていること、その解決の手助けをしたいことなどを、ちゃんと理解してもらう努力も必要だなと振り返りました。
将来的には、全世帯に配っている広報誌もオンライン世帯には配らなくすれば、その分の印刷&ポスティング労働コストを減らせるし、自分自身の行動を促す意味でも記事をアップします(笑)

「こう改善しました」っていう続報が書きたい。

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