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1、事前準備(原産地のイメージは大事)


ダリアが力を発揮できる環境を用意する。
それが一番大事。

自然栽培のシンポジウムでも話がありました。
「栽培に困ったら自然を見よ、原産地を見よ」と。
スポーツマンがデスクワークでは輝きにくいように、魚が陸上で生活できないように、ダリアにも力を発揮できる環境と発揮できない環境があります。
栽培する環境をできるだけ整えてあげる事で、無施肥でもダリアは咲いてくれます。
原種のダリアは肥料など与えられていない訳ですから。

1、水はけの良さと、肥沃な柔らかい土

ダリアはお水が大好きですが、水に球根が浸っていると腐ります。
地植えの場合は植える場所の水はけの具合を確認し、水はけが悪いなら高畝にしてください。
(水はけが良いダリア園は15㎝前後ですが、ほぼ傾斜地なので参考程度に)
鉢植えやプランターの場合は、水が抜けるように穴をふさがないのがポイントです。

次に土ですが、根を張りやすくすることでダリアはより多くの栄養を取り込むことができるようになります。
鉢植えやプランターの場合は、ホームセンターで「お花用の土」が売られているので、その土で大丈夫です。
地植えの場合は、化成肥料よりは堆肥の割合を多くして、土を肥やしながら柔らかいふかふかな土を目指すと良いです。
(ダリア園では牛糞と鶏糞を年を変えて交互に撒いています)
また、耕すことで土が細かくなるので、根が張りやすくなります。
(私の場合は耕さず、雑草の根を抜かず、雑草に耕してもらう方法をとっていますが、勉強中なのと時間がかかる方法なので、万人にお勧めするものではありません。)

2、ダリアの原産地の環境は

ダリアの原産地はメキシコからグアテマラにかけての高原地帯で、標高は1500〜4300m。
気温は平均気温で1月が12℃、7月が21℃、湿度は45〜70%です。
年間通して涼しく、夏38℃冬-7℃の秩父とは大きく違います。
降水量は乾季の1月は6mm、雨季の6月は360mmと、雨季の降水量は秩父よりも多め。
メキシコ・シティーのある北緯20度あたりの日長は、最短の12月で約12時間、最長の6月で約14時間です。
こちらの方の写真を見ても、涼しくて水が好きだけど水はけが良さそうなところに咲いているのが分かります。

3、肥料の目安

ダリア園の栽培のしおりを参考に
大輪一株 1㎡ 元肥量
・苦土石灰  作土が隠れる程度 散布後に作土にすき込む。
・堆肥    5㎏       腐葉土でも良い。
・有機質肥料 1㎏       油粕や鶏糞、骨粉、草木灰の混合でも可
・化成肥料  2握り程度    窒素が少なく、リン、カリの多いもの。
※窒素が過多になると、植物が吸収する過程で多量の有機物を必要とする為、葉は茂れども花咲かずになります。

4、植える時期

ダリアは4月上旬から5月下旬頃が最適な時期です。
植えてからだいたい70日~90日くらいで花が咲くので、ダリア園では5月の下旬に植えて、暑い夏を乗り越えた9月の開園に開花を合わせています。
(私は5月の頭に植えてますが、無肥料栽培なのでダリアが根を伸ばして栄養を確保するのに時間がかかる為、さらに20日~30日くらい時間がかかります。)
ただし、鉢植えの場合は夏の炎天下にさらされると鉢内の温度が40℃以上になり、幼い苗は乗り切れない恐れがあります。
ですので、鉢植えやプランターの場合は4月上旬の植え付けがオススメです。
ダリア園の場合は開園に合わせるので6月に入ってから植えつけますが、遮光シートをかけ、一定時間ごとに散水し、鉢内の温度が上がることを抑えています。

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