言語学 | 「はひふへほ」は「ぱぴぷぺぽ」だった
「近頃の若者は言葉が乱れておる」
「昔から使われている美しい言葉を大切にしたくあります」
なんてことを言う人がいるかは知りませんが、言葉遣いというものは、気にする人は気にするし、品性にも関わると考えられたりもしますね。
私も言葉は大好きなので、「別になんだってよくね?」とは思わないのですが、言語学を学ぶと目から鱗がちょちょ切れました。
「は行」は「ぱ行」
発音は、時代とともに変化するので、平安時代は「
は行」は「ぱ行」の音に近かったようです。
ゆる言語学ラジオの水野太貴さんと堀元見さんの書籍『言語沼』では、藤原不比等(ふじわらのふひと)は昔の発音だと、「ぷぢぃぱらのぷぴちょ」のようだったと書いています。可愛い。
さて。
皆さま、「あかさたな」と声に出したとき、口のなかはどのようになっていますか。舌の位置が変わることで発音が変わりますよね。
「音を出すときに空気を阻害する場所」を調音点(ちょうおんてん)と言います。子音は、口の中で空気の流れを阻害して出しているんですね。
「あかさたな」は、調音点が少しずつ前に出てくるのがわかりますか。「あ」は母音なので長音点はなく、「か」から阻害音が入ります。
「あかさたな」で、だんだんと舌が前に出てくるのがわかるでしょうか。舌の位置によって摩擦が起きる部分です。
その次です。「はまやらわ」。
「は」はどうでしょうか。喉の奥から息が出ている感じで、「あかさたな」からの調音点が手前に出る法則を破っているように思いますよね。
これが「ぱ」だったらどうでしょうか。
調音点が前にくる!
唇を一度閉じますよね。
いやぁ、ちゃんとルールに則って日本語はできていたんですね〜。というお話です。
「ま」までは、調音点が前にくるルールに則っています。
続きの「やらわ」は、異なるルールのようです。これは、気が向いたらまた書きます。
「あいうえお」の五十音表は、お坊さんが作ったというのを何かで読んだ気がします。日本語っておもしろいですよね。
日本語のルーツにカタカムナという古代文字もありますね。これも興味深いです。
過去記事はこちら。