ガム

出会いと別れ繰り返し
無慈悲に優雅に人生廻る
もういないんだと1人塞ぐ
今宵も空の空きベッド

あいつにはもう彼氏ができて
もっといい思いしてるだろう
もっと好きになっていくんだろう
もう帰ってこないんだよ

なんの力も持ってないよ
自分の未来は暗いよ
二度と会えなくてもいいんだろ
さっさと忘れてどっか行け
見えない所でハグでもしてろ

不甲斐ない僕を吐き捨てろ
道端に残ったガムのように
くっついて取れない思い出を
これからゆっくり剥がすんだ
跡が残ればご愛嬌
今も変わらぬこの状況
こうして時々思い出しては
暗闇の枕を濡らしてる

出会いと別れ繰り返し
優雅に無慈悲に人生廻る
夜明け前まで長電話
無駄に響くは笑い声

この子がいいなと思い始めて
すぐに動けぬは心と体
「陰キャ」だからと自己保身して
己の努力をしないんだよ

なんで即座に動けないんだよ
ずっと自分に甘いよ
二度も三度も繰り返すんだよ
さっさと走って次へ行け
見えない所へ怯まず進め

頼りない僕を吐き捨てろ
まだ甘さ残るガムのように
香り仄めく思い出を
また味わえると期待した
噛めば噛むほど苦いのに
探し続ける依存症
こうして延々膨らましては
やるせない笑顔で割っていく

出会いと別れ繰り返し
悔いと幸せで人生廻る
今日も誰かが君を見かける
それに気づかぬ恋心