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田中俊行氏を求めて~弘前3時間店長編2~

まず、2を書けることをとても幸せに思う。
再び開催して下さり、本当にありがとうございます。

6月1日、私の今年1と言っても過言ではない葛藤が始まった。
昨年参加した田中俊行さんの3時間店長イベントが、今年も同じ弘前のバーにて開催されるという投稿を主催の高田公太さんがしているではないか。
開催日は7月9日。
しかも、ファイナルとの事だった。
行くしかない、そう瞬時に思った。
しかし同時に頭を抱えた。
何せ、お金が無さすぎる。

昨年高田さん、田中さんはもちろんのこと、弘前乃怪の皆さん、会場のBAR35007のお二人、そして参加者の方々にまであんなにお世話になって、1回きりにすることなど考えられなかった。
田中さんにまた会いたいという気持ちは当然大きかったが、参加したい気持ちの半分くらいは、お世話になった弘前の方々にまた会いたいというものだった。
(どのくらいお世話になったかは、昨年7月のnoteに綴ってあるためそちらもぜひお読みいただきたい。

昨年貰ったサイン

一方、昨年と違うのは自分の状況。
お金はなくなってしまったし、毎日仕事のため、休みじゃない可能性が高い…。
諦めるしかないのか…。
試しに会社に行き、事情を社長に伝えると、行かないと後悔するとおっしゃっていただき、快くお休みをくださった。
本当に本当にありがとうございます。
あとは、お金だけ…ここから一ヶ月頭を悩ませ続けた。

イベント三日前、直前まで考えに考え、周りにも相談した。
周りは、良質なオタクが多くて、行った方がいいと背中を押してくれる人ばかりだった。
決意を固め、ギリギリで新幹線とバスを取る。
久々の遠方のイベント参加、一年ぶりにお会いする弘前の皆さん。
考えるだけで心は踊った。

そして迎えた7月9日。
昨年、真逆の新幹線に乗るという最悪のミスによって1時間と1万円を無駄にしたことが頭を過り、新幹線に乗る時は足が震えたが、今回は無事に新函館北斗行に乗り込むことが出来た。
東北地方は雨が降っていて、車窓から見える川は恐怖を感じるほど増水していたが、私の高まる気持ちは天候にすら勝てるような気がした。

ねこちゃん久しぶり

新幹線、鈍行、バスを乗り継ぎ、やっと到着した弘前大学病院の前。
角を曲がると、見覚えのある道だ。
私は店前のあの道がすごく好きだ。
そしてついに昨年、遅れた時間を取り戻そうとタクシーに乗ってたどり着いた、BAR35007が見えてきた。
と同時に、店前でタバコを吸っている田中さんが見え、早くもテンションが最高潮に達する。
声をかけると、お、富山さんと返事をしてくれた。
昨年このイベントに参加したことをきっかけに、仙台でイベントを主催することが出来、それ以来名前まで覚えていただいた。
この上ない幸せ…。
また、店前には昨年わざわざ電話でホテルをとって下さった優しいお兄さんがいらっしゃって、改めてご挨拶できたのも嬉しかった。

意を決して店に入る。
すると、昨年お話をしてTwitterも交換させてもらった方やBARのお二人、他にも昨年お世話になった方がいて、私のことをしっかりと覚えててくださった。
始まる前から来てよかったと思った。
変わらないアットホームさ、私が訪れた土地の中でダントツ人が温かいなと再び感じる。
昨年も書いたことだが、本当に弘前の方は、特別な教育を受けて育っているのではと思うくらい、思いやりがあって優しい方ばかりなのだ。
ぜひぜひ足を運んで見てほしい。

田中さんより先にチャーミーが会場入りしており、なんと一緒に写真を撮らせてもらい、膝の上に座ってもらった。
今までチャーミーには何度も会ったが、触れたのはこの日が初めてだった。
恐怖一割嬉しさ九割、手が震える。

いぇーいチャーミーかわいいね

私の後に会場に入ってきた、初めてお会いする田中さんのファンの方は、青森が地元で東京からいらっしゃったという。
妙に話が合うなと思い、隣に座ってお話していると、同じイベントに参加していたり、なんなら怪談も関係ない、バンドのライブまで同じ会場にいたことが分かり、笑ってしまった。
こんな素敵な出会いも、このイベントの醍醐味である。

