素人の考古学―神奈川県厚木市の古墳群
厚木市には多くの古墳があり、今回は登山古墳群と山ノ上古墳群を見に行った。本厚木カントリーを挟んで丘陵の東端にある。
①登山古墳群
東京工芸大学厚木キャンパスの裏手ある5基の円墳からなる古墳群で、2~5号墳が保存されている。標高66ⅿ。5~7世紀築造。
古墳の副葬品などから、5cに4号墳が、その後3号、2号、5号の順に作られたものと推測されている。また1号墳とその他の古墳では石室の構造や副葬品が異なることから、身分の違うものがそれぞれ登山古墳に埋葬されたのではないかと推測されている。
1号墳は直径20mの円墳で6c半ば頃のものと推定される。登山古墳群から100ⅿ南にあったが、消滅。神奈川県では数少ない埴輪が大量に出土した古墳。
1号墳からは、力士立像埴輪、武人立像埴輪、家形埴輪など見事。このほかガラス玉、刀子、鉄鏃、土師器、須恵器など。
ヤマトに劣らない遺物を見ると、地方を代表する武人の墓であろう。
➁山ノ上古墳
荻野川左岸の県営及川住宅団地の中に2基保存されている。8基の円形周溝遺構が発見されている。
1号墳
径9mx5ⅿの円墳(築成当初は35ⅿ)、周溝を持つ、5世紀後半築造
刀子、鉄剣、鉄鏃、釧、砥石、紡錘車、土師器、須恵器など確認されている。
2号墳
径15mの円墳または方墳、周溝を持つ、5世紀後半
主体部は木棺直葬。
鉄剣、勾玉、碧玉管玉、水晶算盤玉、ガラス小玉、土師器など出土。
厚木高校出身の知人は、高校時代から部活で周辺の古墳を掘っていたそうだ。
本厚木カントリーの中にも必ず古墳はあったはずだが、口を閉ざしているようだ。
以上
小兵衛