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2024年度筑波大学推薦入試(学校推薦型)生命環境学群生物学類合格体験記

この度、筑波大学に合格致しました。来年以降の受験生に少しでも役に立てばと思い合格体験記を書きます。


自己紹介

推薦要項⑴で出願
偏差値60後半の高校(国立理系志望は少ない)
評定平均4.4
前泊無し
東進生、軽音楽部
英検2級所持

成績は記述模試で河合がA判定、東進がB判定
英語は共通テストのリーディングで9割安定していました。

出願までの準備

高1の3学期から筑波大学が第1志望だったためずっと推薦は受けるつもりでした。
しかし特に秀でたものもなく、高校で生徒会や運動部などにも所属していなかったため推薦入試では不利なのではないかと不安でした。
それでも筑波大学に行きたいという気持ちと将来やりたいことがはっきりとあったため、受験機会が1回増えると思い受けることを決断しました。
2個上の兄が筑波大学に推薦で合格した影響も大きかったです。

夏休みになって初めて推薦入試の過去問を解きました。全然解けない。
私立では薬学部を受験しようと思っていたため理科の1科目めが化学選択でした。生物を勉強し始めたのは高2の春休みから、しかも学校では理科2科目めは授業で範囲が全て終わらないと聞いていました。
加えて高3の6月末までクラシックバレエを習っており、発表会で準主役を務めさせてもらいました。そのため練習でかなりの時間が使われ、バレエが終わってから死に物狂いで生物を勉強しました。(もちろん他の科目も)
勉強時間の確保が中々できない時はスタプラなどで周りの勉強時間を見て気が滅入ってしまいますが、他人と比較しないことときちんと逆算して計画を立てることが大切だと思います。あと高1・2のうちから英語と数学は勉強しておくといいです。

夏休みが終わってから志望動機を書き始めました。
志望動機は出願1週間前まで練っていました。筑波大学に行きたいという気持ちが多かったのと国語力のなさで繋がりがあまりない志望動機を書きがちでした。
学校の先生に確認してもらったのは合わせて15回くらいでした。(本当に添削してくださりありがとうございました。)
志望動機を書くポイントとして
・大学や将来やりたいこと
・なぜ筑波大学なのか
の2点に注意し、最初から最後まで支離滅裂にならず繋がりのある文章を書くことを心掛けました。
詳しくはこの本がおすすめです。

また出願はネットと書類の二つあります。特に困ったことは無かったですが、3ヶ月以内に撮影した証明写真を持っていなかったためそれは急いで撮りに行きました。学校によって受験に使う証明写真を撮ってくれる所や書類を学校がまとめて出してくれる所があると聞きました。私の学校は全て個人でやりましたが、担任の先生に聞けば分かりやすく教えてもらえたので不安な人は先生に頻繁に質問するのが良いです。

11月の勉強

初めの1週間くらいは共通テストや二次試験のことも考え、生物8割で他の科目もやっていました。しかし過去問を解いているうちに試験までに論述対策が間に合う気がしなかったため2週目からは生物のみを勉強してました。
例えば
木村資生が提唱した説を何という。→中立説
という問題には答えられますが
中立説とは何か。100字以内で答えよ。
となると私は中々書けませんでした。
推薦入試は主に論述問題が出題されるため、教科書に書かれていることを自分の言葉で説明できるようにしなければなりません。
また英語は毎日30分は勉強していました。(主に単語や文法)
長文は学校の授業でほぼ毎日読んでいたので自学ではやっていないです。
時間が本当に無かったので面接で喋りたいことは授業中や昼食の時間で書き出していました。iPadのメモに記録していて印刷したらA4の紙6枚分になりました。隙間時間は上手く活用するのが良いです。また会場では端末は全て電源を切るように言われるのでスマホなどにメモしている人は絶対に印刷した方が良いです。
あと入試が近づくと不安で寝れないこととかあると思います。私は11月中毎日ヤクルト1000を飲んでいました。どんなに不安でも疲れていても爆睡することができたのでお勧めします。朝もスッキリ起きることができるので7時から学校で勉強していました。授業が始まる前に1時間勉強できるとその日のモチベも上がります。

使用した参考書

生物
(知識系)セミナー、教科書、資料集、授業プリント
(記述系)単元ジャンル別演習、第一志望校対策演習、大森徹のdoシリーズ、
(過去問)推薦2015-2023年度分、共通テスト生物10年分、筑波2次生物10年分