そしてついに、田中さん、高田さんが会場入りし、イベントがスタートする。
皆各々、田中さんとお話したり、参加者同士でお酒を飲みながら話したり、サインを貰ったり、写真を撮ったり、早速幸せな空間が広がる。
サインを書いてもらうものを必死で探したが、考えた結果いけそうなのは白いBluetoothキーボードのみだった。
田中さんに頼んでみたら、快諾して下さり、期待以上のものが返ってきた。
それがこちら。
作品すぎる。

キーボードをキャンバスにする田中さん

今回も8,9,10時に田中さんが怪談を話すとのこと。
あっという間に1時間過ぎ、早速一本目。
例のごとく、詳しい内容は会場の皆さんのみの特権とするため省くが、田中さんが得意な海外の呪物のお話。
田中さんの良さが全面に出ている。
私は、変に怖がらせる訳でなく、あったことを分かりやすく語って、且つ大きな笑いを起こせる田中さんならではの語りが本当に好きなので、一本目から大満足した。

また、間の時間がやってくる。
このイベントのいい所は、怪談パートも参加者の皆さんや田中さん高田さんとの談笑パートも楽しすぎるところだ。
隣に座る方々と話したり、田中さんと話したかったことを話したり…BAR35007はお酒もご飯もとっても美味しいので、触れるもの全てが幸福だった。

そして、またまた念願の写真を撮ってもらった。
何度撮ってもらっても、やはり嬉しいものだ。
にこにこ。

この日田中さんはこのポーズを100回くらいやっていた

そして早くも二本目。
怪談かと思いきや、つい最近手に入れた恐ろしい動画の紹介との事。
数人のグループごとに見せてもらったが、あまりに怖すぎて、クソデカリアクションをしてしまった。
すみませんでした…。
とにかく怖い。
ああいう動画が自分のスマホでふと撮れてしまったらどうなるのだろうかと考えてみたが、私はおそらく田中さんにすぐ送る、ただそれだけかもしれないと思って笑ってしまった。

カメラに動画を見せてあげる田中さん

お酒で気分も高まり続け、その後も店内でワイワイ色んな話をしたり、外で鶴乃さんの怪談を聞いたり、贅沢な時間は続く。
高田さんは、店内で参加者の方がみんな仲良くなっているところを見て、とても嬉しそうにしていた。
こういったイベントを考え、開催し、ここまで参加者の幸せを喜んでくれる主催者の方というのは、なかなかいないだろう。
高田さんと関われたことは本当に幸せな事だと感じた。

そして、楽しい時間は瞬く間に過ぎ、遂に最後の怪談の時間。
会場の皆がお酒で顔をうっすら赤くしながら、ニコニコと笑っていた。
最後は人の怖さから始まり、なんだか考えさせられるような怪談。
やはり人の念というものは、物理的な現象を起こすほど強く恐ろしいものなのだと感じる。
悪いことは出来ないし、人に優しく生きていきたいと思った。

これにてイベントは終了!
高田さんも会場内に来て、田中さんは最後の挨拶をする。
会場は大きな拍手と笑い声に包まれ、あの瞬間、BAR35007は日本一温かい場所になったに違いない。

イベント終了直後イケてる田中さん

イベント終了後も、弘前乃怪の方々と怪談を話してお酒を飲んだりして、楽しみきった。
その他も色々とお世話になったが、それは心の中に大切に閉まっておこうと思う。
色々とご心配ご迷惑をおかけ致しました…。
本当に1日お世話になりました。

今回のイベントを通し、また怪談を集め本を出したいという気持ち、そしてイベントをまた仙台で開催したいという強い気持ちが湧いてきた。
そしてまた、胸を張って弘前に遊びに行きたいと思った。
嬉しいことに、再び開催して下さるとの言葉もいただけたため、その時はまた、何を差し置いても参戦したい。
このイベントで出会った方々との繋がりはこれからも大事にして、また会った時に笑ってお話ができるよう、毎日頑張って生きていこうと強く思った。

改めて、イベントを主催してくださった高田さん、3時間店長をやりきってくださりもの凄いファンサをくださった田中さん、素敵な空間、お酒、ご飯を提供してくださったBAR35007さん、怪談や楽しいお話をしてくださった弘前乃怪のみなさん、そして、またまたたくさんの優しさをくださった参加者の皆さん、今回も本当にありがとうございました。

素敵な土地、弘前に愛をこめて。

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