HIV予防薬・PREPを試してみましたが、私には合いませんでした。
PrepというHIVの感染を予防する薬とその飲み方に関する私の経験談です。
あくまで経験談なので、詳しい医療的なサポートは各種医療機関で受けるようにしてください。
きっかけは、ウケをするときの痛みから
私がPrepを服用するきっかけは、やはりゴムをきっかけに起きる不快感と痛みによるものでした。
Prepを服用していた当初、不特定の人と性行為をすることも多く性的な接触機会も多かった時期でした。
もともと、私はタチをすることが多いのですが、たまにウケをすることも。
当時の私は性的な興味が高まっていた時期で、性的なことに関して色々なことを試してみようという時期でした。
ウケをするにあたり、時間をかけて準備をしたり、リラックスする練習をしてもどうしてもゴムの摩擦感がどうしても私には合わず、痛みを感じてしまっていました。
とはいえ、ゴムをつけずに性行為をすることはあまりにもリスクがあり、「興味はあるけど、思いっきり楽しめていない」というような感覚がありました。
そんなモヤモヤしていた時期に、Prepに関しての知識を得ました。
私がPrepを服用していた時期はまだ日本ではPrepに関する体型的な情報が手に入れることが難しいとき。
医療用語を逐一翻訳しながら、英語のWebサイトを参考にしながら知識を手にいれていきました。
2024年現在では多くの日本語のWebサイトが登場しているので、日本におけるPrepの知識も広がっているのだなと感じます。
ネットで抗HIV薬を個人輸入をする。
当時、日本のクリニックで正規の方法でPrepを処方してくれる場所があまりなかったので、私の場合は個人輸入の抗HIV薬を試してみることにしました。
本来は、服用を始める前にHIV検査をして、服用を開始してからも定期的に性病検査、血液検査をしなければいけないそうなのですが、私の場合はHIV検査だけを最初に個人的に行い、服用を始めました。
輸入の時につかったサイトは、ヨーロッパのウェブサイトで、インドの製薬会社の薬だったと思います。
当時、Prepの輸入の際にも偽物が出回っているらしいという情報を得ていたので、なるべく信用できそうな場所を選んで輸入しました。
また、日本に抗HIVを輸入する場合、一回の輸入の際の上限があり、ものは試しと思い、数箱だけ頼んでみることに。
費用として、送料込みで30錠で数千円だった記憶があります。
飲み方は性行為のたびに服用する「オンデマンド」方式
Prepには、複数の服用タイプがある
このノートを読んでいる方はすでにある程度のPrepに知識はあるので、そこまで説明はいらないと思いますが、Prepには複数の服用方法があります。
毎日1錠飲んで「常に」予防できる状態にする方法
性行為前、後に数錠ずつ飲んで特定の性行為でのリスクを予防する方法(オンデマンド方式)
簡単にいうと、こんな感じ。
「頻繁に性行為をする人で常にリスクを予防できる状態にしておきたいという人」は、毎日錠剤を飲むPrep
「ある程度性行為の予定がわかっていて、特定のタイミングの時だけ予防できればいいという人」は、オンデマンド方式のPrep
私の場合は、そこまで毎日性行為をしたいというわけではなく、性行為の予定をある程度立ててから行動するタイプだったので、「オンデマンド」方式を採用しました。
また、オンデマンド方式だと、毎日飲む場合に比べて薬の服用を減らすことができ、費用を抑えることができ経済的でした。
使ってみるとわかった。意外とPrepを使っている人は多い。
実際にPrepを使い始めると、性行為の時にPrepをしているから「ゴム」なしでいいと伝える機会が多くなりました。
意外なことに「ゴム」なしでいいと伝えると、相手の人も「僕もPrepしている」と言われることも多いことに気がつきます。
ウケの人に気を使ってゴムを使っているけれど、実際はPrepを服用しているタチの人も多いことがわかりました。
しかし、同時にPrepの服用について伝えると、そもそもPrepの存在を知らない人も多く、その際には説明をしたり、ゴムをつけて性行為をすることもありました。
そもそもPrepをしても防げるものは、HIV感染のみであり、そのほかの性感染症である梅毒などは防ぐことができません。そのためPrepの存在・効果を理解してもPrepを服用していないという人もいました。
2024年の現在は比較的、Prepの知識が広がっていて、全く存在を知らないわけではなく、自分でリスクを理解し飲む・飲まないを決めている人が増えてきた印象です。
私の身の回りの友達でも、性生活が活発な友達ほど、Prepをしている人が多いように感じます。
しかし、私は結局、Prepをやめてしまった。
最初は、ゴムをしない感覚が好きだった私ですが、結局、Prepは私に合わないということで辞めることにしました。
服用のたびに感じる不調
Prepを辞める一番の理由になったのは、服用するたびに感じた、体の不調です。
服用するたびに、体がだるく感じて、内臓系のむかつきを感じることが多くあり、不快に感じていました。
その不快感を感じる時に、ちょうど性行為をする時間を重なっていたので、成功位をなんとも楽しめない感覚になってしまいました。
この体調不良の問題は、おそらく薬の種類を変えたり、一緒に他の薬を服用することで、不快感を和らげることができたのかなと思います。
しかし、もともと何かの病気を治すために薬を飲んでいるわけではなく、Prepは自分の性行為のために飲んでいるという実感があったため、薬の不快感を能動的に解決しようという感覚にはなりませんでした。
毎回個人輸入をすることの面倒くささ
私が服用していたPrepは、毎回個人輸入をしなくてはいけなかったことも、ストレスになっていました。
個人輸入だと、自宅に配送されるまでに時間がかかりますし、届くまでの日数もあまり決まっておらず、早くついたり遅くついたりと面倒に感じるようになっていきました。
デメリット以上に「ゴムなし」の性行為に魅力を感じない
体の不快感、個人輸入の面倒くささがあった私ですが、このようなデメリットをもってしても、ゴムなしで性行為をすることに魅力を感じませんでした。
もともと、ウケをする際にゴムの痛みが少しあっただけで、それ以外の不都合はなかった私。
ゴムがなくなったことによるわずかな解放感のために、体の不調などを感じているのも理屈にかなっていないなと思うように。
そもそも性的に活発だった時期が少しずつ終わっていた私にとって、Prepをしてまでゴムなしで性行為をすることに魅力を感じなくなっていました。
このような理由で結局私はPrepを辞めることに。
現在では、ウケをする際は、少しくらい痛みがあったとしても、ゴムをつけて成功位をするようにしています。
もともとHIVしか防ぐことのできないPrepよりも、古典的なゴムをつける方が自分にとってメリットがあるように感じたからです。
このPrepのメリットデメリットの選択はあくまで、使用する人次第であると思います。
少しくらいお金がかかっても、少しくらい手間がかかっても、ゴムをつけなくていい性行為、HIVの心配を減らせる性行為に魅力を感じるのももっともだと思います。
いずれにせよ、Prepの正しい知識が広まって、個人個人がリスクとメリットを比較しながら、Prepを行うかどうか決めることができる状況が一番だと思います。
私自身も、これからの性生活の変化に応じてまたPrepを生活に取り入れる可能性もあります。
もしもまたPrepを始めるとしたら、そのことについても紹介できたらなと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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