論述対策で単ジャンと大森先生のdoシリーズはとても良かったです。
夏休みに標準問題精巧をやっていましたが、問題のレベルが自分には高かったため推薦に落ちた後の2次対策に使おうと思ってました。
参考書の数を見ると少なく感じるのですが、とにかく時間がなかったため1つの参考書を仕上げることを極めました。
過去問はほとんどが2回目だったので復習程度で軽くやってました。

英語
(単語系)高マス(毎日500トレ)、ターゲット1900
(文法系)Rules2、ネクステ、透視図
英語は訳す問題が主に出題されていたため、単語と構文がきちんと取れるように対策していました。1つ英語で後悔があったのは注釈が多いからと生物学用語の英単語をあまり覚えていなかったことです。もし本番で知らない単語が出てきてしまっても前後の文章から推測したり、カタカナで英語をそのまま書くなど答案に入学したいという熱意をできる限り示すことが大事だと思います。

読んだ本
推薦入試なので生物や自分の志望動機に関する本を読んでおいた方が良いです。
また秋頃になると中々時間がないので私は夏休みまでしか本は読んでいなかったです。
読書があまり好きではなかったので図やイラストがある読みやすい本を読んでました。
読んだ本↓

面接

面接は言いたいことを大まかにまとめてから何も見ずに自分が伝えたいことを言えるように練習していました。
試験3週間前に母と初めて練習したところ長すぎて何を言っているのかわからないと言われました。自分では伝えたいことがはっきりとあるのに人の前で答えるとなると頭の中で整理するのが難しかったです。
面接は1つの質問に対して30-40秒ぐらいが目安です。練習すればできるようになるのでそんなに心配はいらないと思います。
面接対策はこの本がおすすめです。

試験10日前くらいから学校の先生と面接の練習をさせてもらいました。
それまではシャワーやドライヤー、歯磨きの時に鏡に向かってひたすら喋る練習をしてました。周りから見るとちょっとやばい人ですがそういう時間も活用したかったし、自分が喋っている時を客観的に見れたので良かったです。また親が練習によく付き合ってくれました。
学校の先生とは4回練習しました。(科目は担任(英語)、生物2人、化学)
先生と練習させてもらうことで自分では気づけなかった改善点や志望動機に関して多方面から質問してくださりとても勉強になりました。感謝しても仕切れません。

試験当日

8:22つくば駅着→9:00筑波大学中央(生物学類試験会場の最寄りのバス停)の予定でした。
受験番号から察していましたが、前日に今年の受験者数が去年の2倍ほどいることを知りました。他の学群の受験者数も去年より多くバスに乗るまでに40分ほどかかりました。
9:30までに試験会場の教室に入らなければならなかったので間に合うか不安でした。ようやくバスに乗り筑波大学中央に着いたのは9:29でした。電車の中では勉強していましたが、バスは混雑していたのと酔うので外を眺めていました。着いた瞬間走りましたが、大学内にいた方が走らなくて大丈夫だよと優しく言ってくださいました。
結局試験時間はバスの遅延で30分繰り下げとなりました。トイレにも落ち着いていくことができました。また会場内は焦っていたのもあって着いた時は少し暑かったです。制服ですが汗が冷えて試験中に寒くなる可能性があるのですぐに体温調節できるようにすると良いです。

小論文

試験が10:30から始まりました。(※今年は例年より30分繰り下がっています。)
問題の形式は大問が3つあり例年通りの出題でした。英語長文の形式は毎年少しずつ変わっていますが、今年は英単語を答えるものが初めて出ました。前後の文章を読めばわかったので過去問にない形式の問題が出題されても焦らず落ち着いて解きましょう。問題の詳しい内容は赤本で確認できます。毎年6月頃に出版されます。
私は1通り解くのに1時間40分くらいかかりました。過去問を解く中で1時間ほどで解き終わることはわかっていたので焦って読み飛ばしたりしないようにとても慎重に解きました。本番は今まで自分がやってきた時間があったのでそこまで緊張はしませんでしたが、やはり過去問を解くときとは気持ちが異なりました。試験会場に着くと周りの方が自分より優秀だと感じたりしました。私が受験勉強中も試験中も心掛けていたことは他人と比較しないことです。試験は己との戦いだと思って臨んでいました。受験者の中で1番を目指すのではなく自分の中での1番が出せるようにしていました。結果私は前日で解いた問題と同じ問題が出たり、行きの電車の中で読んでいた部分が出て本番が1番良い出来でした。
自分のやってきたことを信じて生物学類の推薦入試を受けられる機会は1回だけなので悔いのないように楽しみましょう。

