免疫を鍛えろって!#004

いちご、である。

いろいろ調べました。けっこう根掘り葉掘りひっくり返してみました。しかし・・


欠点がなぁい!!


と言うわけで、ウィークポイントの無いものは基本的に取り扱わない当連載としては・・論じない、ということになるのだが・・

かなり本格的に調べたので、あまり世の中に出回っていない情報も多くてさ。
これをこのまま捨て置くのも忍びない。ゆえに趣旨に外れるが、開帳しておこうと思う。

まず、植物としての系統。
なんと、バラ科の植物である。と言うことは親戚筋にがいる、兄弟はもちろん野いちごだけど、従兄弟にはりんごナシもいる。
で、草本性の植物ゆえ、スイカ同様「野菜」として扱われることもあるらしい。

そもそもの原種(日本に持ち込まれた時の)は粒も小さく、どちらかと言えば酸味の強い果物であったようだ。
ただし、栄養価は高く非の打ち所はない。

しかし、日本人は凄いね。つまんない野草の実でしかなかったイチゴを、弛まぬ研究と滲む努力で世界に冠たる“苺”として開発してきた。それが証拠に全世界に存在する300余りの品種の半分以上は日本の開発品種である。
あまおう、トチオトメを筆頭に各地で代表的品種が栽培され収穫・流通している。しかもその上、生鮮・冷凍ともに輸入も活発であ・・

あった!あったよ、問題点。

輸入いちごに関してかなり重大な国際的問題が存在する。ある国が日本産品種のいちごを無断で勝手に自国へ持ち込み、栽培していたのだ。しかもあろうことか日本向けに輸出さえしていたのだ。

いちごの栽培に関してはUPOV条約という国際的な縛りにより、新品種の知的財産権が保護されている。知的財産権が保護されているということは、著作権同様ユーザーはロイヤリティを支払わないとならない。
また、この条約を批准した国は10年以内に全植物を保護対象としなければならない。

彼の国は2002年にこの条約を批准したにもかかわらず、他の植物はさておき、10年の猶予期間一杯いちごの財産権のみをのらりくらりと保護しなかった、つまりロイヤリティを一切支払わず生産し放題、もちろん2002年以前に持ち込んだ品種は言わずもがなである。また、この10年の間に日本産品種をかけ合わせ独自の新品種として2012年に国内で登録し、東南アジア中心に輸出を行った、曰く
「日本産よりも美味しく、甘く、病気にも強い新品種です。」
今もいけしゃあしゃあとやっているはずだ。
この間の日本産のいちご輸出に関しては、200億円以上の不利益を被っているとの試算もある。とんでもない話であるが、事実である。
こんなことばかり続くため、彼の国からのいちご輸入量は2001年に対して2006年には12%に、2016年には1%程度にまで落ち込んでしまった。ま、自業自得だね。

ちなみに生鮮いちごの最大輸入国はアメリカ、冷凍いちごは中国である。
賢明なる読者諸兄には「彼の国」に心当たりがあるはずだ、たぶん正解である。

やれやれ。


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