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100倍、身につく国語力(66)発音篇

❤小~高校生と,母親向けのレッスン

  (1年間で国語力の悩みが解決できる!)
 
オノマトペ篇 ⑥
【日本語のオノマトペの特徴】
 
3.オノマトペを多用する国民性
(6) マンガはオノマトペの宝庫―その2
 
 動物の様々な動きは、「オノマトペ」
にしやすいようで、マンガでは無数と
いってもいいくらいに見られます。
 
 例えば、「てろてろ」、「でべでべ」、
「すてててて」
などは、小ヒグマくん・
ぼのぼの・シマリスくんの走る時の音
です。「でべでべ」は「ぼのぼの」は
走るのがとても遅いという意味です。
ちなみに、これより後の巻には、「すた
たすた」
と小走りするぼのぼのも出て
きます。(「でべでべ」との違いは胸
の反りか?)
 
 変わったところでは「もっもっもっ」
というのがありますが、これは「妻」が
菓子パンを食べる音です。これは「もぐ
もぐ」「もりもり」より、「無心に食べ
ている」感が強いかも知れません。噛(か)
むスピードが早いような感じがしないで
もありません。人気マンガには、他にも
「もたーもたー、ハリーン、モージモジ、
ドーギマギ、トシャー(吐瀉(としゃ)す
る時の音)、ズボーン(ズボンをはく音)
など、一見変わった「 オノマトペ」が
たくさん出てきます。これらには長音の
多用という特徴が見られます。

  「ファファーン」は、『僕の小規模な
生活』で見られる効果音です。妻の機嫌
(きげん)が直ったときやホッとしたとき
など、明るい場面で使われることが多い
ようです。これは「パパーン」のP音が
F音に転じたものかも知れません
。ちな
みに、日本語の現代語のP音が、古典語
でF音として発音されていたので、それ
をもじって作リ出した「オノマトペ」の
ようです。

 この「ファフーン」は赤ちゃんを抱っこ
したときの謎の「オノマトペ」となるかも
知れません。「パカパカカカカ…」という
のがありますが、これは「妻」が納豆(なっ
とう)ごはん等を食べる時の音は「パカカ
カカ」となっています。多分かっこみ系の
ごはんの音を意味しているのでしょうか。
既存(きそん)のかっこみ音といえば「カッ
カッ」という「オノマトペ」がないわけ
ではありません。
 
 ところで、「しゃこん」というのが
ありますが、これは『うしおととら』
バトルシーンの擬音で、変わった音が多
いです。特に「とどめ」の音に見られま
す。他にも、「ボ・ぎょん・づどん・
だぎょむ・ぢぎ・ずぱ・くん…」
などが
あります。
 
 さて、どうだったでしょうか。上にあ
げたのは最近のマンガの「オノマトペ」
の一例ですが、初めて見た人は言葉が多
くてきっと驚かれたかも知れませんね。
かくいう私もほとんど分からなかったの
で、一つずつ意味を確認する中で、その
多種多様な「オノマトペ」を発見して、
少々驚いた次第です。
 
 ❤ただ、この状況を野放しにすると、
 マンガは、「オノマトペ」だらけの
 世界になってしまう恐れがあります。
 その影響を受けるのは、やはり多感
 な子どもたちです
から、彼らの言語
 生活に悪影響が出ないよう配慮した
 いものです。
 
アナミズ (2024.04.17)
 


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