面接

面接の時間は小論文が終わった後に紙で配られます。1日目より2日目の方がバスは混んでいないように見えました。2日目は兄に車で会場まで送ってもらいました。
私は午前中の最後だったので9:30集合で面接開始時間は11:45でした。正直長かったです。寒がりの人は寒さ対策すると良いと思います。基本的に会場の空調はちょうど良かったです。待機時間はトイレに行くこともできます。
面接までの間自分の用意した資料や参考書、本を読んでいましたが、それらも1通り読み終え頭の中で面接のシュミレーションをしていたら気がついたら30分ほど寝てました。すみません。待機時間が長かったおかげで緊張せずに面接に挑むことができました。面接時間の15分前になると4人ずつ呼ばれ面接する教室の前に移動し待機します。面接室は4つあり、1人ずつ教室の前にある椅子に座りました。待機している間、部屋から爆笑が聞こえてきたので前の人すごいと思っていました。
面接は聞いていた通り穏やかな雰囲気でした。教授は3人お掛けになってました。
ノックして教室に入ると指示がされるのでそれに従えば大丈夫です。
まず最初に受験番号、高校、名前が聞かれます。教授は私の話にも相槌を打って下さったり、笑顔で話を聞いてくださるのでとても回答しやすかったです。なので緊張しすぎず、生物学のプロと会話できる機会と思って楽しみましょう。
質問された内容を記載します。順番はうろ覚えです。また志望動機以外の具体的な回答は控えさせてもらいます。申し訳ないです。

○志望動機
私は将来、がんや難病の治療薬の開発をする仕事に携わりたいです。
加えて生体内で多様な働きをするタンパク質に興味を持っており生物学・創薬を幅広く学びたいと思いました。また生物学類のパンフレットを読んだ時に臼井教授の標的分子の不明な生体物質や化学物質の標的分子の発見とその機能の解明などを行なっている研究室を知り、私もこのような研究をしたく筑波大学で学びたいと考えました。
(志望動機は絶対に聞かれるので丸暗記してました。他の質問に対しては言いたいことを単語ごとで覚えてました。)

○なぜ薬学や医学類などの道を選ばなかったか。
○がんについて知っていることを高校の範囲で教えてください。
○がん治療にはどのような研究が必要か、高校の範囲で答えてください。
 →細胞周期のチェックポイントの話をした気がします。
○創薬をしたいということだけどそれは既存のものを改善していくのか。それとも新たなものを作りたいのか。
○どのようなタンパク質に興味があるのか。
 →プリオン病に高1の頃から興味がありレポートでまとめてた。
◉他の分野、例えば藻類や植物に興味はあるか。
◉学業以外で頑張ったことは。
 →上記2つで植物系の大会に参加したことを話しました。
○どのような大会ですか。
○グループワークは大変なことも多くあると思うがどのようにして乗り越えたか。
○研究者として大変なことはたくさんあるが、何か忍耐力などを示せるものがあれば教えてください。
○高校で実験などしたか。
○創薬をやるには化学も必要だが得意か。
○最後に何かありますか。
 →人間生物コースについて質問しました。

以上です。面接の15分間は本当にあっという間でした。用意していた分の2割くらい話せれば良い方と思っていたのでかなり話せて良かったです。
推薦要項(1)で出願したからか高校の範囲で答えてくださいと聞かれることが多い印象でした。自分の志望動機に書いた専門用語などは教科書の範囲を漏れなく知っておくことが大切だと感じました。

試験後

合格発表までの2週間、期末試験もあったりしたのですが試験の出来が良かったのもあって勉強にあまり手がつかなかったです。本当は一般に気持ちを切り替えて勉強をしなければならないです。
合格発表の日自分の番号があった時は嬉しくて泣きました。最後まで諦めなければ伸びること信じて勉強してきて良かったです。
推薦入試は科目が1個増えるような感覚でした。志望動機や面接対策に時間は取られましたが、自分の将来やりたいことを高校生のうちに明確にできたのは良い経験でした。
長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました!
来年以降キャンパスで会えるのを楽しみにしています。

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