はじめた。

ある日私は悩んでいた。いや、そんな生易しいものではなく、本気で中身が何もない自分に絶望していた。ほぼ空っぽの中でも、1つくらいはあるんではないか、なんて希望も持てないほどに。
全てにおいて不器用な私には、もう今さら誇れるような中身なんてできようがない。

さんざん絶望に苛まれ、布団の上を文字通り転げ回る。ごろごろ転がり続けて疲れ果てた頃、ふと「何もないならないで良い。このゼロの状態でやりたいことをやってみるのはどうだろう」と、超のつくネガティブ人間の私にしては前向きな考えが生まれた。

ひとつ浮かぶと、どんどんと考えがまとまっていく。
そうだ、私は本を読むのが好きだし、長じて文章を書くのも好きだ。好きなだけで上手いわけではないけれど、好きこそものの上手なれという諺があるわけだし、とにかく何かを書いてみよう。

だが空っぽの私には、小説を書くには知識もアイデアもなく、かといって詩作や作歌をするには表現力がない。それなら残された手段はただ一つ、日記だ。
ただとりとめのないことを綴り、何の変哲もない日常を記し、気楽にただ気楽に何かを書いていこう。

まずはこのページが第一歩。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?