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きもかわいいってなんなんだ

 きもかわいい、が理解できない。
 気持ち悪いものは気持ち悪いのではないか? それがかわいいってなんだ? あばたもえくぼみたいなことか?
 それなら、気持ち悪いってなんなんだ? 目玉がごろごろ転がっているのもじっと見つめれば可愛く見えてくるのか?
 会えば会うほど好きになる単純接触効果みたいなものか? 見れば見るほど可愛く見えてくるのか?
 心当たりがないこともない。そんなにタイプじゃないなと思ったアイドルをずっと見ていればかわいく見えてくるという経験はわたしも心当たりがある。しかし、アイドルはわたしのタイプでないとはいえ、一般的に美形と言われる人々がなっているのであり、かわいく見えるようになるハードルも低いだろう。
 それに対して「気持ち悪い」とは。一番「かわいい」から遠いものじゃなかったのか?
 きもかわいいがあり得るなら、うざかわいいもあるのか? こわかわいいとか? 
 気持ち悪いものは気持ち悪いし、可愛いものは可愛い、ではだめなのか? きもいの先に「かわいい」を感じられる感性が必要な時代なのか?
 おいしいとまずいすらも両立する時代が来るのか? 苦いコーヒーを好んで飲む大人が理解できない、と同じようなことなのだろうか。
 わたしはコーヒーは飲めるようになったけれど、まだ、「きもい」と「かわいい」のセットを味わえるほど大人にはなっていない。